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明けても暮れても
魚はサバ(Scomber japonicus)です。ふつう魚は海から丘へと向けて運ばれ水揚げされますが、この「サバ」は反対です。丘から海へと運ばれていきます。それもたくさん、それも毎日、です。
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はじめのうちは、こういう作業も面白くてなんてことないのですが、そのうち、その量の多さと、回数の多さに驚かされ、だんだんと単なる肉体労働であることに気づき、イヤになってくるようです。
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朝も午後もこの作業の繰り返しです。でも、なんとか早く、一日でも早く肥ってもらいたいので、総力戦で頑張っています。
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これ、アイツらの餌ですが、平均するとおおよそ1か月に自分の体重以上の量を食います。人間がどのくらいの量の食べ物を1か月に消費しているのか知りませんが、たぶん、べらぼうに多いのではと思います。

ということで、最近明るい話題がありません。









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by mobulamobular | 2011-07-22 05:57 | | Comments(8)
背に腹はかえられ、ニャイ
愚図った天候は約1週間続きました。その間、東風。天気は猫の目のように、晴れ~曇り~雨を繰り返しました。
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ようやく、アルガルベに太陽が戻ってきました。
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高い波も次第におさまり、定置網漁師もいよいよ本格的に沖での作業開始です。しかし、地元Olhãoの漁師のもとにはなかなか良い漁の結果がもたらされません。この日も市場の岸壁はがらんとしていました。
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そんな中、しびれを切らした巻き網船軍団の船首と漁師の協定見直しです。ここ数年間は"時代の流れ"と魚価の低迷から土曜日と日曜日の夜の出漁は見合わせてきました。ようするに"天候に関係なく"土・日は仕事をしない、という協定だったのです。しかし、昨年後半から極端な不漁が続き、加えて、その間、土・日は天候がよくてウィークデーは時化続きというパターンを幾度も経験しました。で、船首も漁師もだいぶふてくされてきた時にお隣スペインから大量のサバの注文が入ったのです。こうなれば「背に腹はかえられぬ」、と日曜日夜の出漁を決行しました。ふだんは静かな月曜日の巻き網船軍団の岸壁がサバの水揚げでにわかに騒がしくなりました。それで、見に行った訳ですが、「空飛ぶサバ」の復活です。
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アルガルベのサバは人気があります。また、これがあそこに行って、それから、あ~なるんだと思います。だから、鮮度を保って、しっかり運んでいってもらいたいものです。
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もう、猫には跨がせません。










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by mobulamobular | 2011-02-02 05:49 | ポルトガル文化 | Comments(4)
混乱 - ゴマサバ
これ、「ゴマサバ」ではありません。「マサバ」と結論付けています。
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学名 Scomber japonicus、英名 Chub mackerel、ポルトガル名 Cavala、和名 マサバ です。
しかし、こんなに体表がゴマだらけのサバを以ってしても「ゴマサバ」と呼ばずんば、何を以って「ゴマサバ」とするべし、と思うほど「胡麻サバ」ですが、それでも「マサバ」です。理由は簡単で、FAOでも、FishBaseでも、FNAMでも、大西洋にはゴマサバ(Scomber australasicus)は生息しないとされているからです。ようするに、消去法です。サバ属(Scomber)には、マサバ(S.japonicus)、ゴマサバ(S.australasicus)、タイセイヨウサバ(S.scombrus)の3種が存在することになっていますので、ゴマサバでなく、タイセイヨウサバでもなければ、それは必然的にマサバになるのです。
明らかに他の2種とは異なるタイセイヨウサバは下の写真のようになります。
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学名 Scomber scombrus、英名 Atlantic mackerel 、ポルトガル名 Sarda、和名 タイセイヨウサバ(あるいは、ノルウェーサバ) です。

さて。前述のとおり、本ブログでは一番上の写真のサバを"マサバ扱い"しているのですが、これは「ポルトガルでのこと」あるいは「大西洋でのこと」となります。日本近海に生息する「マサバ」と同種とすることには疑問がありますし、実際、同じと考えるには「あの胡麻」を見てしまうと無理があるのです。

ことの真実は分かりません。ちょっと勝手に記してみます。
サバ属は3種ではなく、実は世界に4種存在します。"S.colias"という種が加わります。1789年にGmelinという人が発見・命名しています。FishBaseには載っていますが、情報としては乏しいですし、ポルトガルでは1種として認識されていません(ポルトガルの農水産省では"Cavala=S.japonicus"です。)。ですが、ものの文献では最近「ミトコンドリアDNA」レベルの話で、S.japonicusとS.coliasには異なったクレート(共通の祖先から進化した生物群)が存在することを明らかにしています。
ようするに「2種は異なる」ということなのでしょうが、内容が難しすぎて一般的ではなく、確認も困難なためあまり世間には広まっていな様子で、今なおコントラバーシャルな話題なのです。

しかし、現場に立つ者の一人として、これからはこの説を信じてみようと思っています。そして周りの人間たちにも説いてみたいと思います。例えば、水族館関係の人たちが、なんて言うかが楽しみです。
学名 Scomber colias、英名 Atlantic chub mackerel 、ポルトガル名 分かりません。 和名 タイセイヨウマサバ です。
注) 「タイセイヨウサバ」と「タイセイヨウマサバ」がいるということです。 

ついでにもう一つ、「ゴマサバではない」理由となりそうなものを記しておきます。
以前にも"サバについては神奈川県水産技術センターのWebページに詳しく記載されている"と記述したのですが、その中に「3.サバの仲間と見分け方」というのがあって。
"水産庁中央水産研究所(現独立行政法人中央水産研究所)では、誰にでもマサバとゴマサバが判別できるマニュアルを作成しました。この方法によると、少し測るだけで、ある部分の斑紋を観察するだけで簡単にサバを判別することができますのでこの方法を紹介します。
その一つの方法は尾叉長(吻端から尾鰭彎入部の内縁までの直線距離)と第1背鰭の底の長さとの比率を求めて判別する方法です。まず、サバの尾叉長を求めます。吻端から尾鰭の縁辺で最も湾入した部分までの長さを測ります。次に、第1背鰭の最も前側にある第1棘条の付け根から第9番目の棘条の付け根までの長さ(これを仮に計測基底長といいます)を測ります。この値を尾叉長で割って100を掛けます。たとえば、尾叉長250mmのサバの計測基底長が26.25mmとしますと、26.25÷250×100=10.5となります。この計算して得た値を判別指数といいます。この計算では10.5が得られた判別指数ですが、判別指数が12以上でマサバ、12未満でゴマサバと判断されます。この判別方法は99%以上の高い精度で判別できますが、やや精密に測定しなければなりませんので、ノギスによって測定する必要があります。"
とのことです。

以前に1ダースほどのサバで上記の計算を実践したことがあり、結果は次のようになりました。
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よって、計測した12尾全ての判別指数が12以上で、結果、全て「マサバ」と判別されました。

しかし、この判別結果について個人的にはちょっと残念に思っています。なぜならば、「ついに大西洋でゴマサバ発見」の方が話題性に富んでいると思ったからです。FishBase等の記述ではゴマサバ(S.australasicus)は、北インド洋から紅海まで生息している、となっています。ならば、何故、スエズ運河を越えて地中海、大西洋までやって来ないのでしょうか。こっちの方が、不思議なような気がしています。

地中海・大西洋にバカンスにお出かけの際は、「ゴマサバ探し」やってみませんか。

ps. ノギスもお忘れないように。
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by mobulamobular | 2010-04-25 06:00 | | Comments(4)
「日本人、アルガルベのサバを喰らう」
少し古い新聞記事になりますが、この傾向が今後どのように推移していくか密かに注目しています。
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今に始まったことではありませんが、何故か今になって新聞記者の目にとまったようです。
内容は、「アルガルベで巻き網船によって獲られたサバが大量に(ほぼ全量)お隣りスペインのマグロ蓄養(養殖)場に行っている」といったところです。
一昔前までは、地中海での養殖マグロ事業も規模は小さく、餌は高価な脂の乗ったノルウェー産のタイセイヨウサバを使用するのが主流でした。しかし、それから養殖場の数は激増し、「餌不足」の状況に陥りました。養殖マグロの給餌はたいへんな作業です。魚がデカイですので、接餌量もハンパじゃありません。しかも毎日です。よって、今では餌の質等を問う前に、死んでしまっては(痩せてしまっては)元も子もないので、とにかく食べさせます。そこで活用されているのが「アルガルベのサバ」です。
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記事によりますと、昨年はおおよそ3千トンのサバがアルガルベからスペインに送られ、取引額は60万ユーロ(約8千万円)にもなったとのことです。ですから、これはこれで地元漁師にとってはとてもためになっていると思われます。
こうして丸々太った養殖マグロは、近年、中国や韓国がマグロの獲得競争で力をつけてきたとは言え、まだまだその大部分は日本に送られ、日本人の胃におさまっています。しかし、その「身」となっているものは「アルガルベのサバ」です。ようするに、日本人は意図せずにですが、「アルガルベのサバ」を大量に消費していることになるのです。











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by mobulamobular | 2009-04-23 01:16 | ポルトガル文化 | Comments(0)
自己最高
これは今までに「見た」最も大きなサバだと思います。
もちろん、定置網に入ったものです。
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学名 Scomber japonicus、 英名 Chub mackerel、 ポルトガル名 Cavala、 和名 マサバ です。
地元の人間も一様に「こんなにでかいサバは今までに見たことがない」と言っていました。

全長60cm (尾叉長 57cm)、魚体重1.7kg の大物です。
FishBaseでは 全長 64cm、 魚体重 2.9kg、魚齢 18年 という記録があると記載されていますが、
ことの真実は分かりません。
一方、FNAMではサイズは尾叉長で50cmまで、通常は30cmほどとなっていますので、優にこのサイズは超えています。
また、日本のサバについては神奈川県水産技術センターのWebページに詳しく記載されていますが、
そこにもこんなにでかいサバについての記述はありません。
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第1背鰭棘条は8本です。

捕獲日:2008年4月21日、 場所:ポルトガル・アルガルベ、 漁法:定置網、 水温:14℃、 天気:快晴。
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by mobulamobular | 2008-04-24 00:36 | | Comments(0)
空飛ぶ “サバ”
昔、「空飛ぶマグロ」という本がありましたが、最近のマグロはめったに空を飛びません。その原因となっているのが、「太り過ぎ!?」です。
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地元巻き網船軍団の「サバ大漁」の知らせが入り、見に行きました。本来、カタクチイワシやイワシを狙って漁をしていますが、前にも述べたように、それらの資源量減少(?)により、最近はサバを多く水揚げしています。これらのサバも主にお隣りのスペインや他国に向けて出荷されます。生食や缶詰用としても販路はありますが、その量には限りがあり、現在もっとも需要として多いのが、「蓄養マグロ」の餌としてです。この豊富な餌の供給によって、現在の地中海マグロの蓄養ものは「太り過ぎ」、折からの日本の景気低迷と円安とが重なって飛べなくなっています。
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いち・に・の~・さん、で投げわたします。巻き網船軍団の水揚げは、今もすべてが手作業で行われています。小さなバスケットに魚を入れて、下から上に投げ上げます。大漁の時は一日中、この作業の繰り返しですので、結構な重労働です。マグロほど飛行距離は長くはありませんが、サバが空(くう)を飛んでいます。

魚が何であれ、市況がどうであれ、やはり大漁の時の漁師の顔はほころびます。










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by mobulamobular | 2007-09-19 04:26 | ポルトガル文化 | Comments(0)
活サバ
サバは水族館等で大変人気の魚種です。
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多数のサバを水槽に入れると群れを形成し、その群れは球状になります。
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でも今回のものはちょっと用途が違いました。
研究機関用コルビナの餌となります。コルビナは大変用心深く、また臆病な魚で、毎回餌付けには苦労をします。
過去にリスボン水族館ではコルビナの餌付けに2ヶ月以上要した記録もあります。この時は鮮魚や冷凍魚を与えていましたが、
まったく食べようととはしませんでした。ようやく食べ始めた時はすでにコルビナは皮と骨のみの状態になっていました。
死んでしまっては元も子もないので、今では活サバを与えています。それでも日中、人が見ている前では食べません。
どうやら夜にバシャバシャやっている様子です。
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プレデーターが近づいて来ます。すると群れはいっせいに逃げ出します。
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by mobulamobular | 2007-06-16 20:36 | 活魚 | Comments(0)
魚 (サバ)
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マサバ(CAVALA) Scomber japonicus (上)
タイセイヨウサバ(SARDA) Scomber scombrus (下)
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両者を比べてみてください。これって正しいですか?
ゴマサバScomber australasicus はやはり大西洋にはいないのでしょうか?
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by mobulamobular | 2007-04-23 00:55 | | Comments(0)