ここでは、今、たまにはこんな日もありますが。
d0113817_1573062.jpg
d0113817_158594.jpg

この先10月ごろまではず~っとこんな感じになります。
d0113817_204219.jpg
d0113817_2114100.jpg

[PR]
# by mobulamobular | 2007-05-07 01:58 | 自然 | Comments(0)
海況測定
「定置網」は読んで字の如く、年中、一定箇所に動くことなく設置してある漁具のことです。漁師たちは年間を通じ、ほぼ毎日、その海のワン・ポイントに行って漁をしたり、定置網の維持管理作業を行っています。また、これらとは別にもうひとつ彼らにとってはとても大切な作業を行っています。それが「海況測定」です。定置網は前述の通り、移動しませんので、魚が来るのを待って獲る漁法です。当然のことながら魚は水の中にいますので、今そこがどんな水質になっているか知ることはとても大切なことなのです。場所にもよりますが、海にも川のように水の流れがありますので、新しい水が定置網にどんどん押し寄せます。その水の中にその水を好む魚たちが"入っています"。 「魚が水の中を泳いで定置網にやってくる」という考え方もありますが、どちらかと言うと「水が魚を定置網まで運んで来る」という考え方です。

日の出とともに沖に出て、まずは海況測定です。       
d0113817_1332180.jpg

潮流を計ります。
d0113817_1362489.jpg

空き瓶を用いた採水器で海底の水温を計測。  
d0113817_1394449.jpg

透明度盤(もっと白い方がいいですね)。
d0113817_144527.jpg

測定項目は、日時、水温、気温、潮流、風向風速、波、透明度、天気などです。これらのデータは定置網の運営に役立っているばかりでなく、大学や海洋研究機関にも送られ、広域で利用されています。









______________________________________________________________
[PR]
# by mobulamobular | 2007-05-07 00:13 | 定置網 | Comments(0)
コルビナ
d0113817_22461415.jpg

和名ではオオニベ、英名はMeagre、現地名はCorvina(コルビナ)、学名はArgyrosomus regiusです。
定置網では周年漁獲がありますが、特に春から初夏、そして秋に大きな群れでの入網があります。昔の定置網の記録には1日に5~6千尾の入網があったことも記されていますが、今の定置網にはそれほど大きな群れの入網はありません。定置網に入るコルビナの平均サイズは17~20kgほどで、大きなものでは50kg以上あるのもいます。魚体の小さいものはあまり入りません。これはサイズごとにコルビナが棲み分けを行っているためと思われます。クロマグロ同様、コルビナはこの地域において伝統的な魚種ではありますが、長年、マグロの陰に隠れて、それについて調べられるチャンスがなく、その生態はあまりよく知られていませんでした。しかし、近年、リスボン大学(Instituto de Oceanografia- FCUL, Portugal)の研究者によって調査が進められ、その生態が少しずつ明らかになってきています。それによると、コルビナは産卵のために大きな群れをつくり、浅瀬へと移動します。また、汽水域での活発な捕食活動も確認されており、河を遡上し、中には数キロもの上流までいくものもいるようです。また、「蛙」のような声を出し、お互いに鳴きあい、これがコルビナの産卵行動とどのように関係しているかを現在調査中とのことです。

コルビナはイシモチの仲間ですので、頭の中に大きな耳石を左右に一対持っています。これを使って年齢査定の調査も行われており、そのライフスパンも徐々に明らかになっていますが、既に推定年齢50歳以上のものも見つかっています。左下がコルビナの耳石ですが、大きさは3cmほどです。30kgほどのコルビナから出てきました。
d0113817_23394070.jpgd0113817_23404225.jpg










実はコルビナは魚体が大きいせいか、ここでは定置網以外にはあまり漁獲されません。ですから、昔の定置網後、今の定置網が始まるまでの間は「幻の魚」とされており、なおさら、この耳石にも希少価値がありました。現地の漁師はそんなコルビナを漁獲すると、その幸運を海神に感謝し、その耳石を取り出し、金細工を施し(写真:右上)、お守りとして身につける風習があり、今では漁師以外の多くの人々の胸元にもきらりと光るコルビナの耳石を見ることができます。現地ではそれを〝JUIZO”(審判)と呼んでいます。

希少価値とされているのは当然耳石のみでなく、鮮魚としてのコルビナです。地元では大変人気のある魚ですが、なにせ数が少ないため漁獲されたその多くは直接レストランに行き、庶民にはなかなか食べるチャンスはありませんが、コルビナの頭の肉を使った「おじや」(Arroz de Corvina)は絶品です。人気はあるが数が少ない時、考えることはどこの国でも同じで、コルビナも近年盛んに養殖が行われるようになってきました。ポルトガルは若干立ち遅れていますが、フランス、スペインでは既に大量の養殖コルビナが生産され、ヨーロッパ市場に広く出回っています。しかし、コルビナは長生きする代わりに成長が遅いため、3kgほどに育った時点で出荷されていますので、市場では天然ものと養殖ものの違いは明らかになっています。

下の写真はコルビナの鱗で作ったアートフラワーです。知り合いのポルトガル人から戴いたものですが、昔はたくさんのこのようなアートフラワーの職人さんたちがいたそうですが、今ではその数はめっきり減ってしまったそうです。何れにせよ、コルビナもマグロ同様大切な海の資源であり、大切な海からの文化だと思います。
d0113817_1404716.jpg











______________________________________________________________
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-30 23:45 | | Comments(1)
FARO(ファロ)
d0113817_571922.jpg

手前左がアルガルベ地方の中心のFAROの街で、中央にCabo de Santa Mariaの灯台が見えます。写真は北から南の方角を撮ったものです。WIKIPEDIAでは N 36º57'0", W 7º53'17"となっています。ポルトガル本土の最南端です。その向こう側に見える海に、あの巨大なマグロが泳いでいます。そのまた向こうはアフリカ大陸になりますが、それは見えません。









______________________________________________________________
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-30 05:17 | 定置網 | Comments(0)
焼き魚のチャンピオン
d0113817_4294423.jpg

メダマヒメジ属のStriped Red Mullet(Mullus surmuletus)です。現地ではSalmonete(サルモネッテ)と呼んでいます。定置網にも入りますが、このようにまとまって漁獲されることはありません。これらは地元の刺し網で獲られたものです。前述のイワシを筆頭に、サバ、アジ、タチウオなどが焼き魚の代表として挙げられますが、これらが比較的庶民の焼き魚であるのに対し、このサルモネッテは高級焼き魚(単価が高い)として、多くの人に愛されています。実際、ベントスを中心に海の栄養をたくさん食べているせいか、身に味があります。焼く時には内臓は取り出さず、ウロコだけ取って焼きます。内臓からうまみがしみ出し、いい匂いがします。塩焼きにして、にんにくバターのソースをかけて食べるのが最高だと思います。










______________________________________________________________
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-30 04:32 | | Comments(0)
氷・ICE・GELO
活魚を扱う機会が増えたと言っても、まだまだ主流は鮮魚です。鮮魚で一番大切なのは言うまでも
ありませんが、その魚の鮮度です。定置網の場合、漁獲する時は通常すべての魚は生きています。
漁獲した時、すでに死んでいた魚は通常市場には出しません。その鮮度に責任が持てないからです。
d0113817_21473539.jpg

漁獲した魚の鮮度を保持するために欠かすことのできないのが「氷」です。英語でICE、ポルトガル語
ではGELO(ジェロと発音します)と言います。でも、ここではあまり鮮度を気にする習慣はありません。
食文化の違いだと思いますが、刺身で食することがないので、日本のように鮮度を重要視することが
ないのです。

しかし本当は、氷は鮮度のためのみに使用するのではなく、「美味しい魚」にするために使用して
いるのです。氷が魚を冷やすためだけに作用するのであれば、冷蔵庫だって良いように思いますが、
氷じゃないといけない理由がちゃんとあるのです。
通常、氷は氷水にして使用しますが、これにより魚がスピーディーに冷やされ、鮮度を保つばかりでなく
美味さを封じ込めます。そして、魚は水氷の中で「浮いた状態」で、魚体を傷めることなく、魚肉細胞を
破壊することなく、港まで来れるのです。想像してみてください。いくら立派な冷蔵庫でも、そこに何トンもの
魚をぎゅーぎゅー詰めにしたら、魚はどうなるか。確かにちゃんと冷えてますけど、魚はぐちゃぐちゃになって
います。これじゃ、ダメなのです。よく、魚の上から氷だけをかけている船を見ますが、それはまったくの逆効果で、
氷の重みで魚をつぶしている様なものだと思います。

よって、ここでは新鮮で美味しい魚を作るため」、どんどん氷を使用するよう
奨励しています。たくさんの氷を消費しているということは、それだけ多くの漁があることを意味しており、
定置網を見る上でのひとつのポジティブな指標となります。
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-28 21:34 | 定置網 | Comments(0)
魚 (サバ)
d0113817_2151430.jpg

マサバ(CAVALA) Scomber japonicus (上)
タイセイヨウサバ(SARDA) Scomber scombrus (下)
d0113817_2155023.jpg

両者を比べてみてください。これって正しいですか?
ゴマサバScomber australasicus はやはり大西洋にはいないのでしょうか?
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-23 00:55 | | Comments(0)
いろいろ
海の話題が絶えない港町オリャオ。
地元主催で毎年開かれる海の博覧会(EXPO MAR)は、多くの研究や事業の発表の場となっています。
d0113817_4431417.jpg

コウノトリ(Ciconia ciconia)と定置網資材、その後ろにはラグーンが見えます。
d0113817_4465512.jpg

古い街並みと自然に魅了され、集まってくる画家も多い。定置網船も描いてくれました。網を積んで港に帰る途中です。
d0113817_4543966.jpg

“時短”が進み、今では完全週休2日の巻き網船。
d0113817_573763.jpg

定置網の模型です。土俵は地元の「米」を使用しました。
d0113817_513668.jpg

[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-18 04:47 | ポルトガル文化 | Comments(0)
大切な資源
ポルトガルのマグロ定置網は「海の文化」でも述べたように、1970年代初頭にその姿を一旦消すことになりました。それをを聞くと、必ず「なぜ?」という疑問が残ります。資源が枯渇したのか?そんなことはありません。海が汚れたのか?それほどではないと思います。海が騒がしくなったのか?当然、昔は帆船ばかりでしたから、エンジンを唸らせ走り回る今と比べれば、ずいぶんとうるさくなったのかもしれません。こんなふうに、いろいろと考えてはみますが、どれも的を得た答えにはなっていません。

私見ですが、それは広い意味での時代の流れだったのではないかと思っています。

いずれにせよ、マグロをはじめ、ここで獲れる魚はポルトガルにとっての大切な海の資源です。世の中の荒波にもまれても、決して絶えることのない定置網と資源であってほしいと願っています。

そのためにこんなこともやっています。

定置網に入ったマグロの生け捕り作戦です。巨大なマグロを数名のダイバーが素手で捕まえます。
d0113817_441583.jpg

d0113817_44544.jpg

作業は迅速に行われます。タンカに載せ船上に移し、体長体重を計測、そしてタグをつけて・・・。
d0113817_454152.jpg
d0113817_416218.jpg

再び、海に戻し、自然に還します。
d0113817_419381.jpg


その後、数ヶ月にわたっての追跡調査が行われました。こうしてまた、だんだんと自然との距離が小さくなっていきます。
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-18 02:49 | マグロ | Comments(0)
活魚
ポルトガルは食文化の違いにより、日本のように活魚の需要はあまり多くはありませんが、ここでは主に研究機関や水族館の要請で扱っている活魚についてご紹介します。[和名(ポルトガル名)学名]

まずは メカジキ(ESPADARTE)Xiphias gladius と ヨシキリザメ(TINTUREIRA)Prionace glauca です。メカジキは春から夏にかけて比較的頻繁に定置に入網します。ヨシキリザメも春から夏が来遊する時期ですが、数は多くありません。どちらも輸送および水槽内飼育が非常にむずかしい魚です。

d0113817_140491.jpgd0113817_1421388.jpg












次は、オオニベ(CORVINA)Argyrosomus regius と イトマキエイ(MANTA)Mobula mobular です。オオニベは現在、ヨーロッパで盛んに養殖に関する研究が行われています。産卵時期には大きな群れをつくり、沿岸を回遊します。定置網には年中入網しますが、春から夏が最盛期です。イトマキエイおよびオニイトマキエイ(JAMANTA)Manta birostris が夏から秋にかけて、定置網に入網します。大きなものでは体盤幅が4mほどに達するものもいますが、比較的小さめのものの入網が多いようです。

d0113817_1434192.jpgd0113817_1444786.jpg













続いておなじみのマンボウ(PEIXE LUA)Mola molaです。お気づきかもしれませんが、英語のSUNFISH(太陽の魚)に対して、ポルトガル語ではPEIXE LUA = MOON FISH (月の魚) ということになります。

d0113817_2030517.jpg

さて。
ダイバーの下で何か巨大な魚が泳いでいますが…。

d0113817_1462924.jpg
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-16 20:35 | 活魚 | Comments(0)
その他の魚 特別編
d0113817_7393530.jpg

さて、この魚?の名前は何でしょうか。
学名 Mitsukurina owstoni、和名は「ミツクリザメ」です。
市場で見たときには驚きました。希少な標本がこんなになってしまって。
この魚は聞くところによると世界でも日本(駿河湾、相模湾)とポルトガル近海のみに生息しているらしく、
何か因縁めいたものを感じさせられました。
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-15 21:07 | サメ・エイ | Comments(0)
その他の魚 王様編
世界中で同様かと思いますが、やっぱりこの魚がいないと漁港は盛り上がりません。「キング・オブ・フィッシュ」こと、マイワシ(Sardina pilchardus)です。ポルトガル名は"Sardinha"、サルディーニャと発音します。
ご多分にもれずオリャオ港も、中心はイワシの巻き網船軍団ですが、最近は漁獲量が減少し、ちょっと元気がありません。イワシは定置網にも入網しますが、網の目から全部抜けてしまい、漁獲はありません。イワシの塩焼きはアルガルベ地方の代表的な料理で、家庭でもレストランでも、たくさん食されています。ちなみにレストランでは普通、一人前で大葉イワシ15尾ほど出てきます。特にオリャオでは年に一度の祭りの主役でもあり、イワシを食べながら、ワインを飲み、歌ったり、踊ったり、おしゃべりしたりして、楽しい一夜を過ごします。イワシは、定置網にとっては漁獲がないので直接的には関係ありませんが、それでも港でのイワシの水揚げの有無やその量は、海のコンディションを知る上での重要な指標であり、イワシの群れの接岸は他の魚群行動にも多大な影響を与えることから、あらゆる面で欠かすことのできない大切な海の資源です。

d0113817_637202.jpg









______________________________________________________________
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-15 21:03 | | Comments(0)
市場
水揚げは必ずオリャオの市場で行います。看板が半分だけになっていますがオリャオ港入り口です。
d0113817_67640.jpg

色鮮やかな地元の漁船です。
d0113817_691581.jpg

イワシ巻き網船軍団
d0113817_23551186.jpg

サメ、カジキ、マグロなどの大型魚も頻繁に水揚げされます
d0113817_440581.jpg

d0113817_4332165.jpg

d0113817_4345517.jpg

ベルトコンベアー上を次々と魚が仲買人の前を通り、セリ落とされていきます。  (上:計量しているところです。)
ここでは「セリ下げ」です。
セリはコンピューターで管理され、なかなか近代的です。
定置網の魚以外に巻き網、延縄、刺し網、底引き網、蛸壺などで漁獲された魚が水揚げされます。
セリは通常、朝と午後の2回行われますが、大量に水揚げされたときなどは、随時行われます。
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-13 23:58 | 定置網 | Comments(0)
操業風景
d0113817_415036.jpg
日本式定置網。単なる1段箱のリング締めでシンプルなものです。どうしてこうなったかは追々説明していきますが、
とにかくターゲットとなる魚が大きいので、遊泳域を大きくすることを一番に考えました。箱網の全長は120mあります。
大きいのは全長ばかりでなく、目合は魚獲り部でも3寸ほどあります。ですから、小さな魚は入網してもあっという間に
網の目から抜けていなくなってしまいます。目合が大きいことにより、もちろん糸の本数は増えますが、それでも全長から
想像するほど全体の網がさは大きくなりませんので、網入れ時や網抜き時にもそれほど負担を感じることなく作業が行えます。
操業は日の出とともに行い、入網の多い時期は午後も行います。

d0113817_4164795.jpg
d0113817_418818.jpg

[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-13 06:26 | 定置網 | Comments(0)
異文化の融合
まず最初に、このプロジェクトにおいて今までご協力いただいた方々、お世話になった方々、ご指導いただいた数多くの方々に心から御礼を申し上げます。

時にはご迷惑、ご面倒、ご心配をおかけしたにもかかわらず、いつも温かい目で見守っていただけたことに心底感謝しております。

d0113817_4475470.jpg


それぞれのことの起源は知れずとも、期せずして同じような形態に行き着いた日本の定置網と地中海の定置網。

今ここに融合す。

続きはこちらから
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-12 15:27 | 定置網 | Comments(0)
昔の「マグロ漁文化」の様子を描いた数多くのスケッチが残されています。
d0113817_2029174.jpg

いづれも1950年頃のもので、上は漁期を迎えるにあたり、網の前で神父さんを中心に大漁祈願をしている風景です。
d0113817_20294770.jpg

アライアル(マグロ集落)での生活、定置網の準備作業を行う漁師たち。
d0113817_20303020.jpg

手鉤でマグロを一気に船の中に。
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-12 00:42 | 定置網 | Comments(0)
海の文化
定置網漁業は文化です。

その地域におけるひとつの海の文化です。それは漁師のみならず、その家族、地域住民、公共機関をも巻き込んだ大切な文化でした。

400年以上の歴史を持つ日本の定置網に負けず劣らず、地中海近辺での定置網も大航海時代以前から行われていたと言われています。ここ南部ポルトガル・アルガルベ地方では、その昔、140kmほどの海岸線に30ヶ統以上の大型定置網が存在し、クロマグロ(Thunnus thynnus)をはじめとするマグロ類を主な漁獲対象魚種として操業が行われていましたが、残念なことに1970年代初頭にそれらはすべて姿を消しました。何百年も続いた海の文化に終止符が打たれたのです。
d0113817_2347396.jpg

(左:1989年発行のアルガルベ地方のマグロ定置網漁業の本、右:1899年発行の1898年度マグロ定置の年次報告書)

アルガルベ地方で最も盛んに定置網漁が営まれていた場所は、海岸線が約50kmにわたりラグーンになっており、街から目の前の海に出るにも、水路をくねくねと長時間走らなければならないところでした。昔は帆船でしたので、これでは仕事になりません。そこで、4月から9月中旬までの漁期の間は、ラグーンの向こう側の砂浜に「アライアル」と呼ばれた集落をつくり、そこに漁師のみならず、その家族はもちろんのこと、病院やレストランや雑貨店、はたまた教会までもが引越しをし、そこでみんな一緒に暮らしながら、毎日の漁を行っていたそうです。まさに街ぐるみの一大イベントであったことが容易に想像できます。当時はまだ庶民の鮮魚に対する認識も低く、また、氷や冷蔵庫も普及していなかったため、漁獲されたマグロのほとんどは缶詰などの加工場におさめられました。スペインとの国境の街、ヴィラ・リアル・サント・アントニオでは街のほとんどの人がマグロ加工場に従事する、まさに「マグロの街」でした。

1991年、この「マグロの街」の有志とIPIMAR(ポルトガル海洋研究所)の後押しを得て、マグロ定置網漁業復活プロジェクトはスタートしました。









______________________________________________________________
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-09 19:49 | 定置網 | Comments(1)
鳥瞰図
d0113817_1994867.jpg

ずいぶんとカシマの潮が早い日でした。
沖合い4kmほど、水深は30mです。
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-09 19:14 | 定置網 | Comments(0)
母港(ポルトガル・アルガルベ地方オリャオ港)
d0113817_19263173.jpg

1995年より、ここ南部ポルトガルで日本式の定置網を行っています。創業以来、干支も一回りしたところで、ユーラシア大陸最西端の定置網について、少しずつ語っていこうと思います。














______________________________________________________________
[PR]
# by mobulamobular | 2007-04-09 18:23 | 定置網 | Comments(0)