"鯛鹿"
「馬+鹿」ならぬ「鯛」と「鹿」でこの魚になります。
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学名 Diplodus cervinus cervinus、 英名 Zebra sea bream、 ポルトガル名 Sargo veado、 正式な和名は分かりません。
アルガルベ近海でよく獲れるDiplodus属の魚はDiplodus4兄弟に出てきた4種にこの1種を加えた5種類です。これらの種はポルトガル名では頭にすべて"Sargo"と付きます。
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今回のものは、はっきりした横縞模様が入っていることから、英名の"Zebra sea bream"=「縞馬鯛」はよく理解できるのですが、ポルトガル名の"Sargo veado"が何故"veado"=「鹿」なのかがよく分かりません。ポルトガルで野生の鹿を見たことは未だありませんが、まさか「縞模様」ということはないと思います。誰がいつ決めたのかは分かりませんが、まったく意味不明な名前を付けてくれたものです。

ちなみに、同じポルトガル語を話すブラジルでは"veado"は「鹿」ではなくなりますので、ご注意を。当サイトの品位を汚す恐れがありますので、詳細については割愛しますが、漢字で表すとこうなります(!?)。
「鯛釜」。
なんだか美味しそうな名前になってしまいました。







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# by mobulamobular | 2007-10-21 01:43 | | Comments(0)
ガンギエイ
ポルトガルには"Raia Alhada"(ガンギエイのニンニク煮込み)という料理があります。美味この上なく、この魚がこんなに上等なものとは知りませんでした。
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学名 Raja undulata、 英名 Undulate ray、 ポルトガル名 Raia curva、 和名 ガンギエイの一種 です。
ポルトガル名"Raia"はガンギエイ、"curva"は「カーブ」のことで、たぶん魚体の幾何学模様を表現しているものと思います。
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この吻部のあたりのゼラチン質の箇所が特に美味しいです。
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北東大西洋および地中海海域にはガンギエイ属(Raja)の多くの種が生息しています。
その中でもポルトガルで多く水揚されるものは下記のとおり。
Raja (Rostroraja) alba      (英名 White skate、 ポルトガル名 Raia tairoga)
Raja (Rostroraja) brachyura (英名 Blonde ray、 ポルトガル名 Raia pontuada)
Raja (Rostroraja) montagui (英名 Spotted ray、 ポルトガル名 Raia manchada
Raja (Raja) clavata         (英名 Thornback ray、 ポルトガル名 Raia lenga)
Raja (Raja) miraletus (英名 Brown ray、 ポルトガル名 Raia de quatro olhos)
Raja (Leucoraja) naevus (英名 Cuckoo ray、 ポルトガル名 Raia de dois olhos)
Raja (Raja) microocellata (英名 Small-eyed ray、 ポルトガル名 Raia zimbreira)
Raja (Leucoraja) circularis (英名 Sandy ray、 ポルトガル名 Raia de São Pedro)
などがいます。
和名については"Raja (Raja) clavata"が「イボガンギエイ」と呼ばれているようですが、他のものについては「無い」と思います。
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これは今日、定置網に入ったものですが、今後上に列記したガンギエイが入り次第、随時アップロードしていきたいと思います。
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# by mobulamobular | 2007-10-19 05:26 | サメ・エイ | Comments(0)
FÁTIMA(ファティマ)
ファティマはポルトガルの首都リスボンから北へ百数十キロほど行ったところにある小さな町の名前です。
そこに1917年5月13日、聖母マリア(英名 Virgin Mary、 ポルトガル名 Virgem Maria)が天から現れ、3つのメッセージ(預言)を
残していった、という事件がありました。
詳細についてはここでは割愛しますが、メッセージの内容は「戦争回避」のためのものと信じられ、平和を願うポルトガル人の中には
いまもなお熱烈な「ファティマ信者」が多く存在します。

そんな中、定置網漁師の最年長者が奥さんとファティマを訪れ、聖母マリアを連れてきてくれました。
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ついにオリャオにも聖母マリアが出現しました。
そして、「ユーラシア大陸果ての定置網」に関する重大なメッセージが託されました。
しかし、それは公表できません。
なぜならばそれは「メッセージ」ではなく、「秘密」だったからです。

和名 ファティマのメッセージ(預言)、 英名 The three "secrets" of Fatima、 ポルトガル名 "Segredo" de Fátima
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# by mobulamobular | 2007-10-17 05:38 | ポルトガル文化 | Comments(0)
秋カツオ
秋カツオの到来です。
日本ではこの時期南下してくるカツオを「戻りカツオ」と呼び、脂ののった美味しいものが食べれます。
ポルトガルでもカツオは春には大西洋を北上し、秋には南下してくるものと考えられますが、途中、彼らが地中海をどのように
利用しているのかは大変興味深い点ですが、不明です。
カツオは本来沖の魚で定置網にはなかなか入りませんが、この時期、南よりの風がカツオを岸近くまでつれて来てくれます。
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夏の初カツオの時に比べ、魚体は太って丸くなっています。
学名 Katsuwonus pelamis、 英名 Skipjack、 ポルトガル名 Bonito gaiado、 和名 カツオ。
日本を代表する魚ですし、食べても美味しい魚ですので、これからどんどん入って来てくれることを望みます。
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# by mobulamobular | 2007-10-15 05:42 | | Comments(0)
水族館会議
先日、オーストリアのザルツブルグで、ヨーロッパ(EU)の水族館会議が開かれました。
ヨーロッパは今水族館ブームで、特にトルコを含む東欧諸国での新水族館建設計画が目白押しです。
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イギリス、フランス、ドイツ、ノルウェー、ポーランド、ギリシャ、スペイン、ポルトガル等の若い水族館スタッフらの活動実績が
報告され、活発な意見交換が行われました。
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来年は北京でオリンピック、上海で「国際水族館会議」です。
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# by mobulamobular | 2007-10-14 01:21 | 活魚 | Comments(0)
PILOTFISH
この魚は1属1種で世界中どこでも同じ。それだけでも「珍しい種類」といえるのではないでしょうか。
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学名 Naucrates ductor、 英名 Pilotfish、 ポルトガル名 Peixe piloto、 和名 ブリモドキ です。
サメやエイなどの大型魚の随伴魚として有名ですが、それが魚を先導しているように見えるので"Pilotfish=Peixe piloto"という名で呼ばれています。前述の通り、アジでもイワシでも日本近海のものと大西洋のものでは種が異なりますが、何故かこれは同じです。大型魚にくっついて世界中を旅しているのでしょうか。しかし、大型魚でもそう簡単にマゼラン海峡を通過できるとは思えません。パナマ運河を利用しているのでしょうか。そうすると単独行動か。ひょっとして、南回りか。
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よく見ると脂瞼が発達しています。
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チビのくせに尾柄はおおきなスタビライザー付きです。泳ぐのは得意そうです。チャームポイントは尾鰭の白い先端です。











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# by mobulamobular | 2007-10-12 00:30 | | Comments(0)
PERIGO(危険!!)
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「桟橋は危険な状態ですので、立ち入りは規制されています…」
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定置網に限らず養殖場など、ある一定海域を占有している場所では、しばしば起きる事故です。
写真は定置網の道網の上にヨットが乗り上げ、立ち往生しているところです。
大きなキールが網とロープの間に挟まり、自力での脱出は不可能な状態です。
事故は双方にとってとても危険な状態になります。
ポルトガルの定置網はアルガルベの一ヶ統のみですので、地元の人たちは別としても、たまに定置網付近を航行する船には
周知が行き届いておらず、今まで毎年数件の事故が発生していました。
夜間標識灯は完備されていますが、その数を増やしたり、大きなものを使用するなど、いろいろ対策を講じてきましたが、
事故は一向に減りませんでした。そこで、今年は定置網についてのチラシを作成し、周辺のマリーナやフィッシングクラブに配布したところ、
なんと、今までのところ「事故件数ゼロ」となっています。

定置網の漁師も「夜勤」がなくなり喜んでいます。

あえて一言
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# by mobulamobular | 2007-10-10 06:32 | 定置網 | Comments(0)
シビレエイ その2
秋になると定置網に入る魚種が増えてくるはずなのですが、今年はどうも少し遅れている様子です。
そんな中、1種。寄生虫付きです。
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学名 Torpedo torpedo、 英名 Common torpedo、 ポルトガル名 Tremelga de olhos、 和名は分かりません。
以前の「シビレエイ」(学名 Torpedo marmorata、 英名 Mabled electric ray、 ポルトガル名 Tremelga marmoreada)と
この種とあともう1種の合計3種が、この海域に生息するシビレエイ類ですが、英名が示すとおり、今回のものが一番よく見る種です。
ポルトガル名は"Tremelga=しびれるもの、震えるもの"、"olhos=目玉" で、「目玉シビレエイ」といった感じです。
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日本では「サン・ピエトロ」とか「聖ペテロ」とか言われますが、ポルトガルでは"São Pedro"(サン・ペドロ)と言います。
このサン・ペドロと魚にまつわる神話にマトウダイ(Zeus faber)に関するものがありますが、このシビレエイも「サン・ペドロの魚」
として信じられています。
その神話とは一般に知られているものとはちょっと違って、サン・ペドロが落としたコインが魚にくっ付いたといったもので、
マトウダイの場合は1個だけですが、このシビレエイは5個の「コイン」が落とされており、よりご利益がある、ということです。
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# by mobulamobular | 2007-10-08 04:35 | サメ・エイ | Comments(0)
LITÃO(リタォゥン)
今ではクリスマスの食べ物として一番人気のこの魚(オリャオだけですが)にも、隠された事実がありました。
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学名 Scyliorhinus canicula、 英名 Smallspotted catshark、 ポルトガル名 Pata roxa、 和名 ハナカケトラザメ です。
ポルトガル名は「パッタ ロシャ」と発音し、体中にある斑点を「赤紫色の足跡」と表現しているものです。よく似た種に"Syliorhinus stellaris(学名)"というのがいますが、これは前者に比べて大型であることや、鼻孔と口が細い溝でつながっているか、いないか。また、斑点の大きさ等で見分けることができます。後者の英名は"Nursehound"です。和名は「無い」と思われます。
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クリスマスとは日本で言えば「お正月」のような行事ですので、食の面でも普段はあまり食べない凝ったものが用意されます。ポルトガル中で代表的なクリスマスの食べ物といえば、断然、大西洋のマダラ(学名 Gadus morhua、英名 Cod、ポルトガル名 Bacalhau=バカリャゥ)ですが、この場合、「塩ダラ」に限ります。ポルトガル人に「生ダラ」を見せてもそれをバカリャゥだと認識できる人間はほとんどいないほど、バカリャゥはあのペッチャンコな「塩ダラ」のことなのです。しかし、地域によってはバカリャゥ以外に独特の郷土料理がある場合もあります。例えば、北ポルトガルでは「タコ」料理であったり、内陸地に行くと「羊肉」料理であったりします。
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そんな中、特筆すべきは人口4万人ほどのオリャオでしか食べれない"LITÃO(リタォゥン)"です。リタォゥンとは、Pata roxaを開いて、軽く塩漬けして、干したものを言い、漁獲したものはそのままでは市場には出さず、干した後、クリスマス近くに「限定販売」される、「幻の食材」なのです。
では、何故リタォゥンがオリャオでクリスマス料理になったかと言うと、オリャネンセ(Olhanense=オリャオの人々)も他のポルトガル人同様、バカリャゥ好きですが、バカリャゥはポルトガル近海では漁獲されず、遠くイギリス、ノルウェー沖で獲られたものがポルトガルまで運ばれてくるものなので、その昔は、高価でなかなか食べたくても手に入らない事情がありました。
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そんな時、バカリャゥの代用品として「考案」されたのが"LITÃO(リタォゥン)"だったとさ。
しかし、そんなリタォゥンも、今ではバカリャゥにも勝る人気者となり、伝統料理としての確固たる地位を築くに至っています。
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# by mobulamobular | 2007-10-05 07:53 | サメ・エイ | Comments(0)
マルバラユメザメ
再び、深海ザメの話題です。
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近年、乱獲による資源量の減少、それに伴う漁獲規制や減船による漁獲量の減少によって、たまにしか水揚されなくなりました。
主に、イギリス、フランスのトロール船(底曳網)、スペインの底刺し網船、ポルトガル、ドイツ、パナマの延縄船等で漁獲されいるそうです。
肉はフランス、スペインで多く消費され、肝油はいろいろなところに送られています。
上の写真のものは既に船上にて内臓は取り除かれていました。肝油はドラム缶に入れられ水揚げされます。
魚種ですが、2種類以上が混じっており、確認できた種は下記のとおり。
学名 Centrophorus squamosus、 英名 Leafscale gulper shark、ポルトガル名 Lixa、 和名 モミジザメ。
学名 Centroscymnus coelolepis、 英名 Portuguese dogfish、 ポルトガル名 Carocho、 和名 マルバラユメザメ。
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注目すべきはマルバラユメザメが英名で「ポルトガルの犬魚(ツノザメ)」と呼ばれているところです。
何故「ポルトガル」なのかは知りませんが、個人的にもたいへん興味のあるところです。
"Lixa"はズバリ「サメの皮」「やすり」といった意味のポルトガル語ですが、問題はやはりマルバラユメザメのポルトガル名です。
"Carocho"とは普通、コガネムシ等の「甲虫」のことで、彼のフォルクスワーゲンのビートルは、ポルトガルでは「カロッショ」と
呼ばれています。では何故マルバラユメザメがビートルなのかですが、これまたよく分かりませんでした。
アルガルベ地方の人間が"Carocho"と聞いて、まず思い浮かべるのが、砂浜で見る黒い小さな虫です。
「正式には」"Carocho da praia"といいますが、これとマルバラユメザメの関係を考え出すとますますこんがらがってくるので、
やめます。
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# by mobulamobular | 2007-10-03 07:43 | サメ・エイ | Comments(0)
ナミノコ貝
ホリデーでアルガルベに着いたら、まず食べたくなるのが、イワシの塩焼きとこの貝だと思います。
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オリーブオイルと白ワイン、ニンニクを入れて、最後にコリアンダーを加え、酒蒸しのようにしたところに、レンモンを思いっきりしぼって食べます。
学名 Donax spp. 英名 Donax clams、 ポルトガル名 Caldelinhas、 和名 ナミノコ貝 です。
学名ですが、種の同定が難しく、素人判断ですので、ここでは無難に「Donax属の1種」ということにします。ちなみに近辺では"Donax trunculus"(和名 フランスナミノコ)と"Donax vittatus"(和名 ニヨリフランスナミノコ)が生息していることになっています。
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英名は「Donax二枚貝」と表記されているだけであまり面白くないのですが、ポルトガルでは再び「謎めいた」名前がついています。アルガルベ地方では圧倒的に"Conquilhas"(コンキーリャシュ)という名前で通っていますが、正式名は上記の通り、"Caldelinhas"(カルデリーニャシュ)です。たぶん、リスボン、ポルトあたりではこう呼ばれているものと思います。ポルトガル人はよっぽど犬猫の類が好きなのでしょうか、この"Caldelinhas"とは「メスの子犬」を意味する言葉で、例によってなんでこんな名前で呼ばれているのか周りの者たちに聞いてみましたが、"Conquilhas"に慣れ親しんでいる者たちですので、皆、首を傾げるばかり。
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ここからは想像での話ですが、貝から外套膜、もしくは水管が出たり入ったりする様子を見て、子犬がペロペロと舌を出す様に似ていることから、この名前がついたのではないかと思います。こう考えると「かわいい~じゃん」ということになるのでは。一方、"Conquilhas"はどうかというと、こちらの方が議論が白熱しました。お隣りのスペインでは"Coquinas"と呼ばれています。似ているようですが、最後までその因果関係は分かりませんでした。"Con"は英語でいうところの"with"に相当し、"quilha"は船のキールを意味することから、キールに似た貝殻の形を見て「キールを持った貝」で"Conquilhas"、という意見も出ました。

参考までに。フランスでは"Olives de mer" = 「海のオリーブ」、だそうです。

夏の海岸、老夫婦が並んで手を取り合って足踏みをする微笑ましい光景をよく目にします。
"Conquilhas"の潮干狩りです。









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# by mobulamobular | 2007-09-30 07:05 | | Comments(3)
ヨロイザメ
このへんになるとマニアックな方か、学者さんでないと分からないと思います。
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学名 Dalatias licha、 英名 Kitefin shark、 ポルトガル名 Gata、 和名 ヨロイザメ。
もちろん、定置網に入ってものではありません。
大陸棚以深1000m以上のところに生息する「深海サメ」の1種です。

しかし、ポルトガルでは時にまとまって多く水揚げされるため、メジャーな部類のサメになります。
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ポルトガル名の"Gata"は「メスの猫」を意味する言葉で、ここからも庶民に身近なサメであることが分かります。
スクワレンを抽出する肝油だけでなく、ここでは肉も食用として多く市場に出回っています。
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ギザギザ歯はサメらしい特徴の一つです。第1、第2背鰭ともに棘はありません。体長は1.5mほどでした。
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# by mobulamobular | 2007-09-28 19:24 | サメ・エイ | Comments(0)
イセエビ
このへんはよく分からないのですが、とにかく行ってみましょう。
カテゴリーは「魚」になっていますが、当然、魚類ではありません。
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学名 Palinurus elephas、 英名 Spiny lobster、 ポルトガル名 Lagosta castanha、和名はとりあえず
「ヨーロッパイセエビ」としておきます。
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学名 Homarus gammarus、 英名 European lobster、 ポルトガル名 Lavagante、 和名は ウミザリガニ です。

いずれも定置網で漁獲されたものです。
多くは入りません。年に数度、こういった「ご褒美」が来てくれます。

「太陽と海と魚介類」で売っているアルガルベではなくてはならない存在で、これらを食べるのを楽しみに来る観光客も少なくないと思います。

色合いから言って、「ベンフィカVSポルト」って感じでしょうか。
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# by mobulamobular | 2007-09-27 23:27 | | Comments(0)
太刀魚
たまにこういうことがあるから、定置網は面白いです。
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今まで何度か入網の記録はありますが、普段は入ることはありません。ポルトガルでは多く水揚げされますが、そのほとんどが深いところ(200~600m)の延縄によるものです。
学名 Lepidopus caudatus、 英名 Silver scabbard fish、 ポルトガル名 Peixe-espada、 和名 オビレタチ です。
日本で通常見られる「太刀魚」は、学名 Trichiurus lepturus、 英名 Large-eyed hairtail で、これとは異なりますが、分類学上、未だはっきりしない点が多い様子で、同定が難しい一種とも言えます。
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日本のものとの最大の違いは、和名が示す通り、この太刀魚には「尾鰭」がある点です。また、全般的に大きめのものが多く、この標本も全長が160cmほどありました。前述の通り、ポルトガルをはじめ近隣の多くの国で、盛んに水揚げされており、日本にも多く輸入されています。スーパーなどで、「太刀魚の切り身」として売られているものの中にも、このオビレタチが多く含まれていると思います。
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また、オビレタチには太刀魚にない「痕跡」とも思える小さな腹鰭があるのも特徴の一つです。

味は、煮てよし、焼いてよしで、日本のものに負けないほど「美味」です。












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# by mobulamobular | 2007-09-25 18:44 | | Comments(0)
"S" or "Z"
ロープには"S"撚りと"Z"撚りという2種類のタイプがありますが、今回はロープの話ではありません。

ラテン系の人の名前の代表的なものに「ロペス」と言うのがありますが、ポルトガル系は"LOPES"と書き、スペイン系は"LOPEZ"と表記しますが、こんな話をするつもりもありません。

日本でもお馴染み(?)で、いまや世界の有名ファッション・ブランドの仲間入りをした"ZARA"は、ポルトガルでは「ザラ」と"Z"の発音で呼びますが、本家本元のスペインでは「サラ」と"S"の発音で呼ばれています。といった話でもありません。
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定置網は南部ポルトガル・アルガルベ地方の中心都市ファロから東へ約10kmのオリャオを母港としていますが、実際の定置網はそこからさらに東へ行ったところにある「フゼタ」という小さな町の沖合いに位置しています。上の写真はその「フゼタ」の町の入り口のものですが、右には鉄道の駅舎が見え、手前左側には「ようこそ、フゼタへ」の看板があります。ここで注意して見ると分かるのですが、駅舎の"FUSETA"と看板の"FUZETA"ではどこか「フゼタ」が違います。

"S" なのか"Z"なのか、論争は尽きることがなさそうですが、地元人の結論がでました。
「どっちでもいいだろ」。

ビバ!! ポルトガル!!!











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# by mobulamobular | 2007-09-23 05:09 | 定置網 | Comments(0)
ササウシノシタ
そもそも「牛の舌」とか「犬の舌」とか、ぜったいに似ていないものを魚の名前にあてたところが納得できず、この名前は好きではありませんが、これも「日本の文化」なのでしょう。
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ササウシノシタ科(SOLEIDAE)の魚です。
学名 Solea lascaris、 英名 Sand sole、 ポルトガル名 Linguado da areia、 和名はありません。
英名、ポルトガル名に倣って「砂・ウシノシタ」とでも呼ぶことにしましょう。ポルトガル語の"areia"は「砂」のことです。容易に想像できると思いますが、海底の地質が砂のところに多く生息している種です。定置網には多くは入りませんが、時々漁獲されています。人気種で、大きなものでは40cmほどになります。美味です。
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この種の特徴ですが、無眼側の先端の鼻孔が大きく膨れ上がり、"rosette-shaped"と表現されています。文献によっては、この特徴を持つものを"Pegusa"グループとして分け、学名も"Pegusa lascaris"としています(e.g. Fishbase)が、ここでは"Fishes of the North-eastern Atlantic and the Mediterranean"の記載どおり、上記の学名を採用しました。
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ちなみに、ポルトガルではこの手の魚を一括して"Linguado(リングアード)"と呼んでいますが、これは"Lingua"という言葉の派生語で、この"Lingua"は「舌」という意味です。これも「ポルトガルの文化」なのでしょう。








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# by mobulamobular | 2007-09-21 05:59 | | Comments(0)
空飛ぶ “サバ”
昔、「空飛ぶマグロ」という本がありましたが、最近のマグロはめったに空を飛びません。その原因となっているのが、「太り過ぎ!?」です。
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地元巻き網船軍団の「サバ大漁」の知らせが入り、見に行きました。本来、カタクチイワシやイワシを狙って漁をしていますが、前にも述べたように、それらの資源量減少(?)により、最近はサバを多く水揚げしています。これらのサバも主にお隣りのスペインや他国に向けて出荷されます。生食や缶詰用としても販路はありますが、その量には限りがあり、現在もっとも需要として多いのが、「蓄養マグロ」の餌としてです。この豊富な餌の供給によって、現在の地中海マグロの蓄養ものは「太り過ぎ」、折からの日本の景気低迷と円安とが重なって飛べなくなっています。
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いち・に・の~・さん、で投げわたします。巻き網船軍団の水揚げは、今もすべてが手作業で行われています。小さなバスケットに魚を入れて、下から上に投げ上げます。大漁の時は一日中、この作業の繰り返しですので、結構な重労働です。マグロほど飛行距離は長くはありませんが、サバが空(くう)を飛んでいます。

魚が何であれ、市況がどうであれ、やはり大漁の時の漁師の顔はほころびます。










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# by mobulamobular | 2007-09-19 04:26 | ポルトガル文化 | Comments(0)
オイルフィッシュ
日本では食品衛生法で販売禁止となっており、一般には流通していないと思います。
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定置網に入ったことはありません。
これは地元の市場で売られていたものを、ちょっと拝借して写真撮影したものです。
学名 Ruvettus pretiosus、 英名 Oilfish、 ポルトガル名 Escolar、 和名 バラムツです。
この魚は水深100m~700mの深海に生息していますが、鰾(うきぶくろ)を持たず、体内に多くの脂質を含んで、それで浮力調整をしている優れものです。特に頭の中は脂だらけですが、この脂がきつ過ぎて食用禁止となっています。
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Fishbaseでもこの魚に関しては"poisonous to eat"となっていますが、上述のようにポルトガルでは販売が許されています。ですから、どこかでお目にかかったり、レストランで出てくる可能性も「無きにしも非ず」です。「美味」とも聞いています。白身ですが全身大トロで、好きな人もいるようですが、身体に合わない人が食べたら、ちょっと辛い思いをするかもしれません。
この魚に限らず、何れにせよ、魚は鮮度が悪いものは中りますので、食する場合は自己責任で。
気をつけてください。

もう一つ…
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# by mobulamobular | 2007-09-16 03:36 | | Comments(0)
BOMBORDO
ポルトガルでは船の左舷を"BOMBORDO"(ボンボルド)、右舷を"ESTIBORDO"(エスティボルド)といいます。
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ちなみに英語では左舷をPORT (SIDE)、右舷をSTARBOARD (SIDE)といいます。
"BORDO"は舷側(船の側面)のことです。"BOM"は「良い」、"ESTI"は「星」のポルトガル語"ESTRELA"が短くなったものです。
初めてこのことを知った時、単に英語をポルトガル語に変換、もしくはその逆であって、西洋はみんな「同じ文化」なんだな、と思いました。
しかし、その後、地元漁師からその「理由」を聞かせてもらったところ、先人たちの創り出した全く違った文化が語源となっていることが
わかりました。
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1497年ヴァスコ・ダ・ガマはインド航路開拓の航海に出発しました。ポルトガルを出航して、一路南へ。喜望峰を通り、今度は北へ。
上の地図を見てください。この間、絶えず陸地は船の左舷側で、右舷側は大海原です。
つまり、果てしない、いつ終わるのかも知れない航海で、左舷側には遥か遠くにうっすらと「憧れ」の陸地が見える。
このことから、左舷側は「良い」側、つまり"BOMBORDO"と呼ばれるようになりました。
一方、夜間、右舷側にはいつもきらめく星屑を散りばめた夜空を望むことができました。
このことから、右舷側は「星」側、つまり"ESTIBORDO"と呼ばれるようになった、とさ。

昔、PORTとSTARBOARDの語源について聞いた覚えがあります。
PORTは左舷側に港のある陸地が見えているからではなく、船は「通常」、港では左舷側を着岸するからで、
STARBOARDのSTARは星ではなく、昔の船は右舷側に舵(STEER)が付いていて、そのSTEERが「訛って」STARになったとか。

ここまで書いておいてですが、正直、ことの真実はわかりません。
でも、BOMBORDOも、ESTIBORDOもこの語源が良いと思います。
この由来が好きです。
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# by mobulamobular | 2007-09-14 02:54 | ポルトガル文化 | Comments(0)
フグ
ポルトガルではあまり河豚(フグ)は見ないのですが。
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学名 Lagocephalus lagocephalus lagocephalus、 英名 Oceanic puffer です。
正式なポルトガル名は分かりません。たぶん市場には出ないため、魚の同定がはっきりなされていないのだと思います。地元では"PEIXE BALÃO OCEANICO"と呼んでいます。PEIXE(ペイシェ)=魚、BALÃO(バロン)=風船、OCEANICO(オセアニコ)は英名にOceanicと付いているのでそれを採用しました。この「風船」は小棘付きです。
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和名も分かりませんが、Fshbaseなどでは、この種には2亜種が存在しています。よって学名も"lagocephalus"が3回も繰り返されているのですが、もう一方は、学名が"Lagocephalus lagocephalus oceanicus" で、和名は「クマサカフグ」です。しかし、これには英名がありません。(Fishbaseでは現在この魚の英名を公募中です。興味があれば応募してみてはいかがでしょうか。) さて、フグといえば気になるのがその毒の有無ですが、クマサカフグは日本でも漁獲が少ないためサンプリング不足なのでしょうか、文献によっては「無毒」と記載されている場合もあるようですが、一般的には「食用不可」と認識されているようです。これら2亜種の違いは個人的には「生息域の違い」だと思いますので、魚自体は同じものと考えられます。ですから、ここが大切なところですが、ポルトガル(その近辺でも)で上の写真のようなフグがいたら、食べないほうがよい(食べるな!!)と思います。
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顔だけ見ていると、マンボウにそっくりで愛らしいのですが、フグの毒はけっこうヤバイと聞いています。







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# by mobulamobular | 2007-09-12 00:25 | | Comments(0)
JUDEUの出荷
レバンテも去り、JUDEUの水揚げ再開です。
JUDEUは市場で水揚げされ、全て15kgの箱詰めにされます。これには長時間を要し、水揚げ作業の一番たいへんな点ですが、
ポルトガルでは全国的に水揚げはこの方式が採用されており、「郷に入らば郷に従え」で定置網の水揚げも同様に行われています。
日本でしたら、需要と作業の効率性に応じて、他にいろいろとよい方法がありそうですが、ここでは水揚げも至って「シンプル」です。
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15kg箱に入れられたJUDEUは市場でセリにかけられた後、各仲買業者によってほぼ全量スペインに向けて出荷されます。
ソーダガツオ参照願います。)
スペインから直接買い付けに来る業者もいますが、通常は地元の大手水産加工業者が一旦買い取り、後にスペインへ送っています。
出荷には多くの人が携わっています。ふだんはそんなに多くの仕事はないのですが、この時ばかりは猫の手も借りたいほどの
忙しさで、漁師を引退して、港のそばのカフェでのんびりしているお爺さんたちも駆り出されます。
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地域に根付いた定置網漁業で、「みんな」が潤うことが最高なことだと思います。
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# by mobulamobular | 2007-09-10 06:04 | 定置網 | Comments(0)
LEVANTE(レバンテ)
折りしも日本では台風9号の影響で各地で多大な被害が出ており、「悪天候」について記述するのは不謹慎のような気もしますが、日本の同業者の無事と安全を祈りつつ、こちらの時化について述べていきます。

ポルトガルには台風やハリケーンのような強力な熱帯低気圧の発生はありませんが、時にそれに近しいパワーを持った南東風による時化があります。アフリカから湿った重たい空気を送り込み、激しい雨を伴う場合もあります。地元ではそれを"LEVANTE"(レバンテ)と呼んでいます。
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通常、2~3日でおさまりますが、この間、強風と高波で沖に出ることはできなくなります。"LEVANTE"を辞書で見ると、「上げること」「反乱・暴動」などと出ていますが、「東」と言う意味もあります。ポルトガル語では単に方位を示す際、東は"ESTE"記しますが、"LEVANTE"も「日が『昇る』側」ということで、「東」と言う意味になります。これに対して「西」は通常"OESTE"ですが、「日が『沈む』側」と言う意味で"POENTE"ともいいます。
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「レバンテ」はここでは時化の代名詞のように用いられていますが、どことなく時化の悪いイメージとは裏腹に、時化後の漁の好転の期待が込められた言葉のように思われてなりません。これから冬にかけてレバンテの多い時期となりますので、船の航行、定置網の操業等には十分な注意が必要になりますが、夏の穏やかな天候とともに淀んだ漁場の海況をシャッフルするための必要悪的働きをしているようです。ちなみに「台風一過」ならぬ、レバンテ明けのあざやかな好天を、ここではBONANÇA(ボナンサ)といいます。
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# by mobulamobular | 2007-09-08 05:42 | 気象 | Comments(0)
POSEIDON(海神)
ここの定置網の漁師は一様にカトリックですが、皆が信心深いというわけでもありません。
しかし、ここの漁師もやはり「神」のもとで働いています。
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でも、ここで言う「神」とはユダヤ教やイスラム教の神とは異なり、正確に表現するのは非常に難しいのですが、
強いて近しいものを言うとなると、それは「自然」と表現できるかもしれません。
ですから、「自然」≒「海神」といった感じになります。
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JUDEU(ソーダガツオ)は漁期が限られ、短期決戦となります。この間、漁師は土日・祝日関係なく働きます。
2隻の定置網船は定置網と港(市場)のピストン輸送を繰り返します。
定置網は「海神」との交渉の結果、どんどんJUDEUを生産します。それを漁師が取り上げ、市場まで運び、水揚げします。
漁師の一日は前日に漁獲したJUDEUの水揚げから始まります。夜明け近くになると、1隻の定置網船が出港します。
時間をおいて、もう1隻も出港します。1隻が港に戻り、水揚げをして、また出港します。これを日暮れ近くまで続けます。
疲れますし、バテます。しかし、ここで「海神」が助け舟を出してくれます。
「時化」です。漁師は眠ります。
でも今の時期の「海神」はそう長くは休ませてくれません。直に定置網はJUDEUの生産を再開します。
「海神」に感謝!!
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# by mobulamobular | 2007-09-07 06:59 | ポルトガル文化 | Comments(0)
JUDEU
今年も「お約束どおり」JUDEU(ソーダガツオ)がやって来ました。
学名 Auxis rochei です。
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今年は例年になく低水温が続き、その到来が心配されていましたが、期待を裏切ることなく、やっぱり来てくれました。
毎年、なんでこの時期になると、まとまって群れが回遊してくるのか不思議でなりませんが、彼らの「時計」の正確さには
あらためて感心させられます。
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ちょうどいい塩梅に南よりの風が吹いていますし、今年の群れは濃いようなので、これからの入網に「皆んな」が期待しています。
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# by mobulamobular | 2007-09-06 04:58 | | Comments(0)
FERREIRA=女の鍛冶屋さん?
いろいろ聞いて回ったのですが、今なお真実は分かりません。
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Sparidae(タイ科)の一種ですが、日本ではこんな感じの魚は見たことがありません。
学名 Lithognathus mormyrus、 英名 Striped sea bream、 ポルトガル名 FERREIRA、 和名は分かりません(たぶん無い)。
タイ4姉妹の仲間として学名が"Pagellus mormyrus"と表記されている場合もあるようですが、ここでは上記の学名とします。
英名は単純な名前が付いていますが、問題はポルトガル名の語源です。
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"FERREIRA"と言って、まず思い浮かぶのは「人の名前」です。ポルトガルには著名人をはじめ、たくさんのFERREIRAさんが存在します。しかし、次にと言われると「魚名」以外に特に思い浮かばないのも普通です。辞書を引くと"Ferreiro"(男性形)となると「鍛冶屋・金物商」と出ていますので、女性形の"FERREIRA"の場合は、タイトルどおり「女の鍛冶屋さん」と考えられます。しかし、これについてはどの地元の人間もすんなり首を縦に振れないような雰囲気です。日本風に言えば「スズキ」のようなものでしょうか。たしかに「スズキは何でスズキというの」と聞かれても、答えに詰まります。
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思いついたことがひとつあります。FERREIRAもスズキも生息場所がとても「人の生息場所」に近いということです。FERREIRAは前々回のRIA FORMOSAに多く生息しており、漁獲されます。ですから、昔から庶民に食され、身近な魚として親しみを込めてこう呼ばれているのかもしれません。砂、あるいは泥底にひそむ生物を口先を伸ばして捕食しているようです。どの魚もそうですが、ベントスを主食としている魚は美味しいです。












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# by mobulamobular | 2007-09-04 19:42 | | Comments(0)
The Queen of the Fish
以前、「その他の魚たち 王様編」でヨーロッパイワシのことについて記述しましたが、
今回はその「女王編」ともいえる魚の登場です。
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学名 Engraulis encrasicholus、 英名 European anchovy、 ポルトガル名 BIQUEIRÃO、 和名 モトカタクチイワシ です。
定置網にはまれに入りますが、漁獲はありません。イワシ同様、網の目から全て出て行ってしまいます。
地元巻き網船団はこの魚を狙っていますが、イワシの水揚量の減少よりさらに年間の水揚げは減っており、漁獲があった時は
たいへんな賑わいで、市場では驚くほどの高値で取引されています。
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BIQUEIRÃO(ビケロン)は比較的冬場に多く漁獲されますが、水温が下がるとイワシ、もっと下がるとビケロン、といった具合に
年間を通じて少量なれど漁獲があります。
しかし、魚種として、最も重要な水産資源であるカタクチイワシが、近年、イワシとともにその水揚量が減少していることを危惧して、
今年から、ポルトガル海洋研究所(IPIMAR)では、サバ、アジなどの同様の回遊魚とイワシ類の棲み分け、
また、互いの資源量がどのように影響しあっているかなどの調査を始めたところです。
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# by mobulamobular | 2007-09-01 04:23 | | Comments(0)
CORVINA
今年、ここまで最大の個体です。
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4度目の登場です。
学名 Argyrosomus regius、 英名 Meagre、 ポルトガル名 CORVINA、和名 オオニベ。
180cm, 52kg の巨体です。年齢は推測ですが、今までの年齢査定の結果から50歳前後だと思われます。
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# by mobulamobular | 2007-08-31 02:29 | | Comments(0)
オルカ
長年定置網をしていると、いろいなものと出会います。
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これは今から9年前の1998年秋に突如訪れた"珍客"とのワンショットです。
学名 Orcinus Orca、 英名 Killer whale、 ポルトガル名 ORCA(オルカ)、和名 シャチ です。

沖からの連絡で、「でかいイルカの群れが定置網のそばにいる」と聞き、皆で沖へ急行してみると、それが10頭ちかいシャチの群れでした。
皆はじめて見る大きな物体に一瞬言葉を失いましたが、次の瞬間、ことの重大さに気づきました。
シャチの群れはなんと定置網の登り運動場と呼ばれるところで、泳ぐでもなく、潜るわけでもなく、まるで日光浴でもしている様子で、
ジッとしているのです。
そのまま放っておくと、箱網(魚を漁獲するところ)に進みかねません。どうにかして定置網から離れてもらわなければなりませんでした。
皆、正直、慌てました。登り運動場の網を切り離し、土俵をつけて沈め、シャチの通り道をつくりました。皆、必死でした。
しかし、その間、当のシャチは慌てもせず、騒ぎもせず、ただ悠然と2~3度小さなターンはしたものの、同じ場所に留まったままです。
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準備完了。さぁ、出て行け。 息を呑む瞬間です。・・・・。
しかし、シャチの群れは待てど暮らせど、いっこうに定置網から離れる様子はありません。
そこで、作業船(小船)に指示です。「気をつけて、シャチの群れを誘導しろ。」
漁師二人が小船でシャチの群れに近づきます。すると群れはいっせいに潜り、小船とは反対側に1頭、また1頭と水面から
姿を出しました。シャチはまったく慌てず、"何食わぬ顔"でいます。定置網を去る気配はありません。
そんなやり取りを数度繰り返していた、その時。突然、群れの中で一番デカイやつが、ゆっくり群れを離れ、小船に近づいて
行きました。「危ない!!!」っと誰が言ったか憶えていませんが、まさに皆そう思いました。
なんと、小船の上で立っていた身長180cmほどの漁師よりも、そのシャチの背鰭の方が大きく見えたのです。

小船を退却させ、待つしかないと思いました。皆、すでにかなり疲れていました。今夜は船の上か・・・。
と、その時。デカイ背鰭の1頭に続くように、群れが動き出しました、が。その方向は、皆が苦労してシャチのためにつくった「出口」
ではなく、進入してきた登り運動場の本来の入り口(この場合は出口となる)で、次々と定置網から出て行きました。
しばらくゆっくり定置網を"横目"で眺めながら泳いだ後、群れは沖へ向きを変え、突然、エンジン全開で海の彼方に消えて行きました。
その姿は大きな水しぶきを上げ、まさに"疾走"そのもので、たぶんシャチと知らない人が見たら、「大きなクルーザーが
スッ飛んで行った」とでも思ったことでしょう。

これが皆との、1998年秋の一日の思い出です。

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# by mobulamobular | 2007-08-28 05:08 | 定置網 | Comments(0)
"活"シロシュモクザメ
来ました。入りました。捕まえました。
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ハンマーヘッドシャークで登場したのと同じシロシュモクザメです。しかし、今回のものは"活魚"です。
体長1.2mほどのメスの個体です。捕獲後、船の魚層に入れて陸上施設まで運んで来ましたが、
ここの水槽でシロシュモクザメを飼育するのは初めての経験です。
どの魚も同様ですが、水槽に移してから落ち着くまで数時間はかかります。しかし、このシロシュモクザメは遊泳速度が早いうえ、
真っ直ぐ水槽の壁に激突し、ドスンドスン音をたてていました。彼女にとってはパニック状態なのでしょうが、それにしても危険回避の
本能はどこへ行ったのか、ロレンチーニびんは作動していないのか、といった感じでした。
それでも数時間後にはターンのコツをつかみ、ぶつからなくはなりました。
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いろいろな文献には「シロシュモクザメはアカシュモクザメよりも水槽飼育が難しい」と記載されていますが、
具体的にどのように難しいのか、その違いが何なのかが分かりません。
そこで、シュモクザメの飼育経験豊富な日本の水族館勤務の先輩にアドバイスをお願いしたところ、やはり「この魚の性格的に、
動きが直線的なので注意が必要」とのことでした。どうやら、不器用な魚のようです。
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これから餌付けを開始します。イワシなどの活魚を入れるとよいという同先輩のアドバイスも受けています。
一日も早く、うまくこの環境に順応してくれることを祈るのみです。
学名 Sphyrna zygaena、英名 Smooth hammerhead、 ポルトガル名 TUBARÃO MARTELO、 和名 シロシュモクザメ でした。
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# by mobulamobular | 2007-08-26 02:03 | 活魚 | Comments(0)
RIA FORMOSA
南部ポルトガル・アルガルベ地方のオリャオは"RIA FORMOSA"(リア・フォルモーザ)という国立自然公園の中に位置しています。RIA(リア)とは「河」のことですが、厳密にはここは河ではなく、「ラグーン」と表現するのが一番適しているように思います。
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海はこのラグーンの外になりますので、定置網船は毎日このラグーンの中を航行していますが、水深が1~3mと浅いのが難点です。ラグーン内ではアサリやカキなどの養殖が盛んに行われています。干潮時のみ姿を出す養殖場で、腰を折りメインテナンス作業に追われる人々がいます。この自然がいつまでも続くことを祈るのみです。春には時に、フラミンゴが飛来することもあります。
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オリャオは海に面しているのではなく、河に面しています。よって、海水浴に行くには船を使いRIA FORMOSAを渡らなければなりません。これがいつまでも海の自然を保つ大きな役割を果たしています。海岸線は100年前とほとんど変わず、街の明かりや騒音は届きません。RIA FORMOSAは街と海との間でその緩衝材的存在となっています。また、生活排水等が直接流れ出すのを防ぐ、フィルター的存在ともいえます。このような環境があるので、今でも大型魚を中心とした多くの魚が接岸するのだと考えています。
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バックはオリャオの街並みです。
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# by mobulamobular | 2007-08-22 02:51 | ポルトガル文化 | Comments(0)