LEVANTE(レバンテ)
折りしも日本では台風9号の影響で各地で多大な被害が出ており、「悪天候」について記述するのは不謹慎のような気もしますが、日本の同業者の無事と安全を祈りつつ、こちらの時化について述べていきます。

ポルトガルには台風やハリケーンのような強力な熱帯低気圧の発生はありませんが、時にそれに近しいパワーを持った南東風による時化があります。アフリカから湿った重たい空気を送り込み、激しい雨を伴う場合もあります。地元ではそれを"LEVANTE"(レバンテ)と呼んでいます。
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通常、2~3日でおさまりますが、この間、強風と高波で沖に出ることはできなくなります。"LEVANTE"を辞書で見ると、「上げること」「反乱・暴動」などと出ていますが、「東」と言う意味もあります。ポルトガル語では単に方位を示す際、東は"ESTE"記しますが、"LEVANTE"も「日が『昇る』側」ということで、「東」と言う意味になります。これに対して「西」は通常"OESTE"ですが、「日が『沈む』側」と言う意味で"POENTE"ともいいます。
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「レバンテ」はここでは時化の代名詞のように用いられていますが、どことなく時化の悪いイメージとは裏腹に、時化後の漁の好転の期待が込められた言葉のように思われてなりません。これから冬にかけてレバンテの多い時期となりますので、船の航行、定置網の操業等には十分な注意が必要になりますが、夏の穏やかな天候とともに淀んだ漁場の海況をシャッフルするための必要悪的働きをしているようです。ちなみに「台風一過」ならぬ、レバンテ明けのあざやかな好天を、ここではBONANÇA(ボナンサ)といいます。
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# by mobulamobular | 2007-09-08 05:42 | 気象 | Comments(0)
POSEIDON(海神)
ここの定置網の漁師は一様にカトリックですが、皆が信心深いというわけでもありません。
しかし、ここの漁師もやはり「神」のもとで働いています。
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でも、ここで言う「神」とはユダヤ教やイスラム教の神とは異なり、正確に表現するのは非常に難しいのですが、
強いて近しいものを言うとなると、それは「自然」と表現できるかもしれません。
ですから、「自然」≒「海神」といった感じになります。
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JUDEU(ソーダガツオ)は漁期が限られ、短期決戦となります。この間、漁師は土日・祝日関係なく働きます。
2隻の定置網船は定置網と港(市場)のピストン輸送を繰り返します。
定置網は「海神」との交渉の結果、どんどんJUDEUを生産します。それを漁師が取り上げ、市場まで運び、水揚げします。
漁師の一日は前日に漁獲したJUDEUの水揚げから始まります。夜明け近くになると、1隻の定置網船が出港します。
時間をおいて、もう1隻も出港します。1隻が港に戻り、水揚げをして、また出港します。これを日暮れ近くまで続けます。
疲れますし、バテます。しかし、ここで「海神」が助け舟を出してくれます。
「時化」です。漁師は眠ります。
でも今の時期の「海神」はそう長くは休ませてくれません。直に定置網はJUDEUの生産を再開します。
「海神」に感謝!!
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# by mobulamobular | 2007-09-07 06:59 | ポルトガル文化 | Comments(0)
JUDEU
今年も「お約束どおり」JUDEU(ソーダガツオ)がやって来ました。
学名 Auxis rochei です。
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今年は例年になく低水温が続き、その到来が心配されていましたが、期待を裏切ることなく、やっぱり来てくれました。
毎年、なんでこの時期になると、まとまって群れが回遊してくるのか不思議でなりませんが、彼らの「時計」の正確さには
あらためて感心させられます。
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ちょうどいい塩梅に南よりの風が吹いていますし、今年の群れは濃いようなので、これからの入網に「皆んな」が期待しています。
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# by mobulamobular | 2007-09-06 04:58 | | Comments(0)
FERREIRA=女の鍛冶屋さん?
いろいろ聞いて回ったのですが、今なお真実は分かりません。
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Sparidae(タイ科)の一種ですが、日本ではこんな感じの魚は見たことがありません。
学名 Lithognathus mormyrus、 英名 Striped sea bream、 ポルトガル名 FERREIRA、 和名は分かりません(たぶん無い)。
タイ4姉妹の仲間として学名が"Pagellus mormyrus"と表記されている場合もあるようですが、ここでは上記の学名とします。
英名は単純な名前が付いていますが、問題はポルトガル名の語源です。
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"FERREIRA"と言って、まず思い浮かぶのは「人の名前」です。ポルトガルには著名人をはじめ、たくさんのFERREIRAさんが存在します。しかし、次にと言われると「魚名」以外に特に思い浮かばないのも普通です。辞書を引くと"Ferreiro"(男性形)となると「鍛冶屋・金物商」と出ていますので、女性形の"FERREIRA"の場合は、タイトルどおり「女の鍛冶屋さん」と考えられます。しかし、これについてはどの地元の人間もすんなり首を縦に振れないような雰囲気です。日本風に言えば「スズキ」のようなものでしょうか。たしかに「スズキは何でスズキというの」と聞かれても、答えに詰まります。
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思いついたことがひとつあります。FERREIRAもスズキも生息場所がとても「人の生息場所」に近いということです。FERREIRAは前々回のRIA FORMOSAに多く生息しており、漁獲されます。ですから、昔から庶民に食され、身近な魚として親しみを込めてこう呼ばれているのかもしれません。砂、あるいは泥底にひそむ生物を口先を伸ばして捕食しているようです。どの魚もそうですが、ベントスを主食としている魚は美味しいです。












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# by mobulamobular | 2007-09-04 19:42 | | Comments(0)
The Queen of the Fish
以前、「その他の魚たち 王様編」でヨーロッパイワシのことについて記述しましたが、
今回はその「女王編」ともいえる魚の登場です。
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学名 Engraulis encrasicholus、 英名 European anchovy、 ポルトガル名 BIQUEIRÃO、 和名 モトカタクチイワシ です。
定置網にはまれに入りますが、漁獲はありません。イワシ同様、網の目から全て出て行ってしまいます。
地元巻き網船団はこの魚を狙っていますが、イワシの水揚量の減少よりさらに年間の水揚げは減っており、漁獲があった時は
たいへんな賑わいで、市場では驚くほどの高値で取引されています。
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BIQUEIRÃO(ビケロン)は比較的冬場に多く漁獲されますが、水温が下がるとイワシ、もっと下がるとビケロン、といった具合に
年間を通じて少量なれど漁獲があります。
しかし、魚種として、最も重要な水産資源であるカタクチイワシが、近年、イワシとともにその水揚量が減少していることを危惧して、
今年から、ポルトガル海洋研究所(IPIMAR)では、サバ、アジなどの同様の回遊魚とイワシ類の棲み分け、
また、互いの資源量がどのように影響しあっているかなどの調査を始めたところです。
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# by mobulamobular | 2007-09-01 04:23 | | Comments(0)
CORVINA
今年、ここまで最大の個体です。
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4度目の登場です。
学名 Argyrosomus regius、 英名 Meagre、 ポルトガル名 CORVINA、和名 オオニベ。
180cm, 52kg の巨体です。年齢は推測ですが、今までの年齢査定の結果から50歳前後だと思われます。
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# by mobulamobular | 2007-08-31 02:29 | | Comments(0)
オルカ
長年定置網をしていると、いろいなものと出会います。
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これは今から9年前の1998年秋に突如訪れた"珍客"とのワンショットです。
学名 Orcinus Orca、 英名 Killer whale、 ポルトガル名 ORCA(オルカ)、和名 シャチ です。

沖からの連絡で、「でかいイルカの群れが定置網のそばにいる」と聞き、皆で沖へ急行してみると、それが10頭ちかいシャチの群れでした。
皆はじめて見る大きな物体に一瞬言葉を失いましたが、次の瞬間、ことの重大さに気づきました。
シャチの群れはなんと定置網の登り運動場と呼ばれるところで、泳ぐでもなく、潜るわけでもなく、まるで日光浴でもしている様子で、
ジッとしているのです。
そのまま放っておくと、箱網(魚を漁獲するところ)に進みかねません。どうにかして定置網から離れてもらわなければなりませんでした。
皆、正直、慌てました。登り運動場の網を切り離し、土俵をつけて沈め、シャチの通り道をつくりました。皆、必死でした。
しかし、その間、当のシャチは慌てもせず、騒ぎもせず、ただ悠然と2~3度小さなターンはしたものの、同じ場所に留まったままです。
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準備完了。さぁ、出て行け。 息を呑む瞬間です。・・・・。
しかし、シャチの群れは待てど暮らせど、いっこうに定置網から離れる様子はありません。
そこで、作業船(小船)に指示です。「気をつけて、シャチの群れを誘導しろ。」
漁師二人が小船でシャチの群れに近づきます。すると群れはいっせいに潜り、小船とは反対側に1頭、また1頭と水面から
姿を出しました。シャチはまったく慌てず、"何食わぬ顔"でいます。定置網を去る気配はありません。
そんなやり取りを数度繰り返していた、その時。突然、群れの中で一番デカイやつが、ゆっくり群れを離れ、小船に近づいて
行きました。「危ない!!!」っと誰が言ったか憶えていませんが、まさに皆そう思いました。
なんと、小船の上で立っていた身長180cmほどの漁師よりも、そのシャチの背鰭の方が大きく見えたのです。

小船を退却させ、待つしかないと思いました。皆、すでにかなり疲れていました。今夜は船の上か・・・。
と、その時。デカイ背鰭の1頭に続くように、群れが動き出しました、が。その方向は、皆が苦労してシャチのためにつくった「出口」
ではなく、進入してきた登り運動場の本来の入り口(この場合は出口となる)で、次々と定置網から出て行きました。
しばらくゆっくり定置網を"横目"で眺めながら泳いだ後、群れは沖へ向きを変え、突然、エンジン全開で海の彼方に消えて行きました。
その姿は大きな水しぶきを上げ、まさに"疾走"そのもので、たぶんシャチと知らない人が見たら、「大きなクルーザーが
スッ飛んで行った」とでも思ったことでしょう。

これが皆との、1998年秋の一日の思い出です。

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# by mobulamobular | 2007-08-28 05:08 | 定置網 | Comments(0)
"活"シロシュモクザメ
来ました。入りました。捕まえました。
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ハンマーヘッドシャークで登場したのと同じシロシュモクザメです。しかし、今回のものは"活魚"です。
体長1.2mほどのメスの個体です。捕獲後、船の魚層に入れて陸上施設まで運んで来ましたが、
ここの水槽でシロシュモクザメを飼育するのは初めての経験です。
どの魚も同様ですが、水槽に移してから落ち着くまで数時間はかかります。しかし、このシロシュモクザメは遊泳速度が早いうえ、
真っ直ぐ水槽の壁に激突し、ドスンドスン音をたてていました。彼女にとってはパニック状態なのでしょうが、それにしても危険回避の
本能はどこへ行ったのか、ロレンチーニびんは作動していないのか、といった感じでした。
それでも数時間後にはターンのコツをつかみ、ぶつからなくはなりました。
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いろいろな文献には「シロシュモクザメはアカシュモクザメよりも水槽飼育が難しい」と記載されていますが、
具体的にどのように難しいのか、その違いが何なのかが分かりません。
そこで、シュモクザメの飼育経験豊富な日本の水族館勤務の先輩にアドバイスをお願いしたところ、やはり「この魚の性格的に、
動きが直線的なので注意が必要」とのことでした。どうやら、不器用な魚のようです。
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これから餌付けを開始します。イワシなどの活魚を入れるとよいという同先輩のアドバイスも受けています。
一日も早く、うまくこの環境に順応してくれることを祈るのみです。
学名 Sphyrna zygaena、英名 Smooth hammerhead、 ポルトガル名 TUBARÃO MARTELO、 和名 シロシュモクザメ でした。
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# by mobulamobular | 2007-08-26 02:03 | 活魚 | Comments(0)
RIA FORMOSA
南部ポルトガル・アルガルベ地方のオリャオは"RIA FORMOSA"(リア・フォルモーザ)という国立自然公園の中に位置しています。RIA(リア)とは「河」のことですが、厳密にはここは河ではなく、「ラグーン」と表現するのが一番適しているように思います。
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海はこのラグーンの外になりますので、定置網船は毎日このラグーンの中を航行していますが、水深が1~3mと浅いのが難点です。ラグーン内ではアサリやカキなどの養殖が盛んに行われています。干潮時のみ姿を出す養殖場で、腰を折りメインテナンス作業に追われる人々がいます。この自然がいつまでも続くことを祈るのみです。春には時に、フラミンゴが飛来することもあります。
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オリャオは海に面しているのではなく、河に面しています。よって、海水浴に行くには船を使いRIA FORMOSAを渡らなければなりません。これがいつまでも海の自然を保つ大きな役割を果たしています。海岸線は100年前とほとんど変わず、街の明かりや騒音は届きません。RIA FORMOSAは街と海との間でその緩衝材的存在となっています。また、生活排水等が直接流れ出すのを防ぐ、フィルター的存在ともいえます。このような環境があるので、今でも大型魚を中心とした多くの魚が接岸するのだと考えています。
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バックはオリャオの街並みです。
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# by mobulamobular | 2007-08-22 02:51 | ポルトガル文化 | Comments(0)
コバンザメ
この魚はよく見かけるのですが、今まではあまり気にもとめず、剥がしてはポイポイ海に捨てて(戻して)いましたが、漁師が気を利かせて写真撮影用に持って帰ってきました。今回のものは大きめのマンボウについていたそうです。
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学名 Remora brachyptera、 英名 Spearfish remora、 ポルトガル名 PEGADOR、 和名 クロコバン です。
"PEGADOR"はズバリ「ひっつくもの」という意味です。
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なんといっても背鰭が変化してできた頭部の吸盤がこの魚の売りで、何種類か存在するコバンザメごとにその形状や大きさが異なり、種の同定の際の判断部位となります。日本には昔、「小判」というものが存在したので、こういう名前がついたのだと思いますが、日本の文化を感じるよい一種です。今回は和名の「勝ち」です。
















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# by mobulamobular | 2007-08-21 04:18 | | Comments(0)
地球温暖化
ポルトガル名 Aquecimento global、英名 Global warming です。
世界各地で気温の上昇や海水面の上昇など、地球温暖化の問題はいろいろのようですが、大西洋に面するここでも、非常に深刻な諸問題が各方面から指摘されています。その最も憂慮すべきことが、ヨーロッパの更なる寒冷地化の問題です。ヨーロッパはただでさえ寒いところです。それは緯度でみれば、一目瞭然で、パリは49度ほど、ロンドンは51度ほど、スウェーデンのストックホルムにいたっては59度にもなります。日本のそれと比べるともっと事態ははっきりすると思いますが、最北端とされている(異論あります)ところでも45度ほどですので、ヨーロッパの主要各地は日本よりずっと北に位置していることが分かります。ポルトガルはというと、首都リスボンは38度ほどで、定置網のあるアルガルベ地方の州都"FARO"でも36度ほどの緯度になります。仙台がリスボンとほぼ同じで、FAROは水戸と同じぐらいです。しかし、それでもポルトガルではほとんど雪は降りませんし、北海道よりずっと北のロンドンでは雪は降るものの、あんなドカ雪はまずありません。ではなぜ高緯度にもかかわらず、人が住めるほど「温暖」でいられるかというと、それは大西洋に面しているからなのです。大西洋には南からの「黒潮」のような暖流(メキシコ湾流~北大西洋海流)が北極海にまで流れており、これが高緯度のヨーロッパを温暖な気候に保つ重要な働きをしていると考えられています。この海流は北に行くにつれて水温が下がり、塩分濃度が増加し相対的に重くなるため、海底に沈み込み、深層海流となっています。このシステムが暖流を高緯度まで「吸い寄せている」訳ですが、地球温暖化により北極の氷が溶け出すと、塩分濃度が増加せず、海水の沈み込みがゆるやかになり、結果、南からの海流を「吸い寄せる」力が弱まる、ということになります。ですから、暖流が流れてこないとこれまでの温暖な気候は維持されず、一気に気温は下がり、寒冷地となる、という推測が成り立つ訳です。
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定置網漁業はもとより、漁業全般に従事する漁師たちは海で作業を行っているため、自然の変化には敏感にさせられます。また、この「気候変動」による影響を他の誰よりもいち早く受け、感じる状況下にいると思います。しかし、「口下手」の漁師はその現実をうまく丘の人間に伝えられないでいます。また、伝えたところでどうせ信じてもらえないと思っているのか、はたまた、本当に信じられていないのか。確かに、漁師の言うことは大雑把で、時に非常に混乱した情報が多いです。しかし、それは相手が海だったり、自然だったりするので、無理のないことだと思います。大切なのは、これらの情報をどのように処理し、どのように伝え、役立てていくかと思っていますが、現実は難しいです。

「地球温暖化によって気温が上がり水温が上がることによってもっと多くの魚たちが、このアルガルベ地方の海岸に押し寄せるからよい」、という話も聞いたことがありますが、上記のように、ことはそう単純ではなさそうです。むしろ、その逆で、「気温が下がり水温も下がり魚も減る」、「漁業はさらに衰退し、定置網の維持も難しくなる」、「食糧難となる」、「北ヨーロッパはすでに人間の住める状況にあらず、大量の難民が、少しでも温かいポルトガルにどっと押し寄せてくる」、「もっと、食糧難になる」、「・・・・・?!」。

「これはまずい」と思い、まずはの「地球温暖化対策」です。定置網の漁師たちは、今、車やオートバイの使用をやめ、自転車や徒歩で通勤するように心がけています。
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# by mobulamobular | 2007-08-20 05:21 | 気象 | Comments(0)
ハンマーヘッドシャーク
どちらかと言うと季節ものです。
夏に定置網に興味津々で近づいて来ます。登り運動場内でよくその姿を眼にしますが、時に箱網に深入りし、漁獲されてしまいます。
市場では当然、高値でセリ落とされます。
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学名 Sphyrna zygaena、 英名 Smooth hammerhead、 ポルトガル名 TUBARÃO MARTELO(トゥバロン マルテイロ)、
和名はシロシュモクザメです。
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このサメの最大の特徴であるシュモク(撞木)型の頭=ハンマーヘッドです。
ちなみにポルトガル名はTUBARÃO=サメ、MARTELO=ハンマー です。
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噛まれたら、痛そうです。
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ありました。ロレンチーニびんです。
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2.5m、115kgほどの、メスの個体でした。
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# by mobulamobular | 2007-08-19 00:15 | サメ・エイ | Comments(0)
定置網船
検査と修理・点検のため、年に二回、定置網船を港に隣接する造船所に上架しなくてはなりません。
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検査は厳しく、船体、舵回り、エンジン、救命緊急設備等と項目が分かれていて、日数を要します。ですから、あらかじめ準備万端で臨まないと、とんでもないことになってしまいます。この点は断然日本の方が簡略化されていると思います。
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「とんでもない」ことになっている船は数多くあり、まさに「商売上がったり」の状態に陥ります。人命最優先。労働者(漁師)の労働環境は断固として守られるものです。もっと分かりやすく言えば、「漁船の上でもフォークとナイフで食事できるスペースと設備が必要」ということです。当然、どんなルールにも一長一短ありますが、まずはコンプライアンスです。
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# by mobulamobular | 2007-08-17 05:14 | 定置網船 | Comments(0)
アオザメ
もっともサメらしく、俊敏でたくましい一種ではないかと思います。
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学名 Isurus oxyrinchus、 英名 Shortfin mako、 ポルトガル名 TUBARÃO ANEQUIM、 和名 アオザメ です。
この場合の「アオ」は「青」ではなく、「蒼」でもなく、「藍ザメ」だと思います。もっと落ち着いた色で、逆にそれが威厳めいた感じにも見れます。ちなみに英名で"Blue shark"はヨシキリザメ(学名 Prionace glauca)のことで、ポルトガル名でも時にヨシキリザメは"Tubarão azul"(Tubarão=サメ、 azul=アオ)と呼ばれています。正式には"TINTUREIRA"といい、「色染めしたように」美しいサメ、という意味です。
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定置網には年に十数尾の入網がありますが、比較的小型のものが多いと思います。食用となり、市場では高値で取引されますが、ここでは、入網した個体はすべてまず活魚として扱い、水族館への搬入に挑戦しています。しかし、水槽での飼育は非常に難しく、残念ながら未だ水族館には展示できていません。港の陸上施設の水槽でも一週間ほどの飼育記録が最長です。
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この個体は若いオスでした。サメには吻に第六感こと、「ロレンチーニびん(瓶)」という感覚器官があります。これにより電磁波を感じ取り、餌のありかや、他の生物の動向を見極めることができる優れものです。
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いつかこういったサメを飛行機に載せて飛ばすのを目指しています。










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# by mobulamobular | 2007-08-15 05:45 | サメ・エイ | Comments(0)
定置網 その2
d0113817_0162873.jpg定置網の設置場所とは、実際は諸先輩方の長年の尽力によって既に最適の場所に設置されており、新たに何もないところから場所を選んで設置するようなことは、現在ほとんどありません。ですから、今の漁師たちはその場所で定置網の伝統を守り、将来に向けて海の文化を継続していく努力をしているのです。

ここポルトガルの定置網も1970年代初頭に一度は途絶えたものの、1995年より再び新たな1ページを拓きました。僅か20年ほどのブランクでしたが、その間にほとんど全てのものが失われ、伝統のもろさの一面を垣間見た気がします。定置網は縦2km、横1kmほどの人間にとっては大きなスケールのものですが、それでも10万分の1の地図上では点にしかなりません。人と海との接点はご覧の写真のとおり、小さな船の上でもっと小さな人間が細いロープで網を吊り上げて、そこに入っている魚を獲っているだけのことです。全世界的に3Dで想像してみてください。なんとちっぽけな挑戦か。

でも、それが定置網の仕事です。。
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# by mobulamobular | 2007-08-13 05:21 | 定置網 | Comments(0)
カジキ
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カジキにも、「マ」カジキ、「クロ」カジキ、「シロ」カジキ、「メ」カジキ、「バショウ」カジキなど、いろいろあって、
また、普段めったにお目にかかれない魚のため、種の同定が難しいのですが、これは、
学名 Tetrapturus albidus、 英名 Atlantic white marlin、 ポルトガル名 ESPADIM BRANCO、 和名は「ニシマカジキ」 です。
定置網には入る時は入ります。体長2~3mほどの個体が群れをなして入る時もありますが、そんな時はもう、てんやわんやです。
網を締めこんでいって、泳ぐスペースが狭まると、なかにはジャンプする個体も出てきます。思わず、歓声のあがる瞬間です。
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カジキといえば、この上顎が長く伸びた独特の吻を思い出しますが、これ以外にもこの魚はどこを見ても機能的で、独創的な創りになっています。
他の写真はアルガルベの魚類図鑑を参照ください。

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# by mobulamobular | 2007-08-11 22:56 | | Comments(0)
シイラ
夏らしい魚と思い、この魚を選びました。
本当はもっともっと言葉では表現できないぐらい、きれいな魚なのですが、ここの定置網の場合、魚は網から取り上げたら、
そのまま直ぐに魚層の中で氷水漬けにされてしまうため、取り出した時はすでにこのような色合いに変化してしまっています。
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学名 Coryphaena hippurus、英名 Common dolphin-fish、ポルトガル名 DOIRADO、和名 シイラ です。
ハワイあたりでは「マヒマヒ」と呼ばれ、観光でハワイに行くと必ず着いたすぐ後の昼食で食べさせられる魚です(?)。
この魚にまつわる話は多く、好き嫌いが分かれる一種のようです。相模湾あたりでは“とんでもない”名前がつけられており、
あまり縁起のよい魚とは言えないようです。ここの漁師は定置網以外ではほとんど漁獲されないため、今までこの魚を食する
機会がなかった様子ですが、初めて口にした一人は「こんなに美味い魚は食べたことがない」とすっかりシイラのファンになった者も
いるくらいです。きれいに澄んだ水を好んで回遊している魚ですので、この魚が定置網に入りだすと、他の濁った水(栄養価の高い)
を好んで生息している種(例えば、タイ類、アジ類、コルビナ等)が入らなくなるサインとなり、これを好まない漁師が多いのも事実です。
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定置網内では数尾から、時には数十尾で群れをつくり、中央で輪を描くように“わがもの顔”で泳いでいます。
これでは他の魚の脅威となっているとみなされても仕方がないかもしれません。
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# by mobulamobular | 2007-08-10 17:19 | | Comments(0)
ブラマ ブラマ
神様はなんでこんな格好の魚を創ったのでしょうか。
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学名 Brama brama、英名 Atlantic pomfret、ポルトガル名 Xaputa (シャプータ)、和名 シマガツオ です。
定置網にはめったに入りません。しかし、美味しい魚ですので、食べたい時は他の漁師から分けてもらっています。
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冒頭で「こんな格好」と述べたのは、なにも「醜い」という意味ではなく、その逆で、「魚としての想定外」の格好というか、「未来型」とも思わせるような自然美とその不思議さを感じる一種だと思います。










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# by mobulamobular | 2007-08-09 05:20 | | Comments(0)
タイリクスズキ ?
ポルトガルに来る前のこと、日本ではそれまで近海に生息するスズキは2種類ということになっていましたが、「タイリクスズキ」とか「ホシスズキ」とか命名された1種が追加されました。ことの真実は定かではありませんが、中国あたりから養殖用に輸入された種苗が海に逃げ出し居ついてしまった、いわゆる外来種で、海版の「ブラックバス」であるかのように聞いた覚えがありますが、これは別物です。先にご紹介した「ヨーロッパスズキ」の仲間です。
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学名 Dicentrarchus punctatus、 英名 Spotted seabass、 ポルトガル名 Robalo baila、和名は分かりませんので、「ユーラシア大陸スズキ」とか名づけておきましょう。ポルトガル名の"Robalo"はスズキのことで、 "baila"はダンス、踊る(動詞bailar)という意味です。ここからは勝手な推測ですが、このスズキもやはり他のスズキ類同様に、針にかかるとモーレツにファイトをし、「エラあらい」なども見せ、水面、もしくは水面下で「踊りまくる」のではないでしょうか。そんな行動から"baila"と命名されたのかもしれません。










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# by mobulamobular | 2007-08-08 05:45 | | Comments(0)
夏祭り
毎年、夏にはこんなのをやっています。
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"Festival do Marisco" ようするに「エビカニ貝類祭り」ということになります。魚は含まれません。定置網の母港であるオリャオ(OLHÃO)の町で古くから行われている夏の最大のイベントです。入場は有料ですが、引き換えに特性のセラミックのジョッキがわたされ、ビールが飲めます。それにゆでたエビがつまみとしてもらえます。期間は6日間ほどで、日替わりで有名人のコンサートが催され、それに合わせて踊ったり、歌ったりできます。お近くにお越しの際は、是非お立ち寄りください。








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さて。
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# by mobulamobular | 2007-08-06 18:44 | ポルトガル文化 | Comments(0)
マンタ
これが、Mobula mobular(学名) です。
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英名 Devil fish、 ポルトガル名 Jamanta、和名はイトマキエイ(大西洋版)です。
日本近海のものはMobula japonicaでFishbaseでは、英名がSpinetail mobulaとなっています。
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北東大西洋、および地中海にはイトマキエイ属(Mobula)はこの1種のみが生息しており、他にオニイトマキエイ属(Manta)の
学名 Manta birostris、英名 Giant manta、 ポルトガル名 Manta、 和名 オニイトイマキエイが見られます。
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Jamantaには上の写真のように尾の基部に棘がありますが、Mantaにはありません。また、
Mantaの口が前方を向いているのに対し、
Jamantaのそれは比較的下向きであることで、この2種を識別しています。
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# by mobulamobular | 2007-08-05 19:36 | 活魚 | Comments(0)
ヨーロッパスズキ
夏の魚といえば、ご存知「スズキ」だと思います。ここには一般的に「ヨーロッパスズキ」と呼ばれているものがいます。
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学名 Dicentrarchus labrax、英名 European seabass、ポルトガル名 ROBALO です。
スズキは昔から一番庶民に親しまれ、最も身近な魚として知られていますが、分類学上は「スズキ科」において諸説あり、見解が分かれています。ここではPerciformes(スズキ目)のMoronidae(スズキ科) としておきます。他の見解ではPercichthyidaeがスズキ科とされていますが、これは先にも述べたように、日本を代表する「スズキ」という魚の名称の奪い合いのようなもので、この際はどちらでもよいと考えます。
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確かに日本のスズキ(Lateolabrax japonicus) に慣れ親しんだ人にとって、ヨーロッパスズキをはじめて見た時には「な~んだ、これがスズキかよ」という気持ちになるのも無理はないと思います。頭がなければまるで「鯉」のような体つき、うろこの形状、尾鰭等に思われます。日本のスズキ独特の、あのギラギラしたものがヨーロッパスズキには感じられません。さらにこの魚の印象を「淡水化」しているのが、ヨーロッパ全土における養殖魚の普及です。このスズキはヨーロッパへダイ(Sparus aurata)に次いでポピュラーな養殖魚で各地で大量に生産されています。しかし、成長が遅いため、出荷時のサイズは、自然界では未だ若魚の段階であるため、スーパーマーケットやレストランの店頭に並んでいるのを見ると到底「スズキ」とは思えず、時には「ニジマス?!」という具合になります。
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しかし、やはり自然界のものは、釣りにおける太公望とのやり取りや、定置網内でのしたたかな遊泳行動等から見ても正真正銘の「スズキ」です。海から揚がってくるものは一般的にサイズも大きく、また養殖ものの貧弱な感じとは違って、精悍さがありますので、余計に異なった種に見えてしまうのでしょう。












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# by mobulamobular | 2007-08-02 04:33 | | Comments(0)
Diplodus4兄弟
タイ科(Sparidae)のディプロダス属の4種のご紹介です。いずれも日本にはいません。
ポルトガル名ではこの属の魚はすべて "SARGO(サルゴ) ~" と呼ばれています。まずはそれらの兄貴格となる、この属を代表する一種です。
学名 Diplodus sargus、 英名 White sea bream、 ポルトガル名 SARGO LEGITIMO、 和名 サルゴ です。
ポルトガル名の "LEGITIMO" というのは、 まさに「本物、正真正銘」という意味です。
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次は、これも印象に残る一尾です。以前にタイ4姉妹に出てきた "BICA" も「尖り」という意味でしたが、この魚も同じようにトンガッテいますので名づけて「トンガリ・サルゴ」ということになります。
学名 Diplodus puntazzo、 英名 Sharpsnout sea bream、 ポルトガル名 SARGO BICUDO、 正式和名はないと思います。
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続いて、サルゴの中では一番漁獲量も多く、最も庶民的な一種です。それもそのはず、学名においても「大衆のディプロダス」となっています。
学名 Diplodus vulgaris、 英名 Common two-banded sea bream、 ポルトガル名 SARGO SAFIA (MUCHARRA)、和名 アフリカチヌ です。ポルトガル名の"SAFIA"とは「粗野な」という意味で、まさに「かわいさ余って憎さ百倍」的に皆に愛されている証拠です。和名はこの魚の特徴をとらえているとは思えませんが、日本にはおらず、遠く離れたところの魚であることから「アフリカ」、クロダイに似ているので「チヌ」と思って名づけたのでしょうか。もう少し、考えてもらいたいところですね。
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最後に、この4種の中では最もまれな魚で、一見他の3種とは異なった形状に思われますが、これもDiplodusの一種です。
学名 Diplodus annularis、英名 Annular sea bream、 ポルトガル名 SARGO ALCORRAZ、 和名はありません。
尾鰭基部の黒帯を指しているのでしょうか、英名では学名同様、金環食(Annular eclipse)でおなじみの形容詞が付いて"Annular(環状の)sea bream(タイ)"となっています。また、4種を見比べてみると、この種のみ若干、金色にも見えます。
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# by mobulamobular | 2007-07-30 14:50 | | Comments(0)
豚魚
二度目の登場となりますが、ポルトガル名 PEIXE PORCO(豚魚)です。きっと、最初にこの魚を見た時、ポルトガル人は「豚に似ている」と思ったのでしょう。
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学名 Balistes capriscus、 英名 Grey triggerfish、 和名 ネズミモンガラ です。
最初にこの魚を見た時に日本人は「ネズミに似ている」と思ったのでしょうか。
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最初にこの魚を見たのがイギリス人かアメリカ人かは分かりまりませんが、「引き金に似ている」と思ったのでしょうね。

この魚は時期になると定置網の浮子(アバ)に付いているイガイやフジツボなどの付着生物を食べに来て、日中はそれらの影に潜んでいます。好奇心旺盛な魚で、手鉤の先で誘うと近づいて来ます。慣れた漁師はその瞬間タモ網でこの魚をすくい取り、万事休す。
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かなり鋭い歯の持ち主で、網なども食い破るほどです。









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# by mobulamobular | 2007-07-29 01:06 | | Comments(0)
メナダ
もちろんボラ科の魚ですが、「ドドのつまり」のボラではありません。

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学名 Chelon labrosus、英名 Thicklip grey mullet、ポルトガル名 TAINHA LIÇA(タイーニャ・リサ)、和名はメナダですが、もちろん大西洋のものですので、若干日本のものとは異なると思います。

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ボラとは違い、眼には脂瞼の発達は見られません。また、ボラ科の魚の特徴で、第1背鰭が「扇子」のように開閉します。種の進化の過程でこのようになったのかは分かりませんが、なんともユニークな構造です。
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# by mobulamobular | 2007-07-28 13:44 | | Comments(0)
定置網
d0113817_19503934.jpg定置網は魚が来そうなところに網を仕掛けて獲る漁法で、魚を探してあちらこちら行く手間がなく、考え方としては最もシンプルな漁業です。一言でいえば、「待ちの漁業」です。明けても暮れてもただひたすら魚が来るのを待ちます。天候が良くなるのを待ちます。早い潮流がおさまり、ゆるやかになるのを待ちます。ですから、とかく世間からは「消極的漁法」と蔑まされることもありますが、そう思うことは定置網漁業を本当は理解していない証拠ということになる、と思います。しかし、待つのはたいへんです。魚が思うように来ない時などは、イライラもしますし、気分も晴れません。魚が順調に入網している時はすべてを忘れて、漁を楽しむことができます。



魚を獲る準備は人間がします。次に網が魚を呼び込みます。あとは魚次第、自然次第です。



無理はしません、できません。
決して一線は越えません。
人間は沖合い数キロのところに設置してある定置網までです。そこから先は行きません。
そこから先は彼らの領域です。
だから、海のことが想像できるのです。












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# by mobulamobular | 2007-07-27 15:00 | 定置網 | Comments(0)
蜘蛛魚
不気味な名前ですが、案の定、第1背鰭の棘(きょく)に猛毒があります。間違って指にでも刺したら、腕全体が腫上がるほどのパワーです。この毒は死んでも有効ですので、魚屋さんで見つけた時、あるいは家で料理をする時なども注意が必要です。でも、ご安心を。日本にはこの魚はいません。

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学名 Trachinus draco、 英名 Greater weever、 ポルトガル名 Peixe aranha、和名は分かりませんが、たぶんありません。
タイトルの「蜘蛛魚」というのは、ポルトガル名の直訳です。Peixe=魚、aranha=蜘蛛 です。

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スズキ目(Perciformes) の Trachinidae科の魚です。これを「トラキヌス科」と呼んだりすると「トラギス」の仲間と勘違いされることもあります。英名で"~weever"と付けば、この科の魚で、皆同様に毒棘がありますので気をつけましょう。トラギスはweeverではありませんので、毒棘はありません。
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# by mobulamobular | 2007-07-26 13:58 | | Comments(0)
ままかり
ニシン科(Clupeidae)の魚で、日本の「サッパの仲間」です。
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お隣りのスペインでは"Alacha"と呼び、よく漁獲されているようですが、ここではあまり見かけません。
学名 Sardinella aurita、 英名 Round sardinella、 ポルトガル名 Sardinela lombuda です。
年に数度、特に5~6月ごろ急激に水温が下がった時などにまとまって定置網に入ることがありますが、現地では小骨が多いことや食べ慣れていないことなどの理由で食用にはなりません。私見ですが、イワシをあれだけたくさん食する人たちなので、この魚を口にしないわけは、たぶん後者の理由によるところが大きいと思います。
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この魚もアジ、ボラ同様、眼の膜、脂瞼(しけん)が発達しています。









ちなみに、ここのイワシはこんな感じです。日本のものに比べ、イワシの特徴である側面の黒点があまり目立たず、全体的に中葉以下のものが多いように思います。
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学名 Sardina pilchardus、 英名 European pilchard(sardine)、 ポルトガル名 Sardinha(サルディーニャ) です。

このサッパでも岡山県名産・「ままかり鮨」を作ることができるのでしょうか。一度食べてみたいものです。













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# by mobulamobular | 2007-07-24 14:59 | | Comments(0)
若カンパチ
小カンパチも少し大きくなりましたが、まだ成魚とまではなっていません。 とは言っても、この魚は当然別の個体です。
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小さい時にあった横縞はすっかり消え、全体的に綺麗な濃いオリーブ色になっています。 と言うことで、今回は尾鰭下葉先端が白くないこと、
尻鰭が長いこと、体高があり、体に丸みがあること等を判断基準として「小カンパチ」同様、学名 Seriola rivoliana、 英名 Almaco jack、
ポルトガル名 Charuteiro(Peixe azeite)、 和名 ヒレナガカンパチ とします。
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問題は背鰭なのですが、この個体は不運にも漁獲時に背鰭に損傷を受けており、先端が確認できませんでした。
ヒレナガカンパチは成長するににつれて背鰭、尻鰭の先端が伸び、カンパチとの違いが明確になってくることから、仮に背鰭に損傷がなくとも、
その違いを見分けるのは難しかったかもしれません。
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この後、成魚が入網してくれれば、言うことないのですが。
楽しみにして待ちたいと思います。
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# by mobulamobular | 2007-07-23 13:59 | | Comments(0)
シビレエイ
時に写真撮影のため、活魚を使うことがあります。当然、水から出したらすぐに弱ってしまうような魚では行いません。この魚は写真を撮る間、じっとトレーの中で我慢してくれました。
学名 Torpedo marmorata、 英名 Marbled electric ray、 ポルトガル名 TREMELGA-MARMOREADA、 和名は正確なものは分かりません。

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腹側も撮りたいので、ひっくり返して暫し辛抱。

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その時、このオスのシビレエイ君が突然怒りだしました。

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「早く、水に戻せ~」。
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# by mobulamobular | 2007-07-21 15:18 | サメ・エイ | Comments(1)