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せいてはことをし損じる
人は、とかく大きなものに憧れがちです。"ひいて"は、それが金儲けに関係してくるとなおさらです。

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昨今、短期間で立派な成果をあげよう、あるいは、出せ、というケースが、どの分野においても多過ぎるように思います。"しいて"言えば、政治や行政にその傾向が強く認められるように思います。つまり、本来は人のため、社会のためになされるべきものごとが、自分のためにと考えてしまうからなのかもしれません。

「よいもの」はそう簡単には作れませんし、出来ません。「よいもの」を造るには、20年~30年、それ以上の時間がかかるものなのです。それをはっきり、理解する必要があります。逆に言えば、短期間で出来たものに、「よいもの」はありません。出来る訳がない、と理解した方がよい、と思います。

人の寿命は限られたものですので、なんとか自分の目の黒いうちに、と考える気持ちはよく理解できますが、"せいて"はことをし損じる、ことになります。

ゆっくりやることの得意なポルトガルには理があります。問題は、周囲がそれを理解してくれるか、どうかです。

それにしても、この「タイタニック号」は小さ過ぎます。






















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by mobulamobular | 2012-11-30 07:13 | ポルトガル経済 | Comments(0)
1年後のプロフェッショナルたち
早いもので、あれから1年。再び、この時期を迎えました。昨年に続き、定置網船の甲板修理を行います。昨年はオモテのデッキでしたが、今年はその後ろ、中央部分、機関室上部やクレーン・ベースなど、この船にとってとても大切な箇所が含まれます。
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2度目のことですので、各人、気持ちに余裕があるのか、ビビらず、てきぱき作業をこなしていきます。昨年は、正直、「ここ切っちゃっていいの」、「そこ穴開けちゃっていいの」状態でしたが、今年はやるべきことが、すでに見えている様子です。
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今から、完成の日が待ち遠しいです。

でも、必ずあります。予期しないトラブルが。

しかし、それも"楽しみ"のひとつです。この国のプロの仕事をみたいと思います。

















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by mobulamobular | 2012-11-28 07:03 | 定置網船 | Comments(0)
日課
また、やっています。いつもの光景です。漁が彼の生活の支えになっているとは思えませんが、小船や海や魚が彼の毎日を支えているのではないかと思います。

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Bom dia para ti.















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by mobulamobular | 2012-11-27 05:13 | 戯言 | Comments(0)
並び
政治も、経済も、文化も、そして定置網も、社会が複雑怪奇な様相を深めてきています。それらすべての妥当性が揺らぎ始めているのかもしれません。

こんな時だからこそか、なんてことない単純な並びが、やけにきれいに、そして力強く見えてしまいました。
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by mobulamobular | 2012-11-26 06:22 | 戯言 | Comments(0)
パンダマークの環境圧力団体
彼は、調査はしたが、このような事実は一切なかった。もう、こういった、いい加減な、根も葉もない、確証のない、創り話的ネタで、圧力をかけるような、そういった、やり方は、止めるべきだ、と強く意見を述べました。次に、関係諸国からも、彼に同調し、文句、批判、ブーたれた意見が続きました。

そして、まさに今、自らの調査研究に確信があるのなら、上述の彼の発言に対する反撃をするのに、これに勝る機会はない、絶好の場面でしたが、何の反論もありませんでした。

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これは、どういうことでしょうか。ある意味、スカを食らった感じでした。先月末に、大々的に「スペイン、イタリア、モロッコ、チュニジア、トルコを含む地中海のクロマグロ生産諸国からパナマ経由で日本に、ICCATに無報告で大量のクロマグロが取引された」とマスコミ向けに大々的に発表しました。これが、本当ならゆゆしき事態です。これをICCAT会議の日が迫った時期に報道させたのは、きっとこの議題を会議で取り上げさせ、真実を明らかにするため、真向勝負とばかり思っていましたが、ちょっと期待外れでした。

ICCAT会議では、クロマグロ以外に、他のマグロ類、サメ、ウミガメなども議題として取り上げますが、特に今年は圧倒的にクロマグロに関する話題が中心となりました。それだけ、皆さんの関心が強いということでしょうが、多種多様な意見が混在すると、時に議論は要らぬ方向へ行きがちです。ですから、このクロマグロを世界全体の8割とも9割とも言われている量を消費している日本が、ICCAT会議でリーダーシップを発揮することを、関係諸国は期待していました。

冒頭の彼の発言は、まさにそういった期待に応え、日本のイニシアティブを示す、とても有効な場面となりました。

でもなぜ、ここぞとばかりの反論がなかったのでしょうか。やはり、特ダネ1本打って、募金の数がごそっと増えて、それでよかったのでしょうか。クロマグロのことを、大切なタンパク資源、経済資源と考えている人たちは、この件について、募金はしないでしょうし、そもそも考え方が違うので、どうでもよい、ということだったのでしょうか。

大多数の人たちは、自分が食わないものを食っている奴らのことを野蛮、と思った経験があると思います。世界には、意外と、魚を食わない人たちが多いことを、今さらながら気づかされます。

すべて、文化の話です。

最後に、この件、これでお終いではないかもしれませんので、続報に期待したいと思います。


















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by mobulamobular | 2012-11-24 07:24 | マグロ | Comments(0)
Doutor
「ドトール」。

彼のことをそう呼んでいます。彼との最初の出逢いは1991年でした。当時、まだ50歳前でしたが、すでにポルトガルの国立海洋研究所総裁の地位にあり、名実ともにこの国の海洋・水産部門の第1人者でした。

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しばらくは直接話をすることすらはばかれる存在でしたが、ある日、新しい定置網設置に必要な資料の提供を求めた際、「午後に来い」と言われ、「午後何時ごろか」とたずねると、「午後遅くだ」とのこと。それを、ふつうに考え、午後5時ごろ、海洋研究所を訪れ、彼の秘書にアポがあることを告げ、廊下で待ったいました。周囲には、同じように彼を訪問してきたポルトガル人が数名、順番を待っていましたが、ちょっと気になったことは、どの方たちも彼にサインをねだるネクタイ姿の役人らしき人たちではなく、どちらかというと漁師風情の人たちだったことを憶えています。

日が暮れ、研究所内部の灯りがつき、引き続き順番待ちをしていたのですが、呼ばれるのは漁師風のおっさんばかり。「忘れられたかな」と再び秘書のところに行くと、「もう少し待っていろ」とのこと。その間も、総裁室では人が出たり入ったりを繰り返していました。一方、研究所の職員と思しき人たちが、一日の仕事を終え次々と研究所を後にします。終いには、総裁の秘書までが、「また、明日」。でも、彼の訪問者はまだ何人も残っていました。

職員らがおおよそいなくなると、研究所内の灯りは消され、ガードマンの管理室と総裁室の灯りだけになりましたので、しかたなく、非常灯の下で彼からのお呼びを待ちました。訪問者の数が残り一人になった時、時計の針はすでに午後10時を回っており、「これはやられたかな」と一瞬思いましたが、ここまできたら待つしかないということで、ボーっとしていると、ついに、最後の訪問者が総裁室から出てきた直後、彼が手招きをしてくれました。"11PM"でした。

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「ごめん。しかし、これが私の1日だ」、と言って彼は約束通り、定置網設置に関する資料を手渡ししてくれたのですが、同時に見せてくれた資料が、「1898年度マグロ定置の年次報告書」だったのです。その彼が、日本人によるアルガルベ定置網の復興計画に異議を唱える地元漁師や関係団体や一部の役人らをすべて説き伏せてくれたおかげで、今日に至っています。

人は彼のことを「政治家」だと言います。しかし、こちらにとってはそんなことはどちらでもよいことなのですが、この国では大切なポイントなのです。彼には5人の子供がいます。一番末の娘さんは1991年生まれです。彼はその後数年にわたり、国立海洋研究所の総裁の地位に留まっていましたが、ある日、政府より水産庁長官への就任の話がありました。しかし、彼はその要請を断りました。理由は、彼の一番末の娘さんが、ダウン症であったためです。彼はその娘さんのことを"My favorite sweet"と呼びます。より多くの時間を大切な娘さんと一緒に過ごしたいという思いが、彼を第一線から退かせました。

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その後、彼はリスボン大学で教鞭をとるようになり、加えて、アルガルベ定置網の相談役を兼ねていただいています。そんな彼を、今回、10日間ものモロッコの旅に同行させてしまいました。毎日、少なくとも2回は娘さんから電話がかかってきていました。「すぐ帰るから・・・」。

モロッコ・アガディールで開かれたICCATの年次総会は、今後の大西洋および地中海におけるクロマグロ漁の転機となると誰もが考えていました。加えて、ポルトガルにとっても大切な会議になるはずだと、彼は考えていたと思います。

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話変わりますが、日本では1972年の男女雇用機会均等法以来、より多くの女性が社会進出し始めたとはいえ、依然として男性優位な状況であること明らかだと思います。しかし、ポルトガルでは状況が一変します。「もうちょっと、男性に社会進出してもらいたい」と思うほどに、女性にパワーがあります。上の写真、ドトールの隣にいる女性は、ポルトガル水産庁・水産局の資源管理部の部長さん(マグロ担当)です。加えてもう1名、今回の会議にポルトガル政府代表として出席した水産庁・水産局の局長さんも女性の方です。女性に文句を言う考えなど毛頭ありませんが、「もうちょっと、男、どうにかならないか」とかは思います。

水産局長さんはドトールの古い教え子です。小さな国が、今後どうやって強国からの荒波にもまれながら生きていくか、まだまだ、ドトールの「真の引退」は許されない様子です。

















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by mobulamobular | 2012-11-23 07:22 | 定置網 | Comments(0)
今年は事故でお終い
実は、今年の定置網漁はすでに終わってしまいました。
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あのレバンテ時化で、ちょっとした事故が複数、重なり合ってありましたので、ここらが潮どきと考え、今シーズンを終えることにしました。

ひとつは、何者かが何気なく放棄した、ちょっとしたアンカーが、あの時化で流され、アルガルベ定置網の道網にからみ付き、それがもとで、網が400mほど"走破"してしまいました。
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ここから、網の破れが始まっていました。
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もうひとつは、大きな標識ブイがどこからともなく流れ着き、こともあろうに、定置網を固定する大切な碇綱をブチブチと3本も切ってしまいました。
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こいつは、固定の索にごっつい鉄チェーンを使用していて、それが定置網の"プラスチック製"のロープを擦って切ったために起きた事故です。

こんなもんを、海に設置(放置)しておくなら、ちゃんと管理しろよと文句のひとつも言いたくなりますが、こういうのを設置しろと言ったのは、この国の法律ですので、なんかこれもブロクラシーなのかな、と、半ば諦めてしまいます。

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修繕できますので、まだ何とかなります。

たまには、こういうこともあります。こういう終わり方もあり、でしょう。

でも、やっぱ、定置網は難しいな、と思いました。
















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by mobulamobular | 2012-11-22 07:16 | 定置網 | Comments(0)
ファロ岬
Cabo de Santa Mariaが中央の尖がった先端です。西から東方向(地中海方面)を見ています。Ria Formosaもよく見えています。
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うんたらアース以外では、今までで最も高い位置から見たアルガルベです。この写真の中には、アルガルベの街々のみならず、職場や港や定置網や、家やら家族などまでがおさまっているはずですが、それらはあまりにも小さすぎて見ることはできません。でも、うかがい知ることはできます。
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by mobulamobular | 2012-11-21 06:18 | 戯言 | Comments(0)
-60℃
マイナス60度にしてもらいました。

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断面、です。物体は何かに覆われていましたが、中身はまだ活きているような気がしました。

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by mobulamobular | 2012-11-09 07:36 | マグロ | Comments(2)
レバンテ時化
ひさしぶりのレバンテによる時化です。外はすでに日も暮れて、闇夜に包まれていますので、写真を撮る術はありません。生暖かい風が吹いています。海がゴーゴー唸っています。南東向きの窓がガタガタと音を立てています。

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昼間にちょっと撮った写真ですが、レバンテの特徴が見てとれます。波が"掘れて"います。それだけ、波に力があり、沖で吹く風が強い、ということが分かります。

ふつうは3日くらい続きます。

今日が初日です。
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by mobulamobular | 2012-11-08 05:13 | 気象 | Comments(0)