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相乗効果
今年から、定置網船に"投餌機"という畜養マグロの給餌用マシーンを設置しました。効果はバッチリです。
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ちょっと大きめのブロアーで、餌であるサバを次々に飛ばしていきます。飛距離はおおよそ30m。イケス中央、しかも広範囲に餌を散らせることができるため、魚に与えるストレスを軽減し、さらなる高品質化を目指すのを目的としています。

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そしたら、マグロも飛びました。「相乗効果」です。ひょっとしたら、このまま飼育を続けた場合、水族館に売り込みをかける日も来るかもしれません。













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by mobulamobular | 2012-07-30 05:03 | 定置網 | Comments(2)
1755年
歴史嫌いが今さら何をいっている、と一笑に付されそうですが、歴史は大切です。やっと手に入れた(戴いたのですが)、「1755年リスボン大地震」の歴史書です。
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3.11の地震があったからという訳ではありません。個人的にこの地震がどのような被害をアルガルベ地方やここの人々およびかつてのマグロ定置網に与えたのかを知りたいと思っているのです。

どこでも1755年11月1日の地震は「リスボン大地震」と表記されていますが、実際はアルガルベの方がより震源に近いと思われることから、震度や津波はリスボンよりも大きかったのではないかと想像しています。
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これから時間の合間にでもじっくり読めたら、いいなぁ、と思っています。













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by mobulamobular | 2012-07-26 06:22 | ポルトガル文化 | Comments(2)
沖道網
その後、2012年7月は、新記録を達成せずに済みそうな状況となっています。南東から風が3日ほど入ったおかげで、水温は表層で21℃まで上昇しました。まさにアルガルベ定置網にとっては"神風"となったのでした。

しかし、時すでに遅く、冷水の申し子たちは定置網のあちらこちらにひっついてしまい、最後の手段となりました。シーズン途中ですが、「沖道網」の網抜き作業を行いました。
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「沖道網」というのは、他の網が魚を深い方へ誘導するようなコンセプトで設計されているのに対し、唯一、水深の浅い方に魚を導こうとしている網です。魚の回遊ルートを遮断するという意味では効果はあるように思いますが、魚を身網(魚を漁獲するエリア)の方に向かわせるには、網のみならず、海底の形状やら潮流やら、もうひとつふたつ魚に方向転換の動機づけを与えられる要因が必要であるようにも思います。
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ボタンの結び目には、すでにムラサキイガイびっしり、しかも予想以上の大きさに育っていました。これで、大きさは5mm~1cmといったところです。
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上の写真にあるようなムラサキイガイの付着状況は、極端な低水温時以外でも見られる現象ですので、あまり驚くことではないのですが、下の写真のように中層の網にも無数のムラサキイガイの付着が認められるようですと、これはやはり赤信号です。これで、米粒1個~2個ほどの大きさです。
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これを見た瞬間、ゾッとするのですが、同時に爽快な気分に浸れます。なぜならば、問題はすでに解決済みだからです(丘に揚がったムラサキイガイはもうこれ以上成長しない、という意味です)。
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初々しいけど、さらば、です。



さて。この不運を逆手にとって、アルガルベ定置網では画期的な企て考えています。なんと、この漁期真っただ中に、「休みをとってやろう」、というものです。ふつうの夏では考えられない暴挙ともとれる目論みです。明日、明後日も他の網抜き作業を行い、その後1か月ほど操業をストップすることにしました。

18年目で初めて8月に休みがとれる、と漁師からはバカうけです。これも、「天からの恵み」、と理解してください。















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by mobulamobular | 2012-07-24 05:54 | 定置網 | Comments(0)
機関場
唯一課せられたノルマは、「シーズン中無欠勤」です。でも、これは機関士に与えられたものではなく、定置網船について、です。アルガルベ定置網では、年間300回操業を毎年の目標としていますが、定置網本船2隻によるものですので、1隻あたり年150回程度です。「年間」といっても、漁のシーズンは年間7か月ほどですので、こんなもんです。

もちろん、シーズン前後の定置網の準備と後始末にも船は稼働しますので、年間200日ほど海に出る計算です。この際、整備不良が原因で沖に出れないことのないように、残りの日に機関士を中心に定置網船のことを考えます。
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とはいえ、日々の整備も重要です。せまい「機関場」内の作業は骨が折れます。特に、夏のこの時期、ただでさえ暑い機関場内は、帰港後となると蒸し風呂状態です。
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でも、必要となれば入らなければなりません。作業終了後、機関士らは汗だくで機関場から出てきますが、その割には腹がへっ込んだ様子もなく、このくらいなら大丈夫なのでしょう。

何れにせよ、未だ人間は海の上を歩いて移動することはできません。船が必要なのです。毎日「当たり前」のように稼働している船も、彼らのこういった努力によって支えられています。
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休んでいます。船同士の会話が聞こえてきそうです。


















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by mobulamobular | 2012-07-22 06:33 | 定置網船 | Comments(0)
小サバ
よく考えれば十分納得できることであり、悪いことではないのですが、目の前の現実には、ついブーたれたくなります。
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網の中、「小サバ」でいっぱいです。

7月も半分が過ぎたところですが、海況に変化はありません。ここまでの平均値は、「表層水温が16.32℃、底層水温が14.61℃、気温が18.29℃」となっています。ですから、依然として記録更新中です。

さて。ポルトガルでは確か「全長19cm以下」のサバは獲ってはいけないルールだったと思います。これは「成熟前のサバは獲ってはいけない」という意味と思います。しかし、これしか獲れないローカル漁師はどうしたらよいのでしょうか。いつの間にか"丘もん"が決めたルールとは言え、ルールはルールです。守って当たり前のことなのですが、この網の中で19cm以上のサバだけとることなど不可能ですので、疑わしきは全量漁獲せず、となります。

しかし、こんな海況が異常に長い期間続いた場合はどうでしょうか。「19cmはダメで、19.1cmはよい」でよいのでしょうか。確かに、全漁獲量の5%までサイズに満たないものが含まれても容赦されるルールになってはいますが、それにしても19cmが5.1%なのか、19.1cm以上94.9%なのか、そんな厳密な判断は不可能です。もっと臨機応変に柔軟性を持って当局には対応してもらいたいのですが、なかなかうまくいっていない状況を見聞きします。

一方、市場ではこの「小サバ」、意外と人気商品です。缶詰によし、酢漬けによしです。よって、節度が大切です。


今までも再三言及してきましたが、ここでは海水温が低くなると相対的に魚のサイズが小さくなります。今回の「小サバ」がそのよい例で、ちょっとじれったい気持にもなりますが、これが豊かな海における自然の摂理なのだと思います。














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by mobulamobular | 2012-07-17 04:12 | 自然 | Comments(2)
月木金
こう考えると気が楽だ、程度の話ですが、知っていると役に立つ場合もあるかもしれません。

ポルトガルでは、「月曜日」に何か大切な仕事をしようと考えるのはやめた方が無難です。また、VIPのみならず、仕事の話でアポをとるのも避けた方がよいかもしれません。ましてや、月曜午前中となると、ここでの"KY"となります。月曜日は各々楽しかった週末の余韻にひたりながら、その週の予定を立てる大切な日なのです。ですから、表立ったことはない方がよいのです。

以前は金曜日だったようにも思いますが、今は「木曜日」です。週の後半、週末のナイトフィーバーは木曜晩に変更になっています。つまり、待ちきれない週末オタクらにとっての前夜祭ということになります。VIPへの接待、ゴージャスに決めたいのなら、この日を選びます。「花木」なのです。

この日も残念ながら使いものにはなりません。「金曜日」は朝からそわそわムードが漂います。ですから、大切な案件の決めごとは避けた方がよいと思います。上の空から、あとで取り返しのつかないことになる可能性大です。憶えていないことすらあります。VIPはすでに週末モードです。ましてや金曜午後は、やはり"KY"です。木曜日まで決まらなかった場合は、いさぎよく来週火曜日まで待ちましょう。

ほとんど冗談話のように思われるかもしれませんが、あとは個人の判断です。結果、「週3日制」であることが分かると思います。しかし、これで十分なのです。


さて。ご覧になった方も多いのではと思います。
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今日の朝まだき、東の空です。「月」(英名 Moon、 ポルトガル名 Lua) をはさんで、上に「木星」(英名 Jupiter、 ポルトガル名 Júpiter)、 下に「金星」(英名 Venus、 ポルトガル名 Vénus)です。

やはり、「月木金」は仲がよいようです。













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by mobulamobular | 2012-07-16 03:18 | ポルトガル文化 | Comments(4)
2012年7月
また、記録更新中です。今年の7月は連日のカシマ(西から東へ向かう潮)急潮、それに低水温で、そろそろこの海況にも飽きてきました。昨年の7月と比べてみてください。今年は、「のんびりモード」などまったくありません。
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上のグラフは1996年から今までのアルガルベ定置網における月別平均表層水温を示したものです。その中で、黒矢印で示した2か所が、一見して他の年と比較して、ちょっと違う傾向にあったことが分かると思います。

ひとつは、2010年8月です。他の年の8月と比べても、また、全体的にもダントツに高い表層水温を記録したことが分かります。

ふたつめは、2001年7月の平均表層水温です。なぜかこの年この時だけは完璧に"夏に乗り遅れた"ような低水温となっています。どれだけ異常だったかを示す"証拠"として、当時のメモがあります。そこには次のような記述があります。「9日 箱網にムラサキイガイの稚貝付着を確認。大量に発生する」、「10日 箱網洗浄作業を開始」、「25日 箱網が部分的に沈み始める」、「29日 箱網奥タコ足部(専門用語です!)、イガイの付着で目が詰まる」。

そして、漁獲に関する記述では、「24日にはアレンケ(ニシンの仲間)が約1トン、サケ(!)(Atlantic salmon)まで入る。冬の海というよりは、まさに『北の海』と化す」。ここで18年間近く定置網漁業をやっていますが、「サケ」が入ったのは、この時の1回のみと記憶しています。
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上の写真は、先の2001年のムラサキイガイの大量発生時、漁期終了後の道網の網抜き作業の様子です。道網には大きく育ったムラサキイガイがべったりでした。

さて。問題は「2012年7月」です。10日を経過した時点ですが、2001年7月よりもさらに低い平均表層水温となっています。
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アルガルベの海岸線には、すでに「低水温循環システム」が完璧に出来上がっています。それはなにかといえば、NW風とUpwellingの繰り返しです。すでにちょっとやそっとじゃ温まらないほど海水は冷たくなっていますので、これを"回復"させるには、思いっきりSE風が入って来てくれなければならない、と思います。はたして、「平均をとること」はこの先可能なのでしょうか。

ちなみに、2001年はその後水温はある程度は上昇しましたが、期待値には届かず、息絶えました。なんとも怖ろしい話です。

















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by mobulamobular | 2012-07-11 04:33 | 気象 | Comments(0)
ザトウクジラ
学名 Megaptera novaeangliae、 英名 Humpback whale、 ポルトガル名 Baleia-corcunda、 和名 ザトウクジラ です。

どうやら迷い込んでしまった様子です。
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こちらから映像が見れます。

場所は南部ポルトガル・アルガルベ地方のFAROCabo de Santa Mariaの灯台からRia Formosaに入ったところです。ですから、位置は、N 36º57'0", W 7º53'17"、となります。

「ザトウクジラ」に関する情報は記憶にありませんので、たぶん近辺ではとてもめずらしい遭遇となると思います。群れで行動していると思いますので、この個体は何かの理由ではぐれてしまったのか、それとも群れは外で待っていて、たまたまこの個体だけ、河口内を見物してきたのか、翌日にはその姿はなかったようです。通常、今ごろは北極近くで、せっせと餌を摂って元気をつけているものと思っていましたが、この事情はどういうことでしょうか。













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by mobulamobular | 2012-07-09 01:23 | 生き物 | Comments(0)
デジスコ
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トリミングとか修正とか、なしです。

一眼買う理由になっていません。










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by mobulamobular | 2012-07-06 05:36 | 自然 | Comments(2)
Sal
この場合の「シオ」は「潮」ではなく、「塩」です。ポルトガル語では"Sal"、「サル」と発音します。

雪や氷ではありません。塩です。種類からいえば、「海塩」ということになります。人間に限らず、多くの生き物たちの生命維持に大切なミネラルのひとつ、ナトリウムを「塩」から摂取しています。
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いつか、「塩田跡地」と表記したことがありましたが、「現役」の様子です。
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いつ収穫するのかは知りませんが、自然まかせの作業です。
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「敵に塩を送る」という、よい言葉が日本にはあります。「上杉謙信」の話は別として、「義」を尊ぶということ自体、今は流行らないのでしょうか。







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by mobulamobular | 2012-07-04 06:28 | ポルトガル文化 | Comments(4)