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Luvarus imperialis
ようやっと、2尾目が入りました。1尾目は2008年7月でした。

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学名 Luvarus imperialis、 英名 Luvar、 ポルトガル名 peixe-sol あるいは boquinho、 和名 アマシイラ です。
ポルトガル名については、この種が本土ではほとんど水揚げされないためか、確かなことは分かりませんが、マデイラ諸島やアソレス諸島では上記のように呼ばれているそうです。

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今回の個体は網の中で発見、捕獲、「活魚」を試みましたが、落ちてしまいました。

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前回の漁獲時、この種の体色を「銀と赤」と認識したのですが、どうやら誤りだったようです。実際は「オレンジ色の魚」であることを、今回つよく印象付けられました。

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尾も赤というよりは、オレンジ色。そしてマージンは黄色、中央および上下先端は黒色も混じっていました。

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アマシイラの尾柄は、ブリモドキのそれによく似ています。ブリモドキが1属1種で世界中広範囲に生息しているのに対し、アマシイラは同じくスズキ目(Perciformes)ですが、1科(アマシイラ科Luvaridae)1属(アマシイラ属)1種で、同じく世界中で生息が確認されています。

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ブリモドキがアジ科(Carangidae)であることから、アマシイラもアジ科に属してもよいのではないかと思いますが、ニザダイ亜目に分類されています。でも、ニザダイ亜目のニザダイやアイゴの尾柄とはまったく異なる形状となっています。

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白イルカの「ベルーガ」を連想させる顔つきです。

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ここでも鮮やかなオレンジ色が目立ちます。

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こういう面白い格好は誰が考えるのでしょうか。

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体側にはRaja(Raja) asteriasでも見られるような模様もありました。

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きれいな胸鰭でした。

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昔、"ミル・マスカラス"というメキシコ人の覆面レスラーがいたことを思い出しました。大ファン、でした。

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特徴的な腹鰭でした。

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左右が分かれていません。くっついていました。

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上顎には歯はないように思いました。

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下顎には小さな歯の並びがありました。

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昔の"もーれつア太郎"という漫画に出てくる"デコッ八"の似顔絵を描くとこんなになっていたように思いました。

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以降、"サイケデリック"です。そういえば、先述の"ミル・マスカラス"の弟も覆面レスラーで、"エル・サイケデリコ"という名でした。顔の真ん中に、"蚊取り線香"が描かれていて、笑ってしまいました。

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全長65cm、体重3.36kg、 でした。


また、いつの日か、に。














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by mobulamobular | 2012-06-29 06:18 | | Comments(4)
São João
なんでかは、よく知らないのですが、とにかくOlhãoでは、"São João"(サォン・ジョアンと発音します)です。「聖人ヨハネ」のことと思われます。これはお祭りの話です。6月24日ですから、夏祭りです。とにかく、23日の晩から飲めや食えや歌えや踊れやの大騒ぎになります。でも、「祝日」ではありません。しかし、人々が一年で一番のお祝いをする日です。

そして、主役はコレです。
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学名 Sardina pilchardus、 英名 European pilchard、 ポルトガル名 Sardinha、 和名 ヨーロッパマイワシ です。

イワシがなければ、はじまりません。毎年、この時期のイワシ漁の動向に、祭りの盛り上がりが左右されます。

個人的には、この祭り、好きではありません。なぜならば、翌日、漁師が仕事に出て来ないからです。前述のとおり、「イワシ」が祭りの主役であれば、イワシを調達する漁師も、エラそうにしているのではないかと想像しています。

でも、「文化」だけじゃ食っていけないんだぞ、今の時代は。どうする、ポルトガル人。

っていうのは昔の話で、今はちゃんと祭りも仕事も両立しています。そして、楽しそうです。














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by mobulamobular | 2012-06-26 05:53 | ポルトガル文化 | Comments(0)
未来部
現実には存在しない架空のセクションですが、いつも気持ちの中には存在しています。
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"ちょっとした海の文化交流"ですが、「継続」することが最大の課題です。定置網を通じてできることの可能性を探り、それを広め定着させていく。これすべて、「やめないため」、です。ベースは定置網ですが、ひとつのことに固執せず、二つ、三つと多様性に富んだ組織にしていけばよいのでは、と思っています。多くの樹種や生物が混在して生態系を維持している「森」のように、です。

しかし、無理してそれが定置網の足を引っぱるような結果になってしまっては元も子もありません。また、その幹が予想以上に伸びるようであれば、移植してやればよいと思います。「未来部」はそういうことを考えています。
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たとえば、「観光事業」とのリンクです。日本ではよくある「観光定置」といった類のものです。南部ポルトガル・アルガルベ地方は、観光業以外に、これといった産業はなく、多くの人たちがこの職種のもとで生きています。海・太陽・ビーチ・ゴルフといったところが、主な観光要素なのですが、スポーツフィッシングはあっても、「漁業」との関連は今まで皆無です。

ここをどう切り開いていくか、またまた"ブロクラシー"との戦いとなるのか、ですが、もっと根本的なところを考えるべき、と思っています。つまり、「観光定置」ということは、「定置網を人に見せること」になりますので、「どのように見せるか」がとても大切であると考えています。"観光"として割り切るのもひとつの方法でしょうが、それだけでは「地域密着型の産業」としての定置網にとっては、何か物足りない感じがしますし、ちょっと、こだわりを持ちたい気分です。

議論として、「ありのままの真実をすべて見せるのか」、それとも「観光的に"きれいな部分"だけを見せるのか」、というのがあります。また、多少なりともアカデミックな面も紹介し、"教育"関係にも役立ててもらいたい、という思いもあります。それじゃ、「ありのままの真実をすべて見せる」方がよいのではないか、という考えがある一方、漁業の現場は「屠殺場」みたいなものだから、「ありのままの真実をすべて見せる」と社会的問題になる場合もあるのではないか、という意見もあります。確かに、環境保護団体やそれっぽいメディアに目をつけられたら、"解決できない問題"に発展しかねません。

ですから、理念としては、「ありのままの真実をすべて見せる」なのですが、リアリティのことを考えると、ちょっと不安な状況です。

まだ、答えを出すには時期尚早のようです。























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by mobulamobular | 2012-06-25 05:33 | 定置網 | Comments(0)
湘南爆走族
ここに来る前、はずれの方ですが、湘南に住んでいました。

「バイク」にも乗っていました。

"だからか"、こういうのを見ると、そのころのことを思い出します。

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年甲斐もなく、また、夜明け前の134号線を走ってみたくなります。


誤解のないようにつけ加えておきますが、これは川崎や木更津あたりの防波堤にクロダイの"落し込み釣り"をしに行くためです。

もちろん、餌は「ムラサキイガイ」です。 がん玉1ヶつけて、それのみです。









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by mobulamobular | 2012-06-23 04:49 | 自然 | Comments(2)
"ウシマンボウもペンギンの仲間です"
新しいリンクです。
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マンボウに興味のある方、どうぞ。

"大きな魚が他の生物に寄生虫を取ってもらう目的で、食べてもらうこの行動は「掃除共生」と呼ばれています。大きな魚にとっては煩わしい寄生虫を取ってもらう利点があり、掃除生物は寄生虫という餌をもらえる利点があり、双方にとって有益なシステムですね。"

掃除共生」についての"STUDY"で、当ブログの記事も取り上げていただいています。








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by mobulamobular | 2012-06-22 06:10 | マンボウ | Comments(0)
ムラサキイガイの当たり年
今年の主だった特徴が目に見えるかたちで現れてきました。
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分かっていたことではありますが。 

"網の汚れ"が気になったので、小さなイケス網を一時回収してみました。
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ムール貝の大量発生です。
学名 Mytilus galloprovincialis、 英名 Mediterranean Mussel、 ポルトガル名 Mexilhão、 和名 ムラサキイガイ。

あるいは、

学名 Mytilus edulis、 英名 Common Mussel、 ポルトガル名  Mexilhão、 和名 ヨーロッパイガイ。

です。
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どちらの種であるかは、この際どうでもよいことで、とにかく網にたくさんのイガイが付着してしまっています。この時の大きさで「米粒半分」くらいですが、これらがこのまま成長してしまったら、数ヵ月後には十分に漁や定置網そのものに損害を与える質量ですので、要注意です。
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ここでは、特に水温が低い時、決まってこういった付着生物が多く発生します。最近では2007年にも同様の傾向が見られました。網への防藻剤など使っていませんので、この問題の予防対策はありません。神のみぞ知る、ですが、「早期発見、早期回収」が鉄則になります。ですから、今回の判断はこの網に関しては、大成功なのです。

上の写真、もう少し近くに寄って見ます。
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ちいちゃなイガイがうじゃうじゃいるのが分かります。まさにペディベリジャー幼生(付着期幼生)が成長し、「貝」となっているところです。自然との「共生」もなかなかハードです。
















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by mobulamobular | 2012-06-21 06:03 | 定置網 | Comments(4)
誰でもいちどは「水」について考えたことがあると思います。

「水」の概念は広く、さまざまな種類の「水」が存在しますが、ここでは、地球の表面のおおよそ7割を覆っている「海水」についてのウンチクです。

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しかし、未だに「海水」が何なのか、何を食って、何を考え、何をしたいのか、どうしたいのか、分かっていることはひとつもありません。ですから、こちらとして持てる感情はただひとつ、「恐怖」です。だからといって、"aquaphobia"(溺れに対する恐怖心)のことではありません。確かにそれも含まれるかもしれませんが、絶対的に「圧力」に対するものです。肉体的に受けるプレッシャーのみならず、精神的なプレッシャーは、まさにスリルです。

以前、よい人が、「怖い、だから考える」と、よいことを言って聞かせてくれました。その通りだと思います。

でも。 いつかは、できることなら「水」のないところに行きたい、本気でそう思っています。











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by mobulamobular | 2012-06-20 05:27 | 自然 | Comments(0)
潮待ち
定置網ではよくあることです。ですからこれが初めてのことではありません。しかし、今回のも長い、です。

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途中2度ほど、潮は東から西への潮となりましたが、5月20日からおおよそ1か月間、西から東へ行く潮です。特に、今月に入ってからは早い潮が行きっぱなしです。当然、漁にも影響が出ています。ヤキモキさえられますが、なにをどうしようが結果は同じです。

休みの日だって潮は動いています。

こんな時、日本では、「間直し」だといって、朝から饅頭を喰らっていたところもありました。神事です。











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by mobulamobular | 2012-06-18 05:51 | 定置網 | Comments(2)
2004年
突然、あなたの娘は2004年に死亡しています。と言われて、納得する親などいません。
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あっけにとられた顔が目に浮かびます。彼らにとって、国とかメディアとか、信頼とか信用とか、正義とか努力とか、真実とか無実とか、憲法とか法律とかは何なのでしょうか。

じゃ、あの時は生きていた、と思えば痛恨の極みであろうと察します。

なってない、気が狂いそうな事件だとも思いした。

ここに至るまでの日本政府の言動は慙愧に堪えません。










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by mobulamobular | 2012-06-16 06:18 | Comments(0)
Xaputa
あ~ぁ、というか、やっぱり、というか。ついに来ました。ここでは「冷水の申し子」ともいうべき、この魚です。
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学名 Brama brama、 英名 Atlantic pomfret、 ポルトガル名 Xaputa、 和名 "ニシ"シマガツオ というそうです。
よって、日本で見る「シマガツオ」あるいは「エチオピア」とは別種ということになります。水深200m~1000mあたりに生息しているそうで、ですから海況がふつうであれば、めったにお目にかかる魚ではありません。
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「Xaputaが来た」ということは、極度に海水温が低いか、あるいは海水温の低い状態が長期間続き、冷水塊の中心がすぐそこまで来ている、ことを意味すると考えています。先述のとおり、こういうことは何年かに1度の現象です。前回はいつだったかといえば、それが顕著に現れたのが2008年8月でした。平均表層水温が8月としては今までで最低の18.65℃にしかならず、「冷夏」の年でした。
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この現象は後にも尾を引くことになります。しかし、まだXaputaが定置網にまで到達したのではありません。この個体は定置網のずっと沖で操業をする刺網船で漁獲されたものです。ですから、ちょっとでも早く、この冷水を追っぱらってくれるような「風」が吹いてくれることを期待しています。

この魚、美味なので、定置網に入ってくれること、大いにけっこうなのですが、後がつかえていますので、なんとか早く、お願いしたいものです。











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by mobulamobular | 2012-06-15 05:20 | | Comments(0)