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マリスコなブリュッセル
"Marisco"- マリスコ。 ポルトガル語で「エビ・カニ・貝類」といったところです。

ブリュッセルといえば、「EUの本拠地」、「チョコレートの街」などの印象が強く、まさかこんなものが名物料理として君臨しているとは予想だにしませんでした。
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ムール貝(フランス語名 Moule)の山盛りです。ワイン蒸しでしょうから、日本の酒蒸しのような、われらがナミノコ貝のような風味です。
しかし。プロはだまされません。いくらセロリやタマネギを利用して誤魔化そうとしても、ムラサキイガイなのか、ヨーロッパイガイなのかは即答できませんが、これはまぎれもなく定置網にとっての最大の敵・ムール貝なのです。リスボン大学の先生に誘われるまま、勧められるままオーダーしてしまいましたが、憎っくき付着生物が、コイツです。とか、大人気ないことを言っていてもはじまりませんので、冷静な対応に終始しました。
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ブリュッセルの男たちはこうやって食べるんだよ。と、先生が見せてくれたのは、ムール貝の殻をピンセットのように利用して、次の貝の身を取り出す方法です。なるほど、それは合理的かもしれませんね。とか。ほれっ、ポテトもこのとおり。
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しかし、このポテト。ちょっと、でした。やはり、ポテトはポルトガルの"バッタータ・フリッタ"に限ります。南米ペルーの苗をポルトガルに移植して育てると、絶品のポテトができます。正直、最高です。などと思いながら。あっ、いろいろと文句を言いながらも、完食です。
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最後はやはり、鍋の最後はおじや、ならぬ、残り汁へパンのひたひた攻撃です。しかし、このパン。ちょっと、ですね。なんでここの人たちはバゲット好きなのか理解に苦しみますが、あのバゲットには、まいりました。味がない。パンについても、ポルトガルの方が数百倍優れていると思います。

と、かなりのポルトガルびいきですが、これも致し方ありません。けっして、アンチ・ベルギーな訳ではありません。これくらい、突っ込んでポルトガルのことを好まないと、この国で生きていくのが辛くなるだけです。

正直、ここだけの話、ムール貝のことをちょっと見直しました。こんなに人間のためになっているとは、エライです。この店の人に聞いたところ、1日に1トンものムール貝を扱っているとのことです。もちろん、貝殻を含んでのウェイトですが、ブリュッセル全体ではどんだけのの量になるやら、です。









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by mobulamobular | 2011-10-28 21:26 | 出張 | Comments(6)
執念のブリュッセル
ちょっと大袈裟なタイトルですが、ついにこんなところまで来てしまいました。
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ここはEUのカンファレンス・センターで、来月トルコ・イスタンブールで開かれるICCAT総会に向けての"テクニカル・ミーティング"ということで、何の因果か、出席するハメ、となりました。

そんなことより、今回の話題は、その日の朝のことです。
AM5:00、FAROの空港。この秋、初の本格的な時化。南西からの強風と横殴りの雨。こんなんで、はたして飛行機が飛ぶのか、といった天気。不安と好奇心と疑いと、まさにミックスド・フィーリング。でもチェックインは済ませました。
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AM5:20のボーディングまで、あと15分。チェックインの際、カウンターのおねえさんに「オン・タイム?」と聞いた時の彼女の(今思い返せば)不気味な笑顔が一瞬脳裏をよぎります。やり残したことはオシッコ。トイレに行きました。ことを終え、手洗いを済ませ、まさにトイレのドアノブに手のかけた瞬間でした。

ビューゥン、という音とともにトイレの外から聞えて来たのは何やらけたたましい轟音とともに、女性の悲鳴らしきもの、男性の叫び声、わけの分らぬ騒音。はっとして、まず頭の中に浮かび上がったのが「ダイ・ハード」。しかし、ひるまず、迷わず、しかし、自分でも不思議なくらいすんなりとドアを開け外へ。しかし、やはり腰を低く、頭を低くした姿勢。トイレを出た瞬間に撃たれてはかなわない、と思ったような、思わなかったような。
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(この写真はどっかの新聞から拝借しました)
あたり一面真っ白、綿のようなほこりが舞い、トイレ以前の空港内の光景が狂変していました。しかし、"爆発音"はなかったので、テロではない、と勝手に決めつけ、意外と冷静に一二歩前進。アッ、怪我人。どこからともなく「ここは危ないから、外へ出ろ」という声。しかし、外は強風と雨。でも、出て、まずは一服。

今の時期、FAROからブリュッセルまで直行便があるのですが、今回はリスボン大学の先生とご一緒のため、リスボン経由でした。しかし、これは明らかに飛行機が飛ぶ場面ではないと思い、ことの結末を見てみたいという衝動をふり払い、人でごった返すチェックインカウンターに駆け寄り、例のおねえさんに「キャンセル、コレあげる。」とボーディングパスを返上。一路、風雨激しい中、車でリスボンに向かいました。

FARO空港の駐車場から車を出す際、辺りには工事区域を囲む鉄フェンスが宙を舞ったり、流れたり。また、なんでこんなところまで、と思うようなところにバゲージのカートがゴロゴロ転がっているのを見て、直感的に犯人が「竜巻」みたいな現象であったことが判りました。

1991年。はじめてFARO空港に飛来した時、滑走路の脇にまだ煙が出ているのではないかと思われるほどフレッシュな焼けただれた飛行機の残骸があったことを思い出しました。あれも着陸寸前に「この風」を受けたことが原因であったと記憶しています。たまにはこういうこともあるようです。
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キーワードは、「オシッコ」。










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by mobulamobular | 2011-10-27 06:13 | 出張 | Comments(2)
BANSAI
終わった~、バンザ~イ。
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じゃ、なくって。ヘリコプターをあまり見たことのない奴らが、ヘリコプターを見るとついこんなんになってしまいます。

やっぱ、カッペだ、オマエら。







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by mobulamobular | 2011-10-21 05:37 | 漁師 | Comments(2)
2011 The end
いきなりですが、2011年漁期終了です。
かなりあわただしく、かついそがしく過ごしてきましたが、たまりかねておしまいです。でも、結びとして、悪い年ではありませんでした。
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今年は9月1日から雨らしい雨が降っていません。日記には、9月1日、南風による時化、雨、例年より2週間ほど早く「夏の終わりを告げる雨」、今年は何もかも早い訪れ。と、メモってあります。しかし、天候の方は、秋の訪れどころか、今もって夏のような日々が続いています。しかし、この週末にはどうやらついにひと雨ありそうな雰囲気となってきています。そして、再び時化、かな。
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やりたいことだけをやっている、あるいはできている内は仕事とは思わず、やりたくないことをやりはじめて仕事と呼ぶことになるのかもしれません。

"あのころの未来にボクらは立っているのかなぁ すべてが思うほどうまくは行かないみたいだ ♪ このまま どこまでも 日々は続いていくのかなぁ 雲のない青空が 海の向こうに続いている ♪♪"

皆んな、よく頑張りました。







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by mobulamobular | 2011-10-21 05:17 | 定置網 | Comments(2)
未利用資源の有効利用
専門は「未利用資源の有効利用」です。これは卒研のテーマでもありました。今では「なんでも有効利用」みたいな考えに至っていますが、つまり、「未利用資源」には人や場所や空間も含まれ、それらの潜在能力を引き出し活用していくように努めています。せっかくのオブジェクトなんだから、うまく付き合っていこうぜ、的なことにもなります。

しかし、こういうのと出遭ってしまうと、一瞬意識を失いかけます。
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正直、これだけは無理だと思っていました。とにかく「この世で最大の魚類」です。誰だって興味があるに違いありません。しかし、アルガルベ定置網は北緯37度に位置しています。一般には北緯35度までの熱帯・亜熱帯・温帯域に生息していると考えられていますので、こんな北の海に出没するとは驚きです。日本では沖縄近海あたりで多く生息していることは皆さんご存じのことと思います。

学名 Rhincodon typus、 英名 Whale shark、 ポルトガル名 Tubarão baleia、 和名 ジンベイザメ (あるいは エビスザメ)
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あれっと、思ったら目の前に現れました。推定ですが全長は6~7mはあったと思います。海では何が起きても不思議ではありません。そんなことはとっくのとーに分かっていることでした。今までもなんでこんなところにと思われる魚はたくさん入ってきました。ひとつひとつが大事にしてきた出会いでした。しかし、今回だけは、まさに「いるんだ~」でした。
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心の準備ができていなかったためか、「未利用資源の有効利用」などという考えは、どっかにすっ飛んで行ってしまい、皆んな、この巨大魚を見た瞬間、一心に、本能的に、「うまく逃がさなきゃ」、と思ったようで、漁のことなどおかまいなしで、網を開き、巨大魚を出口の方向に誘います。
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行ったぞ~。
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ダイバーが潜って確認。
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どうやら無事、沖に向かって泳いで行きました。
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巨大魚は去りましたが、なんだか、見てはいけないものを見てしまった後に残る"罪悪感"というか、疲労感が漂います。これでよかったのか。何かやり過ごしたことはないか。


この後のことは、下の「実話」からです。

実話
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by mobulamobular | 2011-10-03 00:10 | サメ・エイ | Comments(4)