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Saudades
"Saudades" - ポルトガル語の辞書を引くとこの言葉の意味は「郷愁」、「望郷」、「懐旧の念」、「思慕」、「ノスタルジア」、「愛借」、「懐かしさ」などとなっていますが、どれもこの国で体感する"Saudades"にはちょっともの足りない説明のような気がします。かといって、生まれた時からポルトガル人でない限りこの言葉の持つ本当の意味をいい当てることは不可能ではないかとも思います。
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上の記事からですが、「ポルトガル救済策において、ブリュッセル=EC は未だ結論には至らずと言っている」、そうです。

これとは別に、「IMFがポルトガル政府に対してさらなる公務員給与削減を要求してきている」、という記事もありました。

他にもいろいろとポルトガル政府にとっては厳しいニュースが飛び交っています。
その中でひとつ目に留まったのが、ソクラテス首相のコメントで "Vamos ter saudades do PEC" というやつでした。直訳すれば「みんなで緊縮財政案を"saudades"しよう」ということですが、つまり、「IMFやECが示しているポルトガル救済策はとってもシビアでやってられないのに比べ、想えば、自分が提出して野党が否決した緊縮財政案の方がよっぽど"まし"だったけど、今となってはあとの祭り。あ~あ。」といった感じのことを言っているのだと思われます。

よいわるいは別として、「後悔先に立たず」です。


一方、「海洋汚染水、原発に返らず」です。

今の日本にも。

"Saudades"









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by mobulamobular | 2011-04-29 08:01 | ポルトガル文化 | Comments(0)
海洋汚染
FUKUSHIMA 50 - 福島第1原子力発電所において、地震・津波によるトラブル処理を行っている作業員の人たちを"こちらでは"こう呼んでいます。
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またイギリスのThe Telegraphからですが、桜満開の中、一服する作業員の人たちに関する記事です。
まずはこの人たちの問題として、ぶっ通しの作業で健康被害が危惧されると訴えているということです。しかしながら、この危機的状況下で、作業員の許容被ばく線量は通常の100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに"日本政府によって"引き上げられました。さらにムカツクことに、作業員の中には被ばく線量が記録されていないケースもあり、将来健康被害が出た場合、新たな問題に発展する恐れがあります。それは、被ばく線量の記録がいい加減に扱われると、もし法廷などで争うようになった時、作業員には放射線被ばくの証拠がないことになるのです。

こんなゼロ戦のパイロットや人間魚雷の乗員のような"決死隊"の連日の作業にもかかわらず、大量の放射能汚水が今日も海に流れ出しています。これはとんでもない高濃度の汚染水で、これを早く止めないと、せっかく近海での漁業が復活して魚を獲っても売れない、ということになります。さっさとやらなきゃ、ダメです。

一方、放射能汚水の海への垂れ流しは、あきらかにロンドン条約(Convention on the Prevention of Marine Pollution by Dumping of Wastes and Other Matter 1972)に違反しています。ゆくゆくは正確な流出総量および汚染濃度が公になると思います。それに前後して"問題"が発覚するかもしれません。これを世界は今いちばん注目しているのではないでしょうか。覚悟しておいた方がよいかもしれません。













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by mobulamobular | 2011-04-25 05:23 | 自然 | Comments(0)
190日目の報告
今年もまた報告を受けました。調査開始後、190日目の結果報告です。
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毎年行っているマンボウ(Mola mola)の行動追跡調査です。おおよそ半年間で、アルガルベ定置網(オリャオ)を出発したマンボウは、"しばらくの間Cádiz(カディス)湾をぐるぐるした後"北上を始め、Lisboa(リスボン)~Porto(ポルト)~Vigo(ビゴ)沖を経てスペイン・ガリシア州のLa Coruña(ラ・コルーニャ)まで達し、再び南下し始めた様子が分かります。
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今回の結果報告で、とても興味深く思えたことは、しばらくの間Cádiz(カディス)湾をぐるぐるした後北上する際、アルガルベ定置網の沖を通ったのではなく、定置網と陸地との間(おおそよ3km)をスリ抜けて行った点です。もうちょっと南よりの進路をとっていれば再び定置網に入ってきた可能性もありますが、まさに自由自在、してやられた、といった感じです。
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"おもろい"ですね、君は。でもどこで産卵しているのでしょうか。












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by mobulamobular | 2011-04-23 03:25 | マンボウ | Comments(2)
4月の時化
今年の4月は暖かい。だからでしょうか。時化が多い。これまでのところ、すでに10日の時化を記録しています。先週1週間は比較的よい海況が続きました。その機を逃さず、なんとか網入れ作業を終え、操業を再開しています。4月はシーズン開幕の時期。野球でいえばオープン戦終盤で今シーズンの行方を占う重要な時期です。1996年以降、2000年と2003年に各7日の時化を記録していましたが、それ以外の年では平均で3~4日ほどでした。それが昨年(2010年)は11日の時化があり、ずいぶんと荒れた4月であった印象でしたが、今年はそれ以上になること、確実です。
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初起こしの結果です。量的にはまずまずでしたが、なんとなくもの足りなく感じます。昨年のものと比べて見ますと、一目瞭然です。「赤い魚」がいません。これが何を意味するのか、それは不明です。しかし、「赤い魚」は底層の魚です。ということは、"海の底の状態が昨年とは異なっている"のではないか、とまず推測します。
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今日は4日続いた時化後の操業となりました。まだ波の高い中、出漁し、無事戻ってきました。今週末がイースターホリデーとなることと、他船がほとんど出漁しなかったため、サバがとてもよい価格でセリ落とされていました。
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ハガツオに混じってスマも入っていました。

とにかく、始まりました。











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by mobulamobular | 2011-04-21 06:45 | 定置網 | Comments(0)
フィンランド - Finland - Finlândia
エルトン・ジョン、かと思いました。
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「フィンランドの選挙で"反EU"の極右政党が第3党に大躍進し、キャスティング・ボートを握る」といったニュースです。これでどうなるかというと、フィンランドがポルトガルの支援要請に対し、"NO"の返答を突きつける可能性が出てきた、ということです。

一方、ポルトガルの片田舎では、特段変わったこともなく、引き続きノンビリやっています。6月5日の総選挙まで"休戦状態"というか、金融支援要請をすることを決めた時点で、"問題は解決済み"といった、ちょっとした勘違いが市民の間に横行しているのではないかと勘ぐりたくなるような雰囲気もあります。

それはどういうことかというと、「お金が足りなくなった~IMFからお金を借りることになった~だからお金が足りるようになる~問題解決」という、いわば"錯覚"です。


♪ "When are you gonna come down?"  ( いつになったら払ってくれるんだい?)
♪♪ "When are you going to land?"  ( いつになったら来るんだい?)










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by mobulamobular | 2011-04-19 07:09 | ポルトガル経済 | Comments(2)
風呂
こちらの方々、基本的には「シャワー」だと思われます。
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ずいぶん前になりますが、ポルトガルの"お客さん"を連れて日本に行った時のことです。やや年配のご夫婦でした。もちろん日本は初めてで、せっかくですから京都に行きました。そこで、ちょっと歴史のある純和風旅館に泊まりました。「おいでやす」と言われて履物を脱いであがるのも初めてでした。二階の角部屋に案内され、眼下に見えた庭園にも感心していた様子でした。ちょっと雑談をして、これも初めての畳の上での座椅子の使い方を説明し、お茶をいただいて、さて、っということで"旅の疲れを流す"ことになりました。
"純和風家族風呂"。いい香りがしていたのを憶えています。お二人で入るのに十分のスペースで、とりあえず、外で体を洗って、その後、浴槽に入り温まる、ことを説明しましたが、そのまま見ているわけにもいかずその場を離れました。

しばらくぶりにこのご夫婦とポルトガルで再会した時、彼らはあの日本の旅で一番"よかった"のは、あの家族風呂であったことを明かしてくれました。もちろん、いろいろな観光名所を巡り、新幹線にも乗り、東京ドームにも行きましたが、一番のお気に入りはお風呂だった、ということです。

日本に長い期間駐在し、日本が好きになった外国人が、日本の生活を離れる際、一番名残惜しいのが「日本式の風呂」だという調査結果があることを見聞きした覚えがあります。なかには国に帰ってから風呂を日本式に改造する人もいるとか、です。

まぁ、日本人にとってはごくごく当たり前のことで、納得の調査結果です。やはり、「日本の風呂」は最高です。










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人として大切な風呂
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by mobulamobular | 2011-04-18 06:14 | ポルトガル文化 | Comments(2)
船外機
英名 Outboard engine、 ポルトガル名 Motor fora de bordo です。
正直言って、今まで、船外機のことをバカにしていました。いわゆる"原チャリ"感覚で、しょせん「簡易エンジン」、タフな仕事には向かず、パワーも大したことなく、すぐに壊れると。
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しかし、これはちょっと違うみたいです。日本のS社製140馬力です。カバーを開けて中を見ると、これはもうすっかりエンジンで、よくもまぁ、こんな限られたスペースにこんだけのものをつっ込んでまとめたものだと、ただただ感心してしまいます。さすが「日本の技術」です。エンジンをスタートさせ、スロットル倒すとガソリンがドバっと噴射され、"爆発"します。そして、このエンジンとともに船は吹っ飛んでいくことでしょう。

嫌いじゃないので、そんなことを想像しているだけでも本来なら気分がウキウキしてくるのですが、今はダメです。今は"爆発"なんていうと、考えが他の方に行ってしまいます。












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ハイコンテクストな文化を逆手にとって
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by mobulamobular | 2011-04-14 07:03 | 定置網船 | Comments(8)
道網
定置網の"餌"の部分になります。もちろん、定置網では"釣針"は使っていません。魚を効率よく漁獲するための考え方の話です。釣り竿で群れてる魚を狙う場合、釣針の数が多ければ多いほど、魚をキャッチする確率は高くなります。これと同様に、定置網の場合、「道網」が長ければ長いほど、多くの漁獲が得られると定置網の漁師は考えるのです。ですから、定置網免許の範囲内でできるだけ「道網」の距離をとるようにします。
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ようやく網入れ作業開始です。昨日の"登り運動場"に続き、今日は「道網」の網入れ作業を行いました。「道網」は丘から沖の定置網の"主(おも)"まで(通常浅い方から深い方へ)伸びています。この「道網」は魚を獲る網ではなく魚を"主"まで誘導するためのものですから、泳いできた魚が「道網」の存在に気がつかず引っ掛かったり、からんだりしては困りますので、目合いは大きく、黄色やオレンジなどの目立った色の糸を使っています。
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"主"は前述の"登り運動場"と"箱網(魚を漁獲する網)"で構成されています。何もない海中に突然現れた「道網」を見てちょっと身の危険を感じた魚は、とりあえず深い方向へ逃避行動をします。そして「道網」に導かれるごとく、"主"へと泳ぎ進んでいくのです。"登り運動場"という網は囲われていますので、それ以上深いところへは行けません。構造的には魚をグルグルと泳がせるようになっています。こんどは「道網」を見てちょっと焦った魚を落ちつかせるためにスペースを広くとり、網も通常目立たないように黒色の糸を使います。そして、その後、リラックスした魚はもうひとつ奥の"箱網"へと移動し、"万事休す"となるのです。
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「道網」から"箱網"までの間、魚がその気にさえなればいくらでも逃げられるチャンスはあります。魚が入ってきた"入口"は、そのまま"出口"にもなるからです。ですから、通常、定置網の漁師は「仮に100尾の魚が道網に来たとしたら、箱網で獲る魚は20~30尾ほどだ」と考えています。ですから、「乱獲」にはならないのです。以上が、定置網および「道網」の基本的コンセプトとなります。

ちょっと、ややこしいですが、面白いですよ。

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「道網」も海水面にワイヤーロープを張り、それに吊り下げています。1本100mほどのワイヤーロープを何本もつないでいます。このつなぎに鉄製のシャックルを利用していますが、長年の使用によってこんなになってしまうという、という玄人さん向けのワンショットです。
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by mobulamobular | 2011-04-11 06:09 | 定置網 | Comments(2)
レコンキスタ
Reconquista - 手持ちの辞書によると、意味は「再征服」、「奪回」、「回復」とかいうことになります。もちろんポルトガル語です。

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"Correio da Manhã"からです。昨今の財政危機にこりごりのポルトガル人の46%、スペイン人の39%が、両国を統合して「イベリア連合」にすることを望んでいる、という記事です。

「平和ボケ」と言えるかもしれませんが、人類はある程度の繁栄をみると、どうやら必ず衰退の方向へと進んでいくようです。危機、危険に対する考え方がうとくなってくるのでしょう。それはいつからか「やらなきゃいけないことをやらなくなる」ことから始まるのかもしれません。それも、やらなきゃいけないことを分かっていながら、権力だったり、見栄だったり、つまらないプライドが邪魔をしてやらないのです。つまり、「責任回避」なのですが、これらは「怠慢」の他ありません。ですから、これを要所にいる者や組織がやってしまうと、とりかえしのつかない事態となります。これが金融支援要請をしたポルトガルであり、原発問題で揺れる日本のような気がします。

しかし、このままいけばポルトガルは3回目のIMFです。いわば"慣れっこ"ですが、過去2回の教訓がまったく活かされていないという状況を真摯に受け止め、4回目がないように改革を進めていってもらいたいと思います。一方、日本は「唯一の原爆被爆国」でありながら、「世界最大の原発事故」を引き起こしたのです。原爆被爆国であるからこそ、原子力に対してはより完璧な安全対策が施されているものと日本国民はもとより世界中の人々が信じていたのですから、この「罪」はデカイです。

さぁ、この先道程は長いでしょうが、それぞれ「レコンキスタ」です。












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by mobulamobular | 2011-04-10 02:53 | ポルトガル文化 | Comments(0)
今日の漁師たち
な~、"ホセ"、日本じゃ、魚が売れなくなっているみたいだぞ。 そうらしいな、"ホァン"、ひどいことになっているな~。

おいおい、それはスペイン語だぞ。いつからオマエらスペイン語で話すようになったんだ。

今日からさ。そのうち、ポルトガルはスペインと統合されるみたいだからな。

それも困ったもんだな。
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などと、落ち込んでいる奴はひとりもいません。

今日も時化でした。これで3日連続、今月はすでに5日も時化日を記録しています。明日も怪しいです。


まぁ~こんなもんだ。















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by mobulamobular | 2011-04-08 05:50 | 漁師 | Comments(0)