<   2011年 02月 ( 7 )   > この月の画像一覧
ポルトガル名 Granizo、 英名 Hail 。 空から降ってくる氷の粒の大きさが5mm以上であれば「雹」(ひょう)、5mm未満であれば「霰」(あられ)になるんだそうです。しかし、ポルトガルではそんな面倒な分け方はしません。みんな、"Granizo"です。強いていえば、"Granizo grande"(大きな雹)と"Granizo pequeno"(小さな雹)といった具合になると思います。
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先週、雷とともに「雹」が落ちてきました。特に珍しいことではありませんが、日本では梅雨期(春から夏への移行期)に雹が降るのとは対照的に、ここでは今です。昔よく、「雷が鳴ると梅雨が明け、夏が来る」と聞かされた憶えがありますが、ようするに季節(天候)の変わり目で(一時的にも)、これから暑くなる時に起こる現象なのでしょう。案の定、それから天気は回復し、日に日に暖かくなり、ついに今日は日中、半袖で過ごしました。だからといって、まだこれから3月です。予報では来週は気温が若干下がるそうです。
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さて、そんな訳でNAO indexも最近では正のフェイズに振れてきましたし、エルニーニョ監視海域(NINO1+2およびNINO3)の水温も上昇していることから、そろそろラニーニャ現象も終息と思われます。で、今後ですが、どうなるか楽しみ(?)です。"Strong La Niña"の次は何が来るのでしょうか。
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定置網の方は操業再開に向けて準備は順調の様子です。細かいこといい出すと、キリがありません。













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by mobulamobular | 2011-02-27 03:54 | 気象 | Comments(0)
Quotaの売買
こんなことが公然と語られています。この記事は少し前のものですが、最近になってアンダルシア地方のメディアを中心に話が盛り上がっています。
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お隣りスペインのこととはいえ、ちょっと心配してしまいます。

ここで、ICCATさんへ質問ですが、「国際間でマグロのQuataの売り買いはできるのですか?」。
日本の水産庁さんも他国とはけた違いに世界一の大西洋・地中海クロマグロの消費国として、ICCATの問題においてはリーダー的役割を果たす義務があるのですから、同じ質問をしたいと思います。

ところで、EUさん。ICCATさんや日本水産庁さんが何を主張しようが関係ないのですか。ようするに「EU内の問題」として押し通す考えですか。OECDさんの意見も聞いた方がよくありませんか。











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by mobulamobular | 2011-02-24 06:50 | マグロ | Comments(0)
Vistoria
「立ち入り検査」のことです。船検以外にもASAEや消防署の検査などでも"Vistoria"という言葉を使います。以前は毎年"Vistoria"を受験しなければならなかったのですが、2008年から2年に1度となり多少こちらの負担は軽減されました。しかし、上架して受験の度に問題視される箇所がひとつあります。それがスタンチューブ(船尾管)内の「支面材」と呼ばれる部品です。
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スタンチューブからプロペラシャフトが出ている箇所に船尾側の支面材は装着されています。長さ30cmほどです。
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プロペラシャフトを抜き取った後の機関室内のスタンチューブです。
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内を覗くと、船首側の支面材が見えます。

アルガルベ定置網船は定置網を往復する際、Ria Formosa内を航行するのですが、その際、とても浅いところを通ります。すると海底の砂が激しく巻き上がり、この砂が支面材をすり減らす原因となるのです。支面材はスタンチューブ内のプロペラシャフトを支える役割をしますので、支面材がすり減ってしまうと、ようするにプロペラシャフトにガタが出てしまいます。これが船の振動のもととなり、ひいてはいろいろなトラブルのもととなってしまいますので、放置できません。ですから時々新品と交換します。
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入れる時はスポッと挿入しているのですが、取り出す際はノミなどを使って削り出します。
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新しい支面材に交換し、プロペラシャフトも挿入した後の写真です。

ところで、なぜ支面材が「受験の度に問題視される」かというと、検査官はその機能の良し悪しではなく、支面材を「見た目」で判断するからです。前述のとおり、支面材は航行中巻き上げられた砂によってすり減ってしまうのですが、それはほんの少しの外側のところに限られ、長さ(奥行き)30cmほどある内部はまだまだ使用に耐えうる品質を残しているのですが、検査官は後ろから目で見て、ちょっとでも支面材に損傷が認められると、×マークを付けてしまいます。当然船にもよるでしょうが、通常支面材は5~6年の耐用年数があると思いますので、まだまだ使えるのです。第一、プロペラシャフトにはまったくガタは出ていないのです。しかし、こちらの検査官に従っていたら、毎年のように交換しなくてはならなくなります。これで、毎回すったもんだやっています。
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1995年以降、まだ「檻」の中です。船以外にもいろいろあるのですが、年数を重ねれば重ねるほど、この言葉の持つ意味の重さがずーんっと身にしみて分かります。


"Del cárcel no pasaremos."


「我々は決して牢屋から脱出することはできない」



















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by mobulamobular | 2011-02-23 04:44 | 定置網船 | Comments(0)
まちがいさがし
以前はグランドパッキン式というのを採用していましたが、何年か前にシールスタン式に変更しました。「船尾管軸封装置」の話です。船尾管というのは、英名で "stern tube"(スタンチューブ) です。これは機関室内のエンジンから船尾のプロペラに動力を伝えるためのシャフトを通す管のことです。このスタンチューブはおおよそシャフトの径と同じサイズになっていますが、シャフトはいつもブルンブルン回っていますので密接させることはできません。するとどうなるかと言うと、その隙間から海水がどんどん機関室内に流れ込んで来てしまうのです。これを放っておくとどうなるかと言うと、当然船は海水で満たされ沈んでしまうことになります。この海水の流入を防ぐのが軸封装置と言うことになります。

以前のグランドパッキン式は文字通り"パッキン"を利用して海水の流入を防いでいました。 しかし、ここで問題となるのが"熱"です。いわゆる摩擦熱ですが、これによりシャフトが熱くなって、最悪の場合シャフトが焼き切れる事態が発生します。このためスタンチューブからの海水を若干ですがシャフト冷却のため機関室内に流入させます。すると、この海水はエンジンの下に"ビルジ"として溜まってしまいます。で、これもまたこのままにはしておけないので、結局は船外に捨てなければなりません。しかし、これはオイル混じりの汚水ですので、昨今の"エコ"に反する行為となり、またまた、問題となっていました。

そこでシールスタン式としたのですが、こちらはスタンチューブから流れ込む海水を完璧にシャットアウト。熱したシャフトはエンジンの冷却水の一部を注入して逆にスタンチューブから船外に出す仕組みになっています。そして、機関室内はビルジなしで、いつもクリーンということになります。

さてさて、ようやっと本題ですが、今回の上架の際、このシールスタンの部品一式を新品に交換したのです。が。
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この2枚の写真、上が今回の上架時のもの。下が数年前に初めてシールスタンを装着した際のもので、当然こちらがお手本となるのですが、上の写真の作業には2か所「まちがい」があります。さて、それは何でしょうか、ということになります。

作業は、位置決めゲージによりシーリングの位置を決めているところです。













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by mobulamobular | 2011-02-22 08:35 | 定置網船 | Comments(0)
カンザシゴカイ
相変わらず定置網船の上架の際はこんな光景です。
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1995年以降上架時には毎回このような写真を撮るのですが、造船所にも周りの風景にも全く変化がなく、ちゃんと記録しておかないとこれはいったいいつの上架の時だか分からなくなってしまう有様です。今年は造船所のおにいさんたちのユニフォームがオレンジ色に統一されたことが唯一のいつもとの違いでした。

定置網船を架台の上に載せ、引っ張り上げます。するといつも通り、"汚れた船底"が露わになります。
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今回も予想通り、船底はひどく"汚れ"ていました。
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しかし、これ。"汚れ"と表現していますが、正確には「付着生物」です。
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フジツボの周りに白い管状のむにゃむにゃしたものがありますが、これが今回のタイトルである「カンザシゴカイ」の1種です。ちゃんと調べた訳ではありませんので、はっきりとは分かりませんが、そう思っています。
学名 Ficopomatus enigmaticus、 英名 Australian tubeworm、 ポルトガル名 分かりません、 和名 カニヤドリカンザシゴカイ。
白い管状のものは「棲管」と呼ばれるもので、その中にゴカイのようなものがおさまっていると思われます。英名からも分かるようにもともと原産地は南太平洋だそうで、それが大きな船に付着したり、バラスト水内に混入したりして今では世界中に広まったようです。ですからポルトガル、および日本においてもエーリアン(外来種)ということになります。ご多分にもれず、この外来種も各方面において多大な被害をもたらしていることが報告されています。他の「カンザシゴカイ」の種に比べ、本種は塩分濃度の低い汽水域でも棲息し、あらゆる人工構造物に付着して悪行を働いています。ヨーロッパでは1950年にベルギーで停泊している調査船の船体に付着しているのが発見されたのが始めだそうで、以降、各地に広がりました。汽水域を好み、水深3m以上には棲息しないことから、年末年始の休暇中にOlhão港内に停泊している定置網船は彼らにとって絶好の棲みかとなっているのだと思われます。
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上の写真はもう1隻の定置網船の上架時の写真です。「カンザシゴカイ」ベッタリ、です。でも、これ、比較的簡単に高圧洗浄機で除去することができます。












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by mobulamobular | 2011-02-21 03:52 | 定置網船 | Comments(2)
ジブラルタル海峡
少しの間よい天気が続いて再び猫の目天気となっていますが、この日は幸い好天でした。
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スペイン・タリファ(ヨーロッパ大陸の最南端)近くから見た「ジブラルタル海峡」です。ですから左側が地中海で、右側が大西洋ということになります。そして正面に見えるがモロッコ、アフリカ大陸になります。アルガルベ定置網からは直線距離で250kmほどの位置になります。

ここに立つといつも想うことは同じです。時期になればあそこをあのでかいマグロがごまんと通るんだな、と。絶景にもかかわらず、職業病です。

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モロッコ・タンジェのカスバから見た大西洋です。あいにく沖には雲が出ていましたが、ここからヨーロッパ大陸は北へ30kmほどの距離になります。

メディナのベルベル人(北アフリカ地域の先住民族)経営の薬屋さん。「マッサージ、1€、グッド、グッド」だそうです。
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ここでは世界地図もこんな感じになります。世の中、ずいぶんとややこしくなっている気がしましす。
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まるで朝日に照らされた空と雲のような色彩の路地です。
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ちょっとした視察小旅行でした。
そして、最後はやはりこれです。「さてさて、今年はこのジブラルタル海峡を何尾のマグロが行ったり来たりするのでしょうか。」
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by mobulamobular | 2011-02-19 22:35 | ポルトガル文化 | Comments(3)
背に腹はかえられ、ニャイ
愚図った天候は約1週間続きました。その間、東風。天気は猫の目のように、晴れ~曇り~雨を繰り返しました。
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ようやく、アルガルベに太陽が戻ってきました。
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高い波も次第におさまり、定置網漁師もいよいよ本格的に沖での作業開始です。しかし、地元Olhãoの漁師のもとにはなかなか良い漁の結果がもたらされません。この日も市場の岸壁はがらんとしていました。
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そんな中、しびれを切らした巻き網船軍団の船首と漁師の協定見直しです。ここ数年間は"時代の流れ"と魚価の低迷から土曜日と日曜日の夜の出漁は見合わせてきました。ようするに"天候に関係なく"土・日は仕事をしない、という協定だったのです。しかし、昨年後半から極端な不漁が続き、加えて、その間、土・日は天候がよくてウィークデーは時化続きというパターンを幾度も経験しました。で、船首も漁師もだいぶふてくされてきた時にお隣スペインから大量のサバの注文が入ったのです。こうなれば「背に腹はかえられぬ」、と日曜日夜の出漁を決行しました。ふだんは静かな月曜日の巻き網船軍団の岸壁がサバの水揚げでにわかに騒がしくなりました。それで、見に行った訳ですが、「空飛ぶサバ」の復活です。
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アルガルベのサバは人気があります。また、これがあそこに行って、それから、あ~なるんだと思います。だから、鮮度を保って、しっかり運んでいってもらいたいものです。
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もう、猫には跨がせません。










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by mobulamobular | 2011-02-02 05:49 | ポルトガル文化 | Comments(4)