<   2010年 06月 ( 13 )   > この月の画像一覧
ニシキダイ
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学名 Pagellus erythrinus、 英名 Common Pandora、 ポルトガル名 Bica、 和名 ニシキダイ です。
とりあえずのアップです。というのも、この写真、Bica(ビッカ)の最大の特徴を上手くとらえていません。そもそもこのBicaという魚は、名前の由来でもあるように頭が口先に向けて「尖がって」いるのが特徴ですが、上の写真の個体はそうとはすぐには判断できません。何故かというと、このBicaは今日定置網に入って港で水揚げしている際に回収したのですが、この個体も他の魚の同様、沖で水から取り上げられた直後に2~3℃に冷えた氷水の中にブチ込まれ、その衝撃で完璧に脳しんとうをおこし、「口を開いて、上目づかい」で逝ってしまったのです。今日の海水温は表層が19.5℃、底層が17℃でしたから、温度差は15℃ぐらいあったので、いくら変温動物とはいえ小さな体にはショックは大きく、ひとたまりもなかったと思われます。その後、死後硬直です。ですから、口が開き、エラが開いてしまって、上を向いているような格好になってしまいました。

タイ4姉妹の写真の方が、Bicaのその特徴をよく表していると思いますので、再アップします。比べて見てください。
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違いは一目瞭然で、同じ種か?、と思われるかもしれません。背鰭先端からおデコ、そして口先にかけての曲線が異なります。こちらの方がより直線的です。

何はさておき、Bicaは以前にも述べましたが、美しい魚です。今回の個体もその美しさには違いはなかったと思います。
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「ニシキダイ」でした。
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by mobulamobular | 2010-06-29 03:28 | | Comments(2)
ノルウェー
「漁業大国ノルウェー」です。
アトランティック・サーモンやタラなどに代表されるノルウェーの魚種ですが、これもそのひとつです。あまりにも日本では有名になったのでちまたでは「ノルウェーサバ」とも呼ばれていますが、すでにこれを「マサバ」と思い込んでいる人も少なくありません。
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ちなみに上の写真のものはアルガルベの定置網で獲れたものです。

昨年来のマグロの問題で各方面から「資源保護の観点からマグロ漁を止めろ」という声が盛大に上がる中、リスボン大学の先生から送られてきたメールに添付されたスウェーデンからのWeb記事です。
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内容はノルウェーの食品研究所(Nofima)へのインタビューです。未来型漁業(fishing of the future)と銘打っています。まず最初に、オッと思ったことは"Capture-based aquaculture"(畜養=獲った天然魚を短期間養殖すること) という表記です。養殖業(aquaculture)を手法や目的に応じて呼び名を変えています。日本でも養殖、増殖、畜養とずいぶんと昔から養殖業をいくつかに分けて考えていますが、ポルトガルではそれらを分けることなく一括して養殖業(aquicultura)としています。そして「漁獲した魚をイケスの中にとっておいて、相場がよい時に売る」みたいなことが続いて書いてありますが、これはようするに「出荷調整をする」という意味です。その後は、「4月に天然のタラを100トン漁獲したら、12月には200トンのタラを売ることができる」とその有用性をうたっています。また、それは年間を通じて市場への安定供給を実現させる、とも述べています。そして最後は、「我々は天然資源を収穫しているのだから、漁業の持続性を維持するための漁獲リミットがある。もしもっと儲けたいのであれば、すでに獲った魚に付加価値をつけろ。自然を大切にしろ」みたいなことで締めくっています。天然資源の恩恵を思いっ切り受けているノルウェーならではの考え方ともいえます。
で、リスボン大学の先生は、「これはアルガルベの定置網が最初からやっていることで、何も新しかったり、未来のものとかではない。しかし、こういった考え方がヨーロッパにもっと広がれば、十把一からげで、マグロ漁を止めろ、なんてことは言わなくなる。」とコメントをいただきました。

さすが、漁業大国ノルウェー。さすが、ポルトガル水産界の第一人者であるリスボン大学の先生。と思いましたが、前述のとおり、日本ではこんなことはとうの昔から言われて続けていることなのです。さすが、「昔」漁業大国、Nippon。しかし、今では外から学ぶことが多くなっている様子です。
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めったにこの手の雑誌は読まないのですが、ちょっと気になったので、日本から送ってもらいました。
「ノルウェーの水産業が元気な理由は、徹底した資源管理と漁獲枠の設定にある」そうです。また、別のところから聞いた話では、ノルウェーでは魚の最低価格が設定されているとのことです。これらにより、漁師の収入は安定します。船ごとに漁獲量が割り当てられますから、「我先に」と慌てて漁をする必要がありません。そして最低価格が保障されている訳ですから、じっくり魚を選んで漁獲できる訳です。この最低価格ですが、そんなに安いわけではないそうです。逆に言えば、その価格に見合った魚を漁師は水揚げしなければならないということです。それは鮮度だったり、品質だったり、サイズの問題だったりします。こうなると、小さな魚は漁獲しませんし、高品質の魚にするため、漁師はそれなりの努力をすることになります。とてもよい考えだと思います。ポルトガルでも同じようにやってくれないかな、とつい思ってしまいます。
漁師に対する所得保障制度はダメだとも言ってます。なぜならば、「それがネックとなり、水産業の企業化、効率化が進まない」とのことです。確かに、思い当たる節はあります。
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(学名 Scomber scombrus、 英名 Altantic mackerel、 ポルトガル名 Sarda、 和名 タイセイヨウサバ)

ノルウェーでは漁師の数を減らしたそうです。「努力しない漁師は排除された」とも考えられます。しかし、それゆえに漁師1人当たりの漁獲量は年々増え、今では年間約160トンという驚くべき数字を表したグラフがこの雑誌にありました。アルガルベ定置網の漁師1人当たりの漁獲量のざっと4倍です。
そして、ノルウェーの漁師は高収入を得ている訳です。また、漁獲枠のおかげで、「半年間はバカンス」だそうです。

寒そうだけど、行ってみたくなりました。











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by mobulamobular | 2010-06-26 05:10 | | Comments(2)
日本食レストラン
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海外で「日本食レストラン」を営むことは、けっこう大変なことだと思います。

しかし、「日本料理を世界に広めることが、ひいては日本の食文化をさらに豊かなものにする」のであれば、それは海外にある「日本食レストラン」のおかげ、ということになるのではないでしょうか。
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by mobulamobular | 2010-06-24 06:54 | ポルトガル文化 | Comments(2)
離婚のその後
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離婚して女房いなくなり、子供らと別れて家族を失い、しかし、晴れて自由の身」と励ますつもりでいうのですが、未だ洒落になっていないみたいです。

されど、心配していたほど、そんなに悪い方向には行っていない様子です。こんな時は何でもよいので、何か夢中になれるものがあればよいのですが、それが彼の場合は潜水作業だったようです。

ちょっと辛いな。でも、そのうちに。











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by mobulamobular | 2010-06-20 05:52 | 漁師 | Comments(0)
Jacaranda
ジャカランダ。
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ノウゼンカズラ科(Bignoniaceae)、ジャカランダ属の1種(Jacaranda spp.)。和名では紫雲木(シウンボク)とも呼ばれるそうです。
記述するにはやや時期を逸した感がありますが、まだ咲いています。例年、アルガルベ地方では5月中旬あたりから、その見事な紫色の花が街頭に目立ち始めます。いずれ花は散ります。すると地面が紫色の絨毯を敷きつめたようになります。掃除するのがたいへんそうです。ですから、庭の植木にはあまり向いていないのではと、勝手に考えています。

ハカランダ。
綴りは同じく、"Jacaranda" です。
これはまったくの余談ですが、ギターに使う「ブラジリアン・ローズウッド」のことです。マメ科(Leguminosae)で、"学名 Dalbergia nigra" 。こちらははっきりしています。


「今年は春の長雨のせいでしょうか、いまひとつジャカランダの花の咲きが弱いように思います。」

ただこれだけを記憶に留めておきたく、これを記事としました。
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by mobulamobular | 2010-06-18 06:52 | 気象 | Comments(6)
オリャオの日
6月16日は"Dia de Olhão" (オリャオの日)で休みです。

オリャオだけ休みですが、例えばとなりのFAROに暮らしている人も勤めがオリャオならば恩恵にあずかれます。逆にオリャオに住んでいながら、勤めが別の場所の場合は、ただ悔しい思いをするだけです。
魚市場もオリャオだけ休みです。こんな時、漁師はエッチラホッチラ、非力な漁船を走らせ別の市場に魚をおろします。燃料代もバカにできないので、あまり意味のない行動ですから、漁師も漁のあるなし天候の良し悪しにかかわらず、休んでしまいます。このように経済的に非効率な休日ですので、最近は「やめてしまえ」の声も聞かれますが、これも非現実的な話と思われます。

定置網はいつも通り行きました。しかし、最近海況が優れません。連日北よりの風です。気温も低いです。水温は底で15℃と最低の値です。こういう時の漁はあまりよくありません。
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Pargo legitimoです。日本のマダイと異なり、尾鰭の後縁は「黒」ではなく、「白」です。
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Chocoです。"スミ"が手につくと大変です。洗ってもなかなか落ちないので、さばく際は手袋など使用した方がよいと思います。外套長が10cm以下なら炒めもの、20cm位までなら焼きもの、それ以上は煮もの、あるいは鍋、といった感じです。
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Pescadaです。タラはたくさん売っているのですが、生ダラが入手困難なポルトガルでは、代用品として鍋に重宝です。と、勝手に思っています。

今年は寒暖の差が激しいですね。寒いと寒いと心配し、暑いと暑過ぎると気にしています。

今の燃料代
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by mobulamobular | 2010-06-16 22:13 | | Comments(2)
SIC
日本の"8チャンネル"のようなテレビ局で、"SIC"(シック)といいます。活魚部の出荷作業の模様を撮影しに来ました。
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国が小さいせいでしょうか、はたまた、仕事の関係からでしょうか、テレビとか新聞とかの取材依頼が多いです。通常は失礼のないよう丁寧にお断りしています。それでも一方的な取材・報道をされる時も多々ありますが、これも自然相手の仕事の難しさの一つだと思ってあきらめています。
テレビや新聞がもっと身近な存在に感じられることから、漁師らもはじめは報道関係者とのコンタクトに一様になんとなく悪くない気分でいたようですが、たびたびの誤報道や"やらせ"を目の当たりにした時、その妄想はけし飛んでいきました。

でも、今回のは"ちゃんとしている"、と思います。
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相変わらずの漁師や学生や研究所の職員らによる混合チームでゴチャゴチャしています。
定置網の恩師である大学の先生を介してのSICからの取材申し込みでしたので受けました。何やらフロンティアな人物や事業にスポットをあてた新番組を制作するそうですが、オンエアはずいぶん先になるとのことです。
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しかし、さすが"8チャンネル"です。美人キャスターとイケ面カメラマンを送り込んできました。残念ながら、今回は野郎ばかりの現場なので"イケ面"の威力は発揮されませんでしたが、美人キャスターは初っ端から見事に野郎たちの心をつかんだ様子で、ドライでビシバシ質問攻勢。いろいろ細かなことをスタッフから聞き出していました。作業の事前説明が大水槽からのエイ類の取り上げに及んだ際、美人キャスターが自分も水槽内に入って取り上げシーンを撮影してはどうかと提案した時、野郎どもはみんな彼女の水着姿を期待したのですが、約1名"KYな奴"が、エイは棘があって危険だからと説明して、この企画は没、になりました。
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その後、何やら彼らは「次回は沖に行ってイケスの中にいる魚を撮影しましょう」とか打ち合わせをしていたようです。また、野郎どもの期待は膨らみました。










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by mobulamobular | 2010-06-13 01:24 | ポルトガル文化 | Comments(4)
Lota
Lota(ロタ)とは「市場」のことです。オリャオの市場では通常、朝6時と午後2時の1日2回、セリ(Leilão)が行われています。
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魚の入ったオレンジ色の箱が並べられ、それらが次々にベルトコンベアーの上に乗せられ、セリ落とされていきます。
この魚を見に行くのも、一つの楽しみです。まずはCantarilho(ユメカサゴの1種)です。
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続いて、ひっくり返っていますがTamboril(キアンコウの1種)です。肝(キモ)の大きさ、鮮度が値決めのポイントでしょうか。
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次は、Pata roxa(ハナカケトラザメ)です。これは、この後干されてクリスマス前に販売されます。
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次は、Carta(コケビラメの1種)です。
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さて、次は初登場だと思います。世界中で有名な深海魚です。定置網に入った記憶はありません。
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学名 Beryx decadactylus、英名 Alfonsino、ポルトガル名 Imperador、 和名 ナンヨウキンメ です。

次も、初登場です。
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学名 Nephrops norvegicus、 英名 Norway Lobster / Scampi、 ポルトガル名 Lagostim、 和名 ヨーロッパアカザエビ です。
もう少し高値かと思いましたが、目の前で11ユーロ/kgでセリ落とされました。今は産卵後で「身入り」がいまひとつ、とのことでした。

最後におもしろそうなガンギエイの1種を見つけたので、後で写真を撮りなおそうと思っていたのですが、ちょっと油断した隙にどっかに消えていなくなってしまいました。残念でした。
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上記以外にも、たくさんの魚がところ狭しとLota内に並んでいましたが、それでも例年に比べると、この時期にしては魚の種類が少ないような印象です。海況が悪いのか、漁師の根性が足りないのかは定かではありませんが、これが「自然」ということなのでしょう。
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by mobulamobular | 2010-06-10 05:09 | | Comments(2)
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漁期も残り10日ほどとなったところで、「病院送り」、ですか。
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それにしても、地中海は水の色がきれいですね。
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by mobulamobular | 2010-06-07 06:07 | マグロ | Comments(0)
海の清掃活動
メキシコ湾の油井の事故で、海が取り返しのつかないことになっていますが、こちらは学生と漁師とが連携しあっての「海の清掃活動」(LIMPAR O MAR)です。
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5日間のイベントでした。学生が漁師に呼びかけ、海で見つけたゴミを港まで持ち帰ってもらい、それを学生が回収します。その結果を毎年恒例5月31日の漁師の日(Dia do Pescador)で発表、優秀な成績をおさめた漁師は表彰される、といった仕組みです。

定置網漁師はなかなかの優秀な成績で、市役所よりゴミ箱を30個も賞品でいただきました。

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せっかくのきれいな海岸でも、これ1本落ちているだけで気分が悪くなりますので、気をつけましょう。
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by mobulamobular | 2010-06-07 05:38 | ポルトガル文化 | Comments(0)