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The Economist
ポルトガル政府は、経済破綻の危機が「ギリシャの次はポルトガル」という風評の打ち消しに躍起になっている、ということです。
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"ゴールデン・ビーチやビーニョ・ヴェルデ(緑ワイン)のことは忘れよう"、ポルトガル政府が世界の皆さんに知ってもらいたいのは、「ポルトガルはギリシャではない」ということ。ポルトガルは品行方正なユーロ・メンバーで、わがままで、うそつきなギリシャと比べてもらっては困る、みたいなことを面白おかしく訴えているように思えます。

でも、この新聞、おさえるべき点はおさえているようにも思えましたが。

" A slow-moving bureaucracy, inefficient courts, poor schools and state-supported pockets of the economy protected from competition combine to hold Portugal back. Businessmen moan about rigid labour laws, which there is little political will to reform. Portugal has one of Europe’s toughest employee-protection regimes. "

" モタモタの官僚主義、役に立たない司法、程度の低い教育、国の後ろ盾による競争のない経済がポルトガルの発展を妨げている。ビジネスマンらはがちがちで全く改善の兆しすら見えない労働法に嘆いている。ポルトガルはヨーロッパの中で最も労働者保護政策がタフな国の一つだ。"

ちょっと、手厳しい気もします。
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by mobulamobular | 2010-04-29 23:21 | ポルトガル経済 | Comments(0)
The New York Times
お先真っ暗な内容の記事でした。
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写真の男性はポルトガルの首相を務めるJosé Sócrates(ジョゼ・ソクラテス)氏です。

差し迫る経済破綻の危機。「ギリシャの次はポルトガル」と世界が注視しています。しかし、ポルトガル政府には、その緊迫感が感じられません。その時が来たら必ずヨーロッパ連合は助けてくれると考えているからです。

ギリシャはIMFから目ん玉が飛び出さんばかりの巨額の援助を受けます。その額はギリシャのGDPの約18%に達し、国民1人当たりに換算すると約4千ユーロ(50万円)にもなり、これをおおよそ11か月で消費してしまうそうです。この記事では、ギリシャは来年も再び同様の援助を乞うことになると予想しています。

こんな巨額な援助を目の当たりにしたら、どこも自助努力作用を失ってしまい、「それ、いいな。」になってしまいます。

そして、ヨーロッパは、いずれ小国への援助に疲れ果て、すべてがおしまいになる。ということです。

この際、「通常シャットダウン」ではなく、「コンセントを引っこ抜いた上の強制終了」となるそうです。

最悪の事態だけは避けたいものです。
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by mobulamobular | 2010-04-27 09:29 | ポルトガル経済 | Comments(2)
混乱 - ゴマサバ
これ、「ゴマサバ」ではありません。「マサバ」と結論付けています。
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学名 Scomber japonicus、英名 Chub mackerel、ポルトガル名 Cavala、和名 マサバ です。
しかし、こんなに体表がゴマだらけのサバを以ってしても「ゴマサバ」と呼ばずんば、何を以って「ゴマサバ」とするべし、と思うほど「胡麻サバ」ですが、それでも「マサバ」です。理由は簡単で、FAOでも、FishBaseでも、FNAMでも、大西洋にはゴマサバ(Scomber australasicus)は生息しないとされているからです。ようするに、消去法です。サバ属(Scomber)には、マサバ(S.japonicus)、ゴマサバ(S.australasicus)、タイセイヨウサバ(S.scombrus)の3種が存在することになっていますので、ゴマサバでなく、タイセイヨウサバでもなければ、それは必然的にマサバになるのです。
明らかに他の2種とは異なるタイセイヨウサバは下の写真のようになります。
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学名 Scomber scombrus、英名 Atlantic mackerel 、ポルトガル名 Sarda、和名 タイセイヨウサバ(あるいは、ノルウェーサバ) です。

さて。前述のとおり、本ブログでは一番上の写真のサバを"マサバ扱い"しているのですが、これは「ポルトガルでのこと」あるいは「大西洋でのこと」となります。日本近海に生息する「マサバ」と同種とすることには疑問がありますし、実際、同じと考えるには「あの胡麻」を見てしまうと無理があるのです。

ことの真実は分かりません。ちょっと勝手に記してみます。
サバ属は3種ではなく、実は世界に4種存在します。"S.colias"という種が加わります。1789年にGmelinという人が発見・命名しています。FishBaseには載っていますが、情報としては乏しいですし、ポルトガルでは1種として認識されていません(ポルトガルの農水産省では"Cavala=S.japonicus"です。)。ですが、ものの文献では最近「ミトコンドリアDNA」レベルの話で、S.japonicusとS.coliasには異なったクレート(共通の祖先から進化した生物群)が存在することを明らかにしています。
ようするに「2種は異なる」ということなのでしょうが、内容が難しすぎて一般的ではなく、確認も困難なためあまり世間には広まっていな様子で、今なおコントラバーシャルな話題なのです。

しかし、現場に立つ者の一人として、これからはこの説を信じてみようと思っています。そして周りの人間たちにも説いてみたいと思います。例えば、水族館関係の人たちが、なんて言うかが楽しみです。
学名 Scomber colias、英名 Atlantic chub mackerel 、ポルトガル名 分かりません。 和名 タイセイヨウマサバ です。
注) 「タイセイヨウサバ」と「タイセイヨウマサバ」がいるということです。 

ついでにもう一つ、「ゴマサバではない」理由となりそうなものを記しておきます。
以前にも"サバについては神奈川県水産技術センターのWebページに詳しく記載されている"と記述したのですが、その中に「3.サバの仲間と見分け方」というのがあって。
"水産庁中央水産研究所(現独立行政法人中央水産研究所)では、誰にでもマサバとゴマサバが判別できるマニュアルを作成しました。この方法によると、少し測るだけで、ある部分の斑紋を観察するだけで簡単にサバを判別することができますのでこの方法を紹介します。
その一つの方法は尾叉長(吻端から尾鰭彎入部の内縁までの直線距離)と第1背鰭の底の長さとの比率を求めて判別する方法です。まず、サバの尾叉長を求めます。吻端から尾鰭の縁辺で最も湾入した部分までの長さを測ります。次に、第1背鰭の最も前側にある第1棘条の付け根から第9番目の棘条の付け根までの長さ(これを仮に計測基底長といいます)を測ります。この値を尾叉長で割って100を掛けます。たとえば、尾叉長250mmのサバの計測基底長が26.25mmとしますと、26.25÷250×100=10.5となります。この計算して得た値を判別指数といいます。この計算では10.5が得られた判別指数ですが、判別指数が12以上でマサバ、12未満でゴマサバと判断されます。この判別方法は99%以上の高い精度で判別できますが、やや精密に測定しなければなりませんので、ノギスによって測定する必要があります。"
とのことです。

以前に1ダースほどのサバで上記の計算を実践したことがあり、結果は次のようになりました。
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よって、計測した12尾全ての判別指数が12以上で、結果、全て「マサバ」と判別されました。

しかし、この判別結果について個人的にはちょっと残念に思っています。なぜならば、「ついに大西洋でゴマサバ発見」の方が話題性に富んでいると思ったからです。FishBase等の記述ではゴマサバ(S.australasicus)は、北インド洋から紅海まで生息している、となっています。ならば、何故、スエズ運河を越えて地中海、大西洋までやって来ないのでしょうか。こっちの方が、不思議なような気がしています。

地中海・大西洋にバカンスにお出かけの際は、「ゴマサバ探し」やってみませんか。

ps. ノギスもお忘れないように。
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by mobulamobular | 2010-04-25 06:00 | | Comments(4)
お待たせ
何とか箱網網入れ作業も終え、やっと、操業再開にまで漕ぎつけました。随分、のんびりしてしまいました。昨年より約1か月遅い「初起こし」です。
しかし、この「初起こし」、正確に言うと「網入れ後すぐに手縄(ロープ)が絡まっていないかなど確認するためにちょっと網を締めてみた」だけのことで、通常は操業回数としてカウントはしないのですが、今年は「1回目」とすることにしました。
ちゃんと網入れができたかの確認作業後、魚獲り部に残ったのは、なんとおおよそ2トンのハガツオでした。
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こんなことも初めてです。魚は箱網が入ってくるのを、待っていたかのようでした。

帰港後、水揚げをしてみると、他にもいろいろな魚が入っていました。
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それらは、ヤリイカサルゴニシキダイ(ビッカ)ベスーゴドラーダマサバハガツオマアジ、等でした。
これらの魚は神様へ今年の初起こしを感謝してお供え物として上がりました。

で、一番下のアジ。夕飯のオカズとして戴きました。旨かったです。
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by mobulamobular | 2010-04-23 07:05 | 定置網 | Comments(6)
CNN.com
ヨーロッパでは多くの人たちが大変な目に遭っている最中、ちょっと"悪ノリし過ぎ"とも思いますが、お馴染みのサイトからです。
イギリス、ドーバー海峡を渡るフェリー乗り場での1コマ。もちろん、アイスランド火山爆発の影響が波及したニュースです。
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オレンジ〇で囲った写真の説明文は下記の通り。

"A German businessman walks with a bicycle to the English port of Dover. He bought the bicycle to qualify as a vehicle passenger aboard a ferry because all foot passenger tickets had been sold."

なんで。と思うのがフツウの感覚だと思います。

"あるドイツ人ビジネスマンが、普通旅客者(foot passenger)チケットが売り切れたため、車両旅客者(vehicle passenger)としての乗船を認めてもらうために自転車を購入し、トボトボとフェリー乗り場に向かって歩く。" みたいな感じです。こんな時だから、"自転車なし"でも乗せてあげればよいのに、と思います。

これを早速、定置網漁師に見せると、彼らの反応は。「イヤ~、イギリスもポルトガルとおんなじだな。」

さすが、分かってますね。ポルトガルのことも。ヨーロッパのことも。

やはり、ヨーロッパは「外から見ていた方が面白い」のかもしれません。
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by mobulamobular | 2010-04-21 05:13 | ポルトガル文化 | Comments(4)
Vulcão da Islândia
「アイスランド火山」です。タイトルはポルトガル名です。世間が大騒ぎになっていますので、これもついでに載せておきます
しかし、煽ります。閉鎖する空港が増える一方、めちゃくちゃな大混乱と止めどない経済的損失を浴びせられ、なんとか問題打開に向けた手立てはないかと、ついにはしびれを切らしテスト飛行に踏み切り無事着陸を果たした航空会社も2~3出てきている中、多くの人たちの早期の事態収拾を願う気持ちを尻目に、この新聞はいけしゃーしゃーと「混乱は数か月続くだろう」と言ってのけました。
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確かに、火山灰が航空機のエンジンに与える悪影響については否定できないのでしょう。下手をすれば墜落事故を起こしかねないと考えている訳です。でも、なんとか匠の技で回避できないものなのでしょうか。

あえて、疑ってかかります。この「事件」、個人的にはとても「ヨーロッパ的」と感じています。数名の目立ちたがり屋の"PhD"が言ったことを、確たる実証がないため、誰も反論できず、ましてや人命にかかわることですので、おとなしく右へ倣への状態に陥ってしまったのではないか、と推測します。この状況に今すぐ異議を唱えることはとても勇気のいることです。ポーランドで痛ましい墜落事故があった直後なだけになおさらです。

しかし、"Unidade na Diversidade"(多様性における統一)が、いつしか「EUは一つ」という連合国家的傾向が強くなり、それぞれの「多様性」や「価値観」がしばしば置き去りにされているように思われます。特に"PhD"が中心で形成される学会等では、一つの意見が通れば、それはすぐにヨーロッパの統一見解となり得ることから、自然と声が大きくなります。ですから、デタラメがまかり通る可能性も多くなります。

みながみな、そうとは思いません。しかし、「皆同じ」というのは、どこか気味の悪い感じがします。結局は"Unidade ou Diversidade"(多様性か、統一か)なのでしょうか。

翌日の新聞記事から
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by mobulamobular | 2010-04-19 05:51 | ポルトガル文化 | Comments(0)
バロメーター
実はまだ、網入れはできていません。すべては天候次第です。時化、もしくは波の高い、あるいは風の日が続いています。そして、昨日、今日と雨でした。
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バロメーター(気圧計)も下降傾向です。すでに"750"のところを指しています。単位は血圧測定でお馴染みの「水銀柱ミリメートル」(mmHg)です。「大気圧が水銀柱を750mm押し上げる」ということです。しかし、現在ではmmHgは気象情報の単位としては使われていません。一方、"750"の下に"1000"という数字がありますが、こちらの単位は「ミリバール」(MILLIBARS)です。「1013ミリバールがおおよそ1気圧」と定義されており、「おおよそ760mmHg」です。以前は広く気象情報などに使用されていたミリバールですが、最近は国際単位系(The International System of Units : SI)の圧力単位である「ヘクトパスカル」(hPa)に置き換えられています。ですから、今日の気圧は「1000ヘクトパスカル」と読むことができます。
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低気圧(英名 Low pressure、ポルトガル名 Ciclone あるいは Depressão)の接近をうかがわせます。低気圧とは「大気圧が1気圧」以下になった状態とかではなく、周囲の気圧より比較的低い気圧のエリアのことになります。これに対し、高気圧(英名 High Pressure、ポルトガル名 Anticiclone あるいは Altas pressões)は周囲の気圧より比較的高い気圧のエリアのことです。
一般的に、低気圧が接近すると「天気は下り坂」となります。また、高気圧に覆われると「天気は晴れ」となります。ようするに、上のバロメーターの針が左に振れれば「天気はくずれ」、右に振れれば「天気は回復に向かう」といった感じです。下がっているのか、上がっているのか、その時の「傾向」を見ています。
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さて、この夏の天候を予想するのに大切なもう一つの「バロメーター」があります。北大西洋振動(NAO)のインデックスです。昨年暮れよりマイナスの状態が続き、4月になってようやくプラスに転じたと思いきや、再びマイナスとなっています。やはり、今年の日本の夏は「猛暑」となるのでしょうか。
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by mobulamobular | 2010-04-16 07:09 | 気象 | Comments(0)
溶接
英名 welding、 ポルトガル名 solda となります。
専門の人間が欲しいほど、あれだ、これだと溶接作業があります。特殊な作業です。誰にでもできるという訳にはいきません。何でも同じですが、上手くなるにはそれなりの経験が必要です。
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例のフラビオくん、先輩漁師の溶接作業に触発されて、目下、溶接技術習得中です。
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センスがあるんだか、ないんだか、分かりません。
でも、面白いよ、こういうの。
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by mobulamobular | 2010-04-13 05:27 | 漁師 | Comments(2)
アルガルベの休日
アルガルベ- Algarve - はヨーロッパ屈指の観光地です。
昼間はゴルフに乗馬にヨット。夜はディスコにカジノにアイリッシュ・バーです。
そして、新鮮な魚介類をふんだんに使ったポルトガル料理をポルトガルのワインと合わせてぜひお召し上がりください。

しかし、ゴルフも乗馬もヨットもやらない方、ディスコにもカジノにもアイリッシュ・バーにも興味のない方、また、食事についてとても保守的でアルコールが苦手な方々には、残念ですが何もありません。

でも、ここには当たり前のものが、当たり前のように大きく存在しています。それに気がつくことができれば、きっとアルガルベを満喫できると思います。

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by mobulamobular | 2010-04-11 05:06 | ポルトガル文化 | Comments(2)
"lusitanica"
そう言えば、こういうのもいました。2度目の登場です。こちらは「ポルトガルのウシノシタ」です。でも、右向いていますので、ササウシノシタ科です。
写真は今日市場に揚がった、全長45cmの個体です。
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学名 Synaptura lusitanica、 英名 Portuguese sole、 ポルトガル名 Lingua de vaca、 和名 「ポルトガルのウシノシタ」。

時は、紀元前、古代ローマ時代。ローマ帝国に属する1つの州が" Lusitania"(ルシタニア)と呼ばれていました。それがイベリア半島西部、今のポルトガルとスペインの一部になります。つまり、ルシタニアとは「ポルトガルの古称」ということになっています。ですから、語尾が変化して、"lusitanica"とは「ポルトガルの」という意味になります。
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by mobulamobular | 2010-04-10 06:36 | | Comments(0)