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トンガリ・サルゴ
3度目の登場となりますが、今回の個体はやや大きめのものとなります。通常は30cm前後の個体が多いのですが、これはトレーいっぱいのサイズで、全長50cm、体重1.6kg、ありました。
このサイズくらいになると、横縞は薄くなってくるようです。
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学名 Diplodus puntazzo、 英名 Sharpsnout sea bream、 ポルトガル名 Sargo bicudo、 和名 ありません。
春にも姿を見ますが、これからが一番の漁期となります。群れで定置網に入って来ます。最終的にはどの魚も同様に箱網で漁獲されるのですが、箱網を徐々に揚げて魚捕り部に追い込んだ際、なぜかこの魚は丘側の角に集まる習性があるようです。普通に考えると、魚は何かあった場合沖の深い方向を目指して逃げようとするものですが、これは逆です。
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「トンガリ・サルゴ」と勝手に呼んでいますが、その云われとなる「尖がった口」です。
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しかし、この魚の本当の特徴はこの人間顔負けの立派は歯です。
実は「デッパ・サルゴ」でした。










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by mobulamobular | 2009-09-28 01:04 | | Comments(0)
「第2のクジラ」
誕生間近、なのでしょうか。
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ポルトガルの新聞にも同様の内容の記事が出ていました。
日本政府は「クロマグロは数千万の単位で卵を産むのだから絶滅なんてありえない」と言っています。他方は「違反操業も含めクロマグロを獲り過ぎているので数が激減している。このままでは3~5年以内に絶滅する」と言っています。しかし、何れも事の真実は分かりません。
やはり、やり過ぎたのでしょう。目立ち過ぎたのです。「マグロ・ビジネス」とかの失敗です。派手にやり過ぎて環境保護団体の格好の餌食になったのではないかと思います。何ごとも控えめが肝要ですか。でも、ひとつのビジネスが終焉を迎えても彼らには「次」があります。なんかズルイです。
マスクの向こう側のキミ。君は職を失うのでしょうか。

もの申す
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by mobulamobular | 2009-09-20 21:20 | マグロ | Comments(0)
新人
2名の新人が入社しました。毎年、何かと忙しくなるこの時期、必要であれば人の補充を行います。特に募集をかけている訳ではありませんが、たえずウェーティングリストには数名の名前が連なっているのが現状です。
しかし、若い人材については、漁師免許さえ持っていれば簡単なインタビューを行い、「見込みあり」と思われれば出来るだけチャンスを与えるようにしています。
しかし、今回の1名はちょっと変な奴でした。
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「いまどきの若い奴」でよく街でも見かけるパターンですが、「刺青」好きの兄ちゃんです。でも本人の名前は「フラビオ」ではありません。数年前からか、柔道や空手の影響で、ちょっとした「日本語ブーム」です。この現象はここだけではなく、世界中で「愛」とか「誠」とか、最近ではひらがなやカタカナの意味不明の文字がTシャツに印刷されているのをよく見ます。
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間違って日本語が理解されています。とは言っても、一昔前には日本でも訳の分からない英語の文句が書かれたシャツを着ているのを見かけたものです。それを見た外人もやはり同じように感じたのでしょう。"ジャスト・ファッション"とか言ってしまうのかもしれません。
上の写真ですが、ロシアの「露」は分かりますが、下の文字は「幽」の字の出来そこないでしょうか。何れにせよ、意味は分かりません。当然、本人にも分かりません。
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「ナンダ」とか書いてあります。オイオイ、そんなところにもか。
「将来を託す」のも勇気が要ります。
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by mobulamobular | 2009-09-12 00:36 | 漁師 | Comments(0)
ビンナガマグロ
「ビンチョウ」とか「トンボ」とか呼ばれています。マグロ属の中では最も小型の種ですが、今回の個体はさらに小さいものです。
幼魚です。尾叉長が36cm、体重900gです。珍しくここの定置網に入って来ました。過去に多少大きなものが2~3度入ったように思いますが、はっきりとは記憶していません。
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学名 Thunnus alalunga、 英名 Albacore、 ポルトガル名 Atum voador、 和名 ビンナガ です。
しかし、冒頭で述べたように「ビンチョウ」とか「トンボ」と呼ばれるには、その胸鰭が他のマグロに比べ著しく長くなくてはいけませんが、上の写真ではさほど長くはありません。実はこの胸鰭は成長とともに長くなり、幼魚の時はこんなもんだそうです。ですから、しばしメバチ(Thunnus obesus)の幼魚との識別が難しくなります。
ポルトガル名はトビウオと同様です。「羽があって空飛ぶ(voador)マグロ(atum)」ということです。しかし、実際にはこちらはそんなに飛ばないと思います。
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胸鰭については長さのみならず形状にも若干の違いがあり、ビンナガのものはメバチやキハダ(Thunnus albacares)のものに比べ先端が尖っています。魚体側面には縦に斑紋がありますが、クロマグロ、メバチ、キハダにはある横縞は存在しません。
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体の割には眼が大きく、口も大きいです。クロマグロの場合ですと、体の先端はまず口から始まって次に目と続きますが、本種の場合は先端の口から口が終わらないうちにすぐに目となり、口と目が大きくオーバーラップしています。鰓杷数は「28」でした。下の写真はクロマグロの第1鰓で「36」です。ともに寄生虫がついていました。
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クロマグロとは異なりあまり海岸には寄らず、群れて沖を棲み家としているようです。今回はソウダガツオを仲間と間違え定置網まで来てしまったのかもしれません。貴重で、かつ興味深い訪問者でした。
ちなみに、缶詰の「シーチキン」はこの魚から始まりました。

言い訳
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by mobulamobular | 2009-09-05 00:28 | | Comments(0)
エビスシイラ
世界中の暖かい海にいるようです。シイラ科(Coryphaenidae)には本種とシイラ(Coryphaena hippurus)のみの1属2種が分類されています。
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学名 Coryphaena equiselis、 英名 Pompano dolphin-fish、 ポルトガル名 Doirado Pampo、 和名 エビスシイラ です。
本種をはじめ、最近は前回の「ビンナガ」、前々回の「カツオ」など沖合の魚の入網が相次いでいますが、これは沖からの水がポルトガル南岸に差し込んできているためと思われます。
「定置網」は読んで字の如く、動きません。海岸から4kmほどのところで一般的には「沖の魚」と考えられている種を見ることができるのですから、これは面白いです。
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シイラ同様、エビスシイラも黄色、緑、青ととてもカラフルで綺麗な魚です。しかし残念ながら、これもシイラと同様に港についた時には表皮が剥がれ、全体的に白っぽくなってしまいます。
水族館からのオーダーがありますので、何とか今年もその要望に応えていきたいと思います。
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これも今では漁師の間では人気種です。漁が少ないので、ポルトガルの市場で見ることはないと思いますが、もし見かけたらこの魚も傷みが比較的早いのでやはり鮮度には注意です。
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by mobulamobular | 2009-09-01 01:05 | | Comments(1)