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Angelina
日本に行ってました。
まず、今回はひょんなことからパシフィコ横浜で開かれた「第5回世界水産学会議」に参加することになりました。
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オリャオの定置網には、今までの記事にもあったようにポルトガルで唯一の定置網であることから、たくさんの外部からの
人々が訪れてきます。その多くは大学や研究機関、水族館関係者たちですが、数年前よりリスボン大学の博士課程の
学生が定置網に入るコルビナ(Argyrosomus regius)の調査で頻繁に出入りするようになりました。
本来、彼がOral Presentation(プレゼン:この国際会議の使用言語は英語のみ)で参加するはずでしたが、
論文の作成がいそがしく日本に来る時間が取れなかったため、急きょPoster Presentationに切り換え、
mobulamobularが参加することになったのです。
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学生の彼は今アメリカ・バージニアの大学で博士課程の最後の詰めの作業に専念していますが、もう1人、この大学から
同じくPosterで会議に参加したアメリカ人女性がいました。
アンジェリーナ(仮名)です。
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彼女は学生ではなく前述の博士課程の学生が世話になっている教授の助手をしています。
日本は初めてです。右も左もわからない彼女を成田空港まで迎えに行くことになりました。しかし、初対面なので
コルビナの学生に彼女の写真を送るように頼んだところ、なんとAngelina Jolieの写真を送ってきたのです。
しかし、Angelina Jolieのことを知らなかったmobulamobularはこれが彼女だと思い込み・・・。
そんな訳で、ここでは彼女のことを「アンジェリーナ」と呼ぶことにします。
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記念式典には天皇皇后両陛下もご臨席されました。その時は会場にカメラ持ち込み不可でした。
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たくさんの国々からいろんな人たちが参加していました。Poster Presentationだけでも550点もの参加がありました。

そんな中、なんとアンジェリーナのポスターが"Best Poster Presentation Award"を受賞しました。
さっそく、アメリカに報告です。
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おめでとう、アンジェリーナ。

詳細については大学の彼女らが所属するセンター(CQFE)のホームページをご覧ください。

"Poster Presentation"の内容については、こちら。
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by mobulamobular | 2008-10-31 01:13 | 定置網 | Comments(2)
日曜日
英名 Sunday、 ポルトガルでは Domingo (ドミンゴ)です。

市場は休み、他の漁師もほとんどが天候に関係なく「日曜日」は休みですが、定置は行きます。
「日本式」ですから。
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「日本式」が受け入れられるまでにはかなりの時間を要しました。無理やり連れて行って、イヤイヤ仕事されても
今度は注意散漫による事故や怪我が心配されますので、漁師たちが主体的に「仕事」を理解して
沖に出てくれることが肝要です。
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何れにせよ、「日曜日」は皆にとって大切な週の1日ですので、この日に沖に行って漁がなかったりすると
少々凹みますが、幸いこの日はこの時期としては好漁でした。
横縞模様の魚は出っ歯が自慢の「トンガリ・サルゴ」です。詳細については"Diplodus4兄弟"を参照ください。
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こんなのも「日曜出勤」してました。
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学名 Morus bassanus、 英名 Northern Gannet、 ポルトガル名 Ganso-patola、和名 シロカツオドリ。
親子ではないと思いますが、手前は未成熟な個体です。ポルトガル名は"Alcatraz"(アルカトルシュ)の方が
通りがよいかもしれません。

さて、「日曜日」となると、たとえ仕事でもなんとなく気持ちがウキウキします。
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どこにでもいると思います。ちゃめっ気たっぷりの奴。
こいつは鳥と遊ぶのが大好きです。
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鳥をおどかして何が楽しいのか分かりませんが、「日曜日」ですのでご勘弁ください。
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by mobulamobular | 2008-10-14 00:16 | 定置網 | Comments(0)
タイワンイトマキエイ
「予告」といったところでしょうか。
その内ちゃんと記載できればと思っています。
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学名 Mobula tarapacana、 英名 Chilean devil ray、 ポルトガル名 Jamanta, 和名 タイワンイトマキエイ。

他のMobulaに比べ「緑っぽい」と聞いていましたが、本当に鮮やかなグリーンでした。
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by mobulamobular | 2008-10-10 16:51 | | Comments(0)
Motorista
ない時はまったくないのですが、続くときは続くものです。

英名 Engineer、 ポルトガル名 Motorista、 和名 機関士 です。
船の話です。ですから、これは「船の機関士」ということになります。
冒頭で述べたのは、船のトラブルの話です。これを解決するのが「機関士の仕事」です。

4隻の定置網船を所有しています。すべて日本で建造した船です。大型船の上にちょこっと載ってやって来ました。
日本式の定置網をやっていますので、やはりどうしても日本の船がよい、ということになります。
何れにせよ、こういった船を建造させたら、日本の造船所がベストなのではないでしょうか。そう思います。

しかし、それらを維持管理するのは日本になど行ったこともない2名のポルトガル人機関士です。
船にはエンジンをはじめ、数多くの機材機器が載っかります。それらには数々の能書きが付いています。
極力、英文のものをと、あれば取り寄せるようにして、またはお願いして作成していただいて、必要な時にと
保管はしてありますが、「やはり日本人」ですね。GAIJINは皆、「英語ができる」と勘違いしています。
ポルトガル語のものは皆無といってもよい状況ですので、英文であれば若干日本語のものより翻訳する時に
やりやすいかとは思います。
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「船の機関士」はこの国では「法律」です。
漁船のみならず、9m以上であれば全船に必ず機関士が乗船していなくてはなりません。
ですから「船の機関士」は国家資格でライセンス制です。(これは漁師も同様です。
船の安全航行に携わる仕事ですので「当然と言えば当然」とも思いますが、最近では、この良かれと思って
履行されている法律の「弊害」の方が目立って来ました。
まず第一に、なり手がいないという問題があります。楽な仕事ではありませんので、若者からは当然の如く
敬遠されています。よって「船の機関士」は年輩者ばかりです。すでに絶対数が不足傾向にありますので、
機関士がいなくて沖に行けない漁船も存在します。こうなると機関士の争奪戦です。
次に、この「売り手市場」に目をつけた悪徳機関士が存在するということです。船主は是非とも自分の船に
来てもらいたくて他船よりも高額の報酬を提示します。これを一旦は受けた悪徳機関士は2~3ヶ月は働きますが、
その後、すぐまた他船に移っていくのです。これはもちろん少数の人間の話で、定置網の機関士を含めたの大多数の
機関士たちはまじめにコツコツ仕事をしています。
しかし、今後が非常に憂慮される問題です。
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今はまだ元気で働いているんですがね。
人は皆、年をとりますからね。
世代交代がうまくできればよいのですが。

そんなに力入れて、舌を噛まないようにしてください。
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by mobulamobular | 2008-10-05 01:28 | 漁師 | Comments(0)
悲劇
先週のことです。
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リスボンにほど近いSesimbra(セジンブラ)の港での出来事です。
ある巻き網船がいつも通り漁をしていた時、700尾(約14トン)ものコルビナを漁獲してしまいました。
これはまさしく「事故」のようなもので、通常この手の巻き網船では年間数尾のコルビナしか漁獲がありません。
日本ならば、「大漁旗」ものですが、もともとポルトガルにはそういった習慣はありませんので、普通に、
とは言っても多少興奮気味に帰港してきたものと思われますが、待っていたのは「悲劇」でした。

この巻き網船は「イワシ漁」の免許を持って漁に出ています。法律では「イワシ漁」の免許は他の魚種の漁獲は
全体の漁獲量の20%しか認められていません。しかし、この日、この船は「コルビナ100%」でした。
よって、帰港すると同時に、噂を聞きつけた海警察(Polícia Marítima)が80%のコルビナを押収してしまいました。

悲惨な出来事はさらに続きます。
この巻き網船は罰金の支払いを命じられました。その後、没収された80%のコルビナが市場に流れ出し、
浜値0.18ユーロで取引されました。通常、コルビナの浜値は10ユーロ以上ですので、60分の1ほどの値です。
巻き網船に販売を認められた20%のコルビナも、よって同様の値となってしまいました。
つまり、「燃料代」も出ないほどの安値となってしまったのです。

悔しい出来事はまだありました。
知り合いの仲買人の話では、これらのコルビナは翌日、早々にオリャオにもやって来て猛威を振るったそうです。
「マーケットでは0.16ユーロで仕入れたコルビナを6ユーロで売っていた。」そうです。
「誰が儲けているんだ。」とその仲買人はボヤいていましたが、本当にボヤきたいのは巻き網船の漁師たちでしょう。

「ツイていなかった。」で済ませますか。
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by mobulamobular | 2008-10-03 00:41 | | Comments(1)