<   2008年 04月 ( 10 )   > この月の画像一覧
おまけ
シビレエイその2の続報です。今日、小さめのものが2尾、定置網に入りました。
学名 Torpedo torpedo、 英名 Common torpedo、 ポルトガル名 Tremelga de olhos、 和名は未だ分かりません。
まずは1尾目です。
d0113817_5464912.jpg

きれいですね。どうしてこういう模様ができるのか不思議でなりません。では2尾目です。
d0113817_55525100.jpg

こちらもきれいですが。おや、1尾目とちょっと違いますね。なんか白い点が多いような。
d0113817_557827.jpg

おやおや。サン・ペドロの落としたコインがなんと「6つ」あります。ふつうは5つですから、これは珍しいです。もうけましたね。これは「おまけ」というよりは、今年は最高のご利益が期待できそうです。個体差なんでしょうけど、時々はこんなのもいるんですね。

もうひとつの「おまけ」は、今日の水揚げ時のかわいらしいビジターたちです。
d0113817_625998.jpg

Olhãoのカブスカウトの少年少女たちです。ここでもやっぱりカブスカウトは「元気」です。










______________________________________________________________
[PR]
by mobulamobular | 2008-04-29 00:18 | サメ・エイ | Comments(0)
BS
日本のBS社製の「曳航イケス」です。定置網に入った魚の出荷調整用に使っています。
d0113817_1755870.jpg

可動式のこのイケス、とても便利です。もちろん写真では表層に浮くゴム製のフレームのみです。これにイケス網を吊り下げて完成です。このイケス網の中に魚を入れたまま、曳航が可能ですので、必要に応じてイケスの位置を移動します。しかし、前述のとおり便利なのですが、メインテナンスには多少手間がかかります。ここでは数年に一度丘に揚げ、分解をし、きれいに掃除を行い、修理をし、再塗装を施し、組み立てながら海に戻します。そして再び曳航して沖にもって行きますが、今年はなぜか「曳航許可」と「伴走費用」として"Capitania"から300ユーロちかい金額を徴収されてしまいました。
d0113817_2433052.jpg

"Capitania"とはいわゆる「海上保安庁」のようなもので、ここでは「海軍」直属です。つまり、ポルトガルの「海のボス」で、海に関する権限を一手に牛耳っています。トップは各地のCapitaniaに配属されている"Comandante"(コマンダンテ)と呼ばれる制服組の人間ですので、普通の人はやや引いてしまいます。でも、この人間が今回のBSの「料金」から、桟橋での遊魚料金まですべてを決めますので、「敵」にするとうまくないです。
d0113817_344567.jpg

くしくも、この日、4月25日(25 de Abril)は「自由記念日」(Dia de Liberdade)で祝日です。1974年4月25日 カーネーション革命。それまでの長期独裁政権を軍隊による無血クーデターにより打破。そしてポルトガルは「民主化初日」を迎えました。

上の写真はOlhãoのCapitaniaの庁舎です。建物の上に揚がる黒いバルーンは海況を表示しています。円筒形のものは沖が「南東からのうねり2m以上」です。ようするに「時化」ということです。また、夜間は黒いバルーンは見えませんので、緑のライトが点灯します。

うまくつき合っていくことが肝要です。












______________________________________________________________
[PR]
by mobulamobular | 2008-04-26 07:02 | 定置網 | Comments(0)
自己最高
これは今までに「見た」最も大きなサバだと思います。
もちろん、定置網に入ったものです。
d0113817_16533643.jpg

学名 Scomber japonicus、 英名 Chub mackerel、 ポルトガル名 Cavala、 和名 マサバ です。
地元の人間も一様に「こんなにでかいサバは今までに見たことがない」と言っていました。

全長60cm (尾叉長 57cm)、魚体重1.7kg の大物です。
FishBaseでは 全長 64cm、 魚体重 2.9kg、魚齢 18年 という記録があると記載されていますが、
ことの真実は分かりません。
一方、FNAMではサイズは尾叉長で50cmまで、通常は30cmほどとなっていますので、優にこのサイズは超えています。
また、日本のサバについては神奈川県水産技術センターのWebページに詳しく記載されていますが、
そこにもこんなにでかいサバについての記述はありません。
d0113817_18443598.jpg

第1背鰭棘条は8本です。

捕獲日:2008年4月21日、 場所:ポルトガル・アルガルベ、 漁法:定置網、 水温:14℃、 天気:快晴。
[PR]
by mobulamobular | 2008-04-24 00:36 | | Comments(0)
今日の五目
漁の方は、少し調子が出てきました。
「今日の五目」を選んでみました。
d0113817_634344.jpg

何れも、今までにすでに登場した魚たちです。
メルルーサ鯛鹿タイ4姉妹「偽」ササウシノシタサルモネッテ
これらの記事を参照ください。
d0113817_6231440.jpg

毎年のことながら暖かくなるにつれて港での水揚げ時のギャラリーの数が増えてきます。
そんな中、本日のスペシャルビジターです。
d0113817_6275710.jpg

学名 Egretta garzetta、 英名 Little egret、 ポルトガル名 Garça branca pequena、 和名 コサギ です。
夏は北へ、冬は南へ移動する渡り鳥ですが、アルガルベ地方では年間を通じてその姿を見ることができます。
「今日の六目」でした。
[PR]
by mobulamobular | 2008-04-22 00:46 | 定置網 | Comments(0)
INOX
昨今、食品衛生上の問題からその必要性が急激に増加しています。
漁業の分野も例外ではありません。
d0113817_2259090.jpg

英名 Stainless Steel、 ポルトガル名 Aço Inoxidável、 和名 ステンレス鋼 です。
ポルトガルでは上記正式名から通常は"INOX"(イノックス)と呼ばれています。
INOXとは簡単に言えば「錆びにくい鉄」のことですが、鉄にクロム(Cr)を10.5%以上混ぜて作られます。
すると表面にうすい皮膜ができ、錆の発生防ぐというカラクリです。この皮膜は優れもので、傷ついてもすぐに
新しい膜が再生さ、いつまでもその美しさを保てる、ということです。

前述のとおり、INOXは漁業において今では無くてはならないものとなっていますが、それは食品衛生面のみならず、
むしろ、漁船においてはその機動性の維持に必要不可欠な素材となっています。
周知のとおり、船は水の上に浮かび、絶えず水と接していますので、そこで鉄を使用すると直ぐに錆びてしまい、
そのものの機能を著しく低下させる原因となってしまいます。そんな場合はINOXを使用します。
例えば、ここの定置網船ではいつも水の中にあるプロペラシャフトやプロペラ保護柵などはINOXを使用しています。

いつもピカピカ、スベスベで衛生面もOKで、機能性もバッチリのINOXですが、ひとつだけ大きな問題があります。

それは最近ますます高騰している「価格」です。
とにかく、高いです。
単純には比較できませんが、日本のそれより高いのは確実です。加えて21%(6月まで)のIVA(付加価値税)です。
たまりかねて、お隣りスペインのINOXの価格調査をしましたが、同じでした。
でもIVAが16%なので、この5%の違いは大きなものとなっています。

どうしても必要なものがこう高いと本当に困ってしまいますが、他にオプションがないので高くても購入してしまいます。
すると、もっと高くなってしまうということなのでしょうか。
[PR]
by mobulamobular | 2008-04-19 06:25 | 定置網 | Comments(0)
操業再開
まだ、天候が安定しません。無事、網入れは終えたものの、南東からの波の高い状態が続き、漁が思うようにできません。予報では、週末にもう一「波乱」ありそうな状況です。

でも、毎年のことです。
d0113817_2338238.jpg

「能書き」の多いことが、この商売の特徴です。
d0113817_052177.jpg

初物に感謝、です。
[PR]
by mobulamobular | 2008-04-17 05:50 | 定置網 | Comments(0)
Copo
今朝の日の出はジャスト7時でした。
d0113817_4575068.jpg

いざ、出陣です。
d0113817_459284.jpg

ポルトガル名 Copo(コポ)、 英名 Box net、 和名 箱網。
今日は「箱網の網入れ作業」です。
"Copo"とはコップやグラスのことです。英名のBox Netが和名の箱網の直訳であるのに対し、
独自の定置網文化を有するポルトガルではその形状から"Copo"呼ばれるようになったのだと思います。
d0113817_510341.jpg

定置網はいくつかの異なった網の組み合わせによって成り立っています。
Copoとは最終的に魚を漁獲する箇所の網で、他の網との一番の違いは底にも網がある点です。
よって網は「コップ状」になっています。
d0113817_515713.jpg

他には、道網、登り網、運動場網などがありますが、これらは水面から海底まで網を吊るし下げ、
魚を箱網まで誘導するために設置されているだけで、これらの網で魚を獲ることはできません。
d0113817_5234497.jpg

ポルトガルで日本式定置網を始めてから十年以上になりますが、この「箱網網入れ作業」は何度やっても難しいです。
というのも、ここでは基本的に年に1~2度のみ作業なので、漁師にとっては「覚えづらい」作業のようです。
d0113817_5335561.jpg

今日は特に風向きと潮向きが逆だったため、少々手間取った面もあった様子ですが、とりあえず、
無事作業を終えることができました。
d0113817_539134.jpg

明日から操業再開です。
[PR]
by mobulamobular | 2008-04-15 05:47 | 定置網 | Comments(0)
キクザメ
DD(Data Deficient : 情報不足) の1種です。地元刺し網船がOlhãoの市場に水揚げしました。

d0113817_695798.jpg


学名 Echinorhinus brucus、 英名 Bramble shark、 ポルトガル名 Tubarão prego、 和名 キクザメ です。
体長240cm、体重144kgの大物であり、市場内で明かりが少なかったことからうまく写真撮影できませんでしたが、キクザメとはこんな感じのサメです。

d0113817_4123552.jpg


最大の特徴は和名の由来でもある体表の「菊のご紋」です。またその紋の中央は棘条になっており、このことより英名では"Bramble(=いばら) shark"と呼ばれています。

d0113817_6115137.jpg


また、ポルトガル名も"Tubarão(=サメ) prego(=釘)となっています。歯も特徴的で、これにて「キクザメ」であることが直ぐにわかります。

d0113817_6273159.jpg


ovoviviparous(卵胎生)だと思います。世界中に分布しているようですが、冒頭にも述べたように、ごく稀にしか捕獲(漁獲)されないため、その生態等についてはほとんどわかっていないようです。

d0113817_6133972.jpg

体の後方に第1背鰭、第2背鰭、尻鰭、尾鰭がまとまっています。

d0113817_6144379.jpg


眼もいわゆる深海ザメのそれというよりは、ネコのような瞳があるかのようでした。

こんな感じですので、分類学上も他種との違いからキクザメ目(Echinorhiniformes)のキクザメ科(Echinorhinidae)、キクザメ属の1目、1科、1属2種とされる場合もあるようです。もう1種は「コギクザメ」(学名 Echinorhinus cookei)ですが、残念ながらこちらは大西洋には生息していないようです。
[PR]
by mobulamobular | 2008-04-08 05:23 | サメ・エイ | Comments(0)
IVA
「イヴァ」と読みます。
学名 「税金」、 英名 VAT(Value Added Tax、付加価値税)、 ポルトガル名 IVA(Imposto de Valor Acrescentado、付加価値税)、和名は「消費税」です。
d0113817_5552896.jpg

写真の新聞記事は総選挙を1年後にひかえたポルトガルの首相(PM)、José Sócrates(ジョゼ・ソクラテス)が先日、本年7月1日よりIVAを1%引き下げると発表した時のものです。とは言え、ポルトガルのIVAはヨーロッパでもトップクラスの21%ですので、1%のみの引き下げでは国民の反応はいまひとつのようです。それでもソクラテス政権はお隣りスペイン(16%)に近づいたと、その成果を強調していますが、2005年にもともと19%だったものを21%にいきなり引き上げたのも同政権ですので、説得力にも欠けるようです。当然、あの高い漁師の燃料代にも21%のIVAは課税されていますが、日本の消費税のように全ての物品に一律同率課税ではありません。例えば、生鮮食料品は5%ですので、鮮魚も5%です。ビールは残念なことに21%ですが、ワインはアルコール度数が高いにもかかわらず12%です。これは相当国民に配慮した結果だと思われます。その他かなり細かく分類されていますが、自動車や電化製品、衣料品は基本的に21%です。

何れにせよ、国の財政にあまり余裕のないポルトガルにおいて、今回のIVA引き下げ決定に反対の意を示しているポルトガル銀行の総裁などは「これで今年のあらゆる分野での減税の余地はなくなった」とか言っていますので、この先どうなるのやらです。

つい最近知ったことですが、例のASAEは抜き打ち強制検査ですが、「有料サービス」だそうです。検査を受けた方にとっては、まさに「踏んだり蹴ったり」の内容のようです。











______________________________________________________________
[PR]
by mobulamobular | 2008-04-04 04:56 | ポルトガル経済 | Comments(0)
「偽」ササウシノシタ
日本にもたくさんいます。「ニセ×××」と呼ばれている魚の話です。
d0113817_3372140.jpg

学名 Microchirus azevia、 英名 Bastard sole、 ポルトガル名 Azevia、 和名はありません。
上記学名はFishes of the North-eastern Atlantic and the Mediterranean(FNAM)の記述どおりですが、
FishBase等では"Microchirus theophila"となっています。どうしてこういうことになっているのかは分かりませんが、
両者は「同一種」です。
d0113817_522131.jpg

これまでに登場したササウシノシタ科(Soleidae)とは比較的簡単に見分けることができます。
まず、側線が眼と鰓蓋間上部で鋭角に折れ、S字を描いています。他の種ではこの角度が鈍角です。
また、無眼側の背鰭、尻鰭、尾鰭に「青色と黄色」の配色が認められます。(注:鮮度落ちした個体では識別は
難しいと思われます。)
d0113817_529199.jpg

他の種に比べ、尾鰭が大きく、背鰭・尻鰭とは完全に離れているのも特徴のひとつです。
d0113817_5342231.jpg

このように他種とはいろいろな点で異なり、明らかに"Microchirus azevia"なのですが、何故か英名では
「ニセササウシノシタ」と呼ばれています。"Bastard"とは「雑種」「偽物」などあまりよい意味では用いられず、
相手を罵倒する言葉としても使われています。インパクトとしては「ニセ」よりもずいぶんと強い印象を受けます。
d0113817_5494792.jpg

英国人の考えていることはよく分かりません。日本人にとっては「当たり前」のヒラメ(Paralichthys olivaceus)も
英国人にとっては「ニセ・ハリバット」(Bastard halibut)となります。彼らにとってはハリバット(オヒョウ)
(Hippoglossus hippoglossus)が「当たり前」で、ヒラメは「偽物」ということになります。しかもヒラメはヒラメ科
(Paralichthyidae)ですので左向きですが、オヒョウはカレイ科(Pleuronectidae)の魚ですので右向きです。
大きさもぜんぜん違います。なのに「われわれの方が本物」と言い張ります。
とか言っても、"メジナモドキ"というのがいました。これは当然日本人がつけた名前です。
やはり、どこでも「おらが村が一番」なのでしょうか。
d0113817_6395253.jpg

ところで、現地ではこの種に関して困った問題があります。上の写真の個体も"Microchirus azevia"です。
冒頭の写真のものと「色」以外は何も変わりませんが、これらがまとまって漁獲されるのです。
よく観察すると「同一種」であることが分かりますが、パッと見、異なります。ですから、市場では違う種として
扱われています。ポルトガル名は前者を"azevia"、後者を"malacueco"と呼んでいます。
この種に限らず、ポルトガル名には別名、俗名、地方名など数多く存在します。極端な例としては
20kmしか離れていない隣村ですら名前が異なる場合もあるほどですので、今回に関しては「アルガルベの
オリャオ」においての話と、限定します。
d0113817_6594011.jpg

"malacueco"(マラクェッコ)ですが、地元の人間にとっては「ニセササウシノシタ」以外に、祭りの屋台などで
よく売っている小麦粉と卵を練り混ぜて揚げた後に砂糖をたっぷりまぶした「ドーナッツ・モドキ」のことも
やはり「マラクェッコ」と呼んでいます。昔は街中で売り歩く人の姿もよく見かけたそうです。
「魚」が先か、「ドーナッツ」が先かはどちらでもよいのですが、甘いもの好きのポルトガル人にとっては
"malacueco"と名のついた「ニセササウシノシタ」の方が「美味しそう」に見えるらしく、常に高値です。
[PR]
by mobulamobular | 2008-04-02 00:38 | | Comments(0)