カテゴリ:気象( 334 )
月の暈
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今日で3夜連続です。"観天望気"風に言うならば、「天気は下り坂」かもしれません。しかし、すぐに雨天になるほどではなく、東、あるいは南よりの風により湿った空気が入り込んでおり、しばらくは冷え込みもなく比較的暖かな日が続く、と読んでいます。アーモンドの花はすでに満開です。やはり例年に比べ1週間から10日ほど早いペースと思います。しかし、この天候から勢いを得て、今年の咲きはひときわ見事です。

定置網。作業再開しました。新シーズンの始まりです。水温は14℃、東への潮がゆっくり流れています。そのせいか、水はやや濁り気味。網が入っていたら、アジが獲れたかも、と誰もが考えています。

休み中、道網のフラセが2本切断されていました。発見時、すでに他のロープに巻きついており、フラセのロープは使いものになりません。新品と交換です。これも含めて、例年通り、側張りの清掃点検作業や船の整備作業からボチボチ行っていきます。それから網入れの準備です。操業再開までにはまだまだ時間がかかります。












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by mobulamobular | 2011-01-19 05:44 | 気象 | Comments(2)
モクモク
相変わらず、定置網ではソウダガツオ、サバの漁が続き、時々それらに混じってカツオが入るパターンです。しかし、それ以外は入りません。そろそろ来そうな"トンガリ・サルゴ"も未だ姿を見せません。やはり、ちょっと変なのかな今年は、と思ってしまう瞬間です。
9月に入り、しょっぱなに南東の時化が1日ありましたが、それ以降、潮が停滞し淀んでいるような気がします。トランプゲームにおいて、時おり"シャッフル"が必要な状況と似ています。そうなるための何かよいきっかけが欲しいところです。

ひさびさに海岸に行ってみます。ラグーンを越えた向こう側になります。
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海岸に出ます。やはり気持ちがよいものです。
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人間の数より、鳥の数の方が多くなりました。
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パトロンは何処へ。
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前述の「潮が停滞し淀んでいるような」状態とは決して悪いことではありません。なぜなら、まず海が時化ることはないからです。こうなると、何を望んでいるのか分からなくなりますが、仮にこういった雲が発達すると状況は一変すると思います。
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英名 Cumulonimbus、 ポルトガル名 Cumulonimbus、 和名 積乱雲、 記号は Cb。


アッ、渡り鳥です。








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by mobulamobular | 2010-09-23 06:16 | 気象 | Comments(4)
2010年8月の水温
やっと、ながいながい8月が終わってせいせいしています。とにかく8月は周囲の状況が普段とは一変してしまうので、何もしていないのですが疲れます。漁師も大変だと思います。古典的な習慣をこなしながら、一方では仕事に精を出さなければいけないのですから、体が二つ三つ欲しいところでしょう。特に今年の夏は例年に比べ気温が4℃以上も高く暑い日が続きましたので、夏の盛り上がりとしては最高だったろうと思います。「経済」とは酷なものです。"É a vida" ですね。

さて、さて。今回は「経済」の話ではありません。今年の「8月の水温」についてです。
ほぼ毎日の"海況測定結果"から8月の平均水温を求め、それを過去15年間の月別平均水温のグラフにしてみると次のようになりました。まずは「表層水温」です。
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ぴょんと飛び出ました。黄色いラインが今年(2010年)の月別平均水温の推移を表しています。他方、青いラインは過去の月別平均水温の推移です。24.08℃です。月別平均表層水温では過去最高を記録しました。今までの最高が1997年9月の平均水温22.47℃でしたから、実にそれよりも1.6℃以上高い水温です。ダントツ、です。表層水温は気温の影響をもろに受けますので、この夏の暑さを物語っています。まさに「温まった」、といった感じです。猛暑、でした。次に「底層水温」のグラフです。アルガルベ定置での「底層」ですので、だいたい水深は25~30mほどです。
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同じく、黄色いラインが今年の月別平均水温の推移です。8月は19.54℃でした。おやっ、と思われるかもしれませんが、「ダントツ」ではありません。それどころか、1997年9月に記録した20.89には遠く及ばず、また、複数の他の月別平均水温よりも低い値となっています。8月の"チャンピオン"もゲットできませんでした。2006年の19.71℃を若干下回っています。ですから、「底層水温」だけ見ている限りでは、今年も「フツーの年」であったようにも思われます。

地球温暖化」が騒がれ始めてひさしいですが、こうも気温が高いと皆さん、あらためてやはり心配となるのがこの問題です。しかし、そんな時でも海の底は何事もないかのように平常心を保ち、このグラフを見ると、海は頑張っているな、と思ってしまうのです。周囲の挑発にはのらず、あくまでも、粛々と自分の任務を遂行しているように見えるのです。海水温、海水の流れ等は「気象」に密接しています。異常事態へと発展しないためにも何とか穏便にお願いしたいものです。

とは言え、今年の高気温は9月になっても継続中です。今後も水温の推移を注意深く見守っていく必要がありそうです。







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by mobulamobular | 2010-09-06 05:00 | 気象 | Comments(2)
La Niña
先週、日本の気象庁からも「ラニーニャ現象(La Niña)が発生しているとみられ、冬までは持続する可能性が高い」、という発表がありました。
記録のある1946年以降、ラニーニャ現象は13回発生していて、うち6回は今回のようにエルニーニョ現象(El Niño)がおさまってすぐに発生しているとのことですから、その「反動」によるものとも十分に考えられるのではないでしょうか。

エルニーニョ現象同様、ラニーニャ現象も「太平洋」での自然現象ですので、アルガルベ定置網のある「大西洋」では一見何の関係もないように思われがちですが、これがテレコネクションによって結びついているのです。

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上のグラフは1996年から今までのアルガルベ定置網における月別平均水温(表層)の推移を表したものです。この間、日本の気象庁によると1995年夏~1995年/1996年冬、1998年夏~2000年春、2005年秋~2006年春、2007年春~2008年春の計4回ラニーニャ現象が発生したとされています。オレンジ色の〇はその年の8月の水温です。1995年夏~1995年/1996年冬のラニーニャ現象終結後の8月の平均水温は19.42℃、1998年夏~2000年春のラニーニャ現象発生中の1999年の8月の平均水温は18.91℃、2007年春~2008年春のラニーニャ現象終結後の8月の平均水温は18.65℃でした。2005年秋~2006年春のラニーニャ現象については後述することにします。このようにラニーニャ現象が「太平洋」で発生するとそれ以降の「大西洋」の水温にも大きな影響を与えることが顕著に示されています。
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次に、米国のNOAAから拝借した"Cold & Warm Water Episodes by Season"のデータ表です。1993年以前はここでは必要ないので割愛しました。数字が赤くなっている期間がエルニーニョ現象が発生していたとされ、数字が青くなっている期間がラニーニャ現象が発生していたと考えられます。
日本の気象庁では「エルニーニョ監視海域の海面水温の 基準値との差の 『5か月移動平均値が6か月以上続けて』 +0.5℃以上となった場合をエルニーニョ現象、-0.5℃以下となった場合をラニーニャ現象と定義」となっていますが、NOAAでは上記の二重カギカッコ部分が『3か月移動平均値が5カ月以上続けて』と定義が異なっています。 そのため、前述の日本の気象庁のいう「2005年秋~2006年春のラニーニャ現象」は上の表では数字は青くなっていません。ちなみに最上欄の"DJF"、"JFM"、"FMA"… というアルファベットの羅列は「3か月」を示しています。例えば"DJF"は、"D"ecember/"J"anuary/"F"ebruary ということです。

ですから、NOAAのデータ表からも分かるように未だ確定ではないので、日本の気象庁の発表のように「発生しているとみられ」といった曖昧な表現になっているのです。しかし、専門家の方々の推測ですので、きっとラニーニャ現象となることと思います。
そうすると規模・程度によりますが、アルガルベ定置網周辺は来年の水温が低くなることが予想されます。それだと回遊してくる魚も少なくなり、定置網漁も鳴かず飛ばずの状態になってしまうかもしれません。

なんだ、コレ。 あまりよいニュースではありませんね。
じゃぁ、来年の投資は控えるか。











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by mobulamobular | 2010-08-20 06:58 | 気象 | Comments(2)
No.1
なんだか、もの凄く暑そうじゃないですか。
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やはりNAO(北大西洋振動)インデックスよる、今年の夏の予報は当たっていたのかもしれません。

先週、日本の気象庁から「2010年6月の世界の平均気温は、統計を開始した1891年以降で6月としては、1998年と並んで最も高い値となりました。」という速報が出ました。こうした要因には、地球温暖化現象や自然変動が深くかかわっている他、昨年夏に発生したエルニーニョ現象の影響が残っていると考えられるそうです。そして、これからはラニーニャ現象に移行すると考えられるそうです。

一方、ポルトガル・アルガルベ地方の7月の平均水温が過去15年間で最も高い値(今日現在で21.73℃)を記録しています。このことは上記の「6月の世界の平均気温」と関係しているのでしょうか。ラニーニャ現象が発生すれば、水温が下がり、時化の日の少ない秋となるのでしょうか。そうすると、お目当てのソウダガツオは今年は少ないかもしれません。

どっちが「楽」か、よく考えてみよう。

今年はいろいろなことで"No.1"な年になりそうです。
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by mobulamobular | 2010-07-24 07:59 | 気象 | Comments(0)
Jacaranda
ジャカランダ。
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ノウゼンカズラ科(Bignoniaceae)、ジャカランダ属の1種(Jacaranda spp.)。和名では紫雲木(シウンボク)とも呼ばれるそうです。
記述するにはやや時期を逸した感がありますが、まだ咲いています。例年、アルガルベ地方では5月中旬あたりから、その見事な紫色の花が街頭に目立ち始めます。いずれ花は散ります。すると地面が紫色の絨毯を敷きつめたようになります。掃除するのがたいへんそうです。ですから、庭の植木にはあまり向いていないのではと、勝手に考えています。

ハカランダ。
綴りは同じく、"Jacaranda" です。
これはまったくの余談ですが、ギターに使う「ブラジリアン・ローズウッド」のことです。マメ科(Leguminosae)で、"学名 Dalbergia nigra" 。こちらははっきりしています。


「今年は春の長雨のせいでしょうか、いまひとつジャカランダの花の咲きが弱いように思います。」

ただこれだけを記憶に留めておきたく、これを記事としました。
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by mobulamobular | 2010-06-18 06:52 | 気象 | Comments(6)
5月の時化
先々週の北西風、それに伴う湧昇流(Upwelling)によって、気温・水温ともに低下。その反動で先週は連日の東よりの風、表層より暖かい水の流れがアルガルベに接近して気温・水温ともに上昇。しかし、勢いが過ぎて南東からのうねりが大きくなり、週末には「5月の時化」となってしまいました。
Monte São Miguelに登って、定置網の方向を見てみると全体的に白っぽい景色が広がっていました。
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ようするにガスがかかった状態です。海風です。これが過ぎると「雨」になってしまいますが、今回はその心配はないと思われます。
ちょっと引いて、Olhão(オリャオ)の方角を見てみますと、おおむね快晴なのが分かります。
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5月になると、4月までのそれとは打って変わって時化の日が、通常、めっきり減ります。また、時化になったとしても、短期間で終結します。1995年より昨年までの15年間で、「5月の時化」が3日間続いたのは2006年の1回のみでした。が、2010年は2回目となってしまいました。

土曜日。昨日からの時化は今日も続くだろう、と踏んで「休み」としました。案の定、時化、2日目となりました。その代わり、明日の操業を予定し、船に氷を積み込むのに船長と機関士が「出社」しました。
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ご覧の通り、北の空は見事に晴れわたっています。日曜日は氷屋さんは営業していません。それでも長年の付き合いから、呼べば来て、氷を販売してくれます。しかし、せっかくの日曜日に、しかも早朝に定置網だけの為に来てもらうのは、こちらも気が引けてしまいますし、なんと言ってもポルトガルはヨーロッパの中で最も労働者保護政策がタフな国の一つですので、遠慮しています。
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ダーッと、氷を魚槽に流し入れ、明日に備えました。

日曜日。予想に反して、東よりの風は吹きやまず、「5月の時化」3日目となりました。その過ぎた様子が雲となって出現しています。
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15年ほどの経験など、こと自然に関しては全く役に立たず、「普通の天気」さえ知るまでに至っていないのよく分かります。だから、毎年のように「異常気象」を連呼しているのでしょう。
春から夏になる際は、当然のごとく気温は上昇していきます。それをグラフに示すと右肩上がりとなる訳ですが、そのラインはジグザグです。上がったり、下がったりを繰り返しながら全体的には上昇していきます。この「上がったり、下がったり」の起伏が今年は例年に比べ激しいように思っています。

さて。4日目です。新記録なるでしょうか。
ちなみに3日連続の「5月の時化」を喰らった2006年は、漁的には悪い年ではありませんでした。時化が多いということは、ある意味、「高水温」の指標として考えられますので、「漁もよくなる」、といった仕組みです。

このように、どうしてもこちらの都合のよいように考えがちですが、「これが天気」、「これが定置網」、「これが人生」だと思います。
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by mobulamobular | 2010-05-23 19:46 | 気象 | Comments(2)
バロメーター
実はまだ、網入れはできていません。すべては天候次第です。時化、もしくは波の高い、あるいは風の日が続いています。そして、昨日、今日と雨でした。
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バロメーター(気圧計)も下降傾向です。すでに"750"のところを指しています。単位は血圧測定でお馴染みの「水銀柱ミリメートル」(mmHg)です。「大気圧が水銀柱を750mm押し上げる」ということです。しかし、現在ではmmHgは気象情報の単位としては使われていません。一方、"750"の下に"1000"という数字がありますが、こちらの単位は「ミリバール」(MILLIBARS)です。「1013ミリバールがおおよそ1気圧」と定義されており、「おおよそ760mmHg」です。以前は広く気象情報などに使用されていたミリバールですが、最近は国際単位系(The International System of Units : SI)の圧力単位である「ヘクトパスカル」(hPa)に置き換えられています。ですから、今日の気圧は「1000ヘクトパスカル」と読むことができます。
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低気圧(英名 Low pressure、ポルトガル名 Ciclone あるいは Depressão)の接近をうかがわせます。低気圧とは「大気圧が1気圧」以下になった状態とかではなく、周囲の気圧より比較的低い気圧のエリアのことになります。これに対し、高気圧(英名 High Pressure、ポルトガル名 Anticiclone あるいは Altas pressões)は周囲の気圧より比較的高い気圧のエリアのことです。
一般的に、低気圧が接近すると「天気は下り坂」となります。また、高気圧に覆われると「天気は晴れ」となります。ようするに、上のバロメーターの針が左に振れれば「天気はくずれ」、右に振れれば「天気は回復に向かう」といった感じです。下がっているのか、上がっているのか、その時の「傾向」を見ています。
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さて、この夏の天候を予想するのに大切なもう一つの「バロメーター」があります。北大西洋振動(NAO)のインデックスです。昨年暮れよりマイナスの状態が続き、4月になってようやくプラスに転じたと思いきや、再びマイナスとなっています。やはり、今年の日本の夏は「猛暑」となるのでしょうか。
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by mobulamobular | 2010-04-16 07:09 | 気象 | Comments(0)
Ride On Time.
今はこんな気分です。
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Ride on time!
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Ride on time!!
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Ride on time!!!

今日は久しぶりに朝からカラッと晴れました。やっと「アルガルベ初日」といった感じです。
天気図を見てみると、ようやくアソレス高気圧が勢力を復活させ北上してきた様子です。これによりイベリア半島に向かって進む低気圧の進入を妨げ、北へ追いやるような形になってきました。しかし、今回の雨の通り道はワイドで轍も深くなっています。いつまたこのラインが復活するか分かりませんので、まだしばらくは雨への注意は必要です。
もう春。次はすぐに夏となりますが、今年の冬は北大西洋振動(NAO:North Atlantic Oscillation)のインデックスがかなり「負」だったということです。稀にみる極端な現象の年でしたので、とても分かりやすかった、と思います。
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by mobulamobular | 2010-03-13 08:04 | 気象 | Comments(0)
海難事故
今日は朝から晴れましたが、沖は波の高い状態続き、時化です。定置網船は沖仕事のため出港しましたが、途中で引き返しました。しかし、風がないため、このままの状態が続けば波は多少なりとも小さくなると予想されるので、午後に再トライです。明日からまた天気は下り坂の様子です。この午後が、いわば「時化の中休み」となりそうです。

しかし、荒れています。最近の海です。
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大西洋上で発生した低気圧が発達しながら次々にポルトガルに近づきながら北上しています。これによりマデイラ諸島では多大な被害が出ている訳ですが、この低気圧を正面から受けるポルトガルの西海岸にも大きな影響が出ています。
「海難事故」です。上の新聞記事は「ポルトガルでは、この3カ月間にすでに6件の海難事故が発生し、5人が死亡、10人が行方不明となっており、さらに昨日Caminha(北ポルトガル、スペインとの国境付近の町)沖でも、一見穏やかそうに見えた海で、不意の大波2発を喰らい、3名の漁師が乗った漁船が沈没した」といった内容のものです。
幸い、今のところ、アルガルベ(ポルトガル南岸)ではこのような悲劇は起きていません。

と思いきや、とんでもない所でも大波が押し寄せている様子です。
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フランス、マルセーユ沖でキプロス船籍で地中海クルージング中の豪華客船(全長207m)が、9mもの大波を受けてドイツ人とイタリア人の2名が死亡、14人が負傷するという事故が起きたそうです。地中海とはいえ、海は海です。時にこういった危険を伴うことは、ちょっと考えればわかることなのですが、事故が起きてしまっては後の祭りです。

今の海は、遊びも命がけです。出港の際は覚悟してください。
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by mobulamobular | 2010-03-05 05:15 | 気象 | Comments(0)