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ヨーロッパマダイ
今まで何度も登場していますが、一度単独で載せておこうと思ってました。
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学名 Pagrus pagrus、 英名 Common Seabream、 ポルトガル名 Pargo legitimo、和名 ヨーロッパマダイ です。
日本の「マダイ」は学名"Pagrus major"で異なります。「メジャーリーグ(大リーグ)」の様に、"major"とはラテン語で「大きい」という意味ですから、日本のマダイはで時に1m以上に成長する、文字通りの「大型魚」です。一方、ヨーロッパマダイは大きくても70~80cm止まりで、30~35cmの個体を一番多く見ることができます。英名、ポルトガル名からも分かるように、西洋から見ればヨーロッパマダイが「普通のタイ」ということになります。
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マダイと言えば「赤い魚」の代表格ですが、このヨーロッパマダイは「赤」というよりは「ピンク色」が基調です。沖での獲れたて時には「赤いな」と感じる場合もありますが、そんな個体でも時期にピンク色へと色が抜けていきます。一方、日本のマダイは英名でも"Red seabream"と言うだけあって、「赤」がとても鮮やかです。見ているだけでとても「おめでたい」雰囲気になります。やはり優勝力士には日本のマダイが一番お似合いです。
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日本のマダイは尾鰭の後縁が黒いですが、ヨーロッパマダイのそれは白いです。
話は変わりますが、日本ではマダイの養殖が盛んに行われていますが、ここではヨーロッパマダイの養殖は技術的に難しい点があるのかは知りませんが行われていません。かといって「人気種」ではないのかと言うとそんなことはなく、美味で人気があります。市場でも高値で取引されています。一般的なスーパー等では漁獲量が少ないこともあってあまりお目にかかることはありません。でもなぜか養殖はしません。日本ではもう何十年も前からもう一歩踏み込んで「栽培漁業」と銘打って養殖魚の稚魚を海に放流し、その資源量および漁獲量の飛躍的な伸びを実現させています。このことによって日本では漁業者のみならず、遊魚を楽しむ人たちもおおいに恩恵を受けています。「やればいいのに」と無責任に思うのですが、日本の場合はマダイ養殖や放流事業による「自然界のマダイ」に対する弊害も耳にしますので、ここは何もせずで、いつまでも「普通のマダイ」を楽しむのがよいのかもしれません。
まったく、この国らしい時の流れを感じます。















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by mobulamobular | 2009-06-30 01:08 |
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