タチウオ
日本ではお馴染みですが、ここでは少数派の太刀魚類のタチウオです。ポルトガルではこの手の魚を"Peixe espada"(日本と同様に「太刀魚」という意味です。)と呼びますが、その数が圧倒的に多いのは「オビレダチ」です。これをあえて"Peixe espada branco"(白い太刀魚)と分ける場合がありますが、なぜならば"Peixe espada preto"(黒い太刀魚 : Aphanopus carbo=クロタチモドキ)が存在するためです。
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学名 Trichiurus lepturus、 英名 Large-eyed hairtail、 ポルトガル名 Peixe espada lírio、 和名 タチウオ だと思います。
まず、英名ですが、Fishbaseなど多くのところでは"Largehead hairtail"となっていますが、ここでは"Fishes of the North-Eastern Atlantic and the Mediterranean"の英名を採用しました。次に、ポルトガル名ですが、この名前を使っても一般的には通じません。そんな場合は"Peixe espada sem rabo"(尻尾のない太刀魚)とか、"Peixe espada de Angola"(アンゴラの太刀魚)と呼ぶと理解されるかもしれません。
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そして学名と和名についてですが、明らかに「タチウオ」なのですが、日本のものとはどことなく異なる気がします。以前は日本のものは"Trichiurus japonicus"とされていたようですが、今では"T.lepturus"に統一されつつあるそうですが、日本で見るタチウオとはちょっと違います。例えば、定置網で漁獲されたタチウオは魚層の中に他の魚とともに水氷漬けになって港まで来ますが、水揚げされる時はそれまで魚層内で「もまれた」影響で魚体表面の銀が剥がれ落ち、ところどころ白くなっているのが常ですが、今日の個体については同様にして港まで運ばれて来たにもかかわらず、銀色が美しく残っており、日本のものに比べ魚体に「強さ」があるように思われました。また、魚体が太い(体高がある)こと、それに背鰭が「太くて厚い」ことが印象的でした。
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太刀魚は別名「立魚」と呼ばれるように、海の中では「立って」泳いでいます。東海大学海洋科学博物館のホームページにその写真がありますが、その際、まず立ってきらびやかに泳ぐ姿に感動すると同時に、背鰭が波を打つようにヒラヒラと動く様子に眼を惹かれます。このように日本のタチウオの背鰭は薄い膜のようにもっと繊細なもののように思われます。
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タチウオには尾鰭がありませんが、腹鰭もありませんし、その痕跡も残っていません。
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本来、深いところの魚です。冷たい水と一緒に定置網まで辿りついてしまったのでしょう。それとも、どこかよい産卵場所でも探していたのでしょうか。
全長 102cm、 体重 1.26kg の貴重な個体でした。
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でも、アンゴラではたくさん獲れるそうですよ。
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by mobulamobular | 2009-05-26 00:23 | | Comments(0)
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