HACCP
ポルトガルではよく、この国のことを"País de Papel"(紙の国)と表現することがあります。
この言葉は行政のブロクラシーに対する軽蔑語として使われています。
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とにかく"鬼のように"大量の書類が用意され、また出来上がり、ガンガン送られてきます。
食品衛生管理の切り札"HACCP"について、です。
英名 Hazard Analysis Critical Control Point (HACCP)、 
ポルトガル名 Análise de Perigos e Pontos Críticos de Controlo (APPCC)、
和名 ハサップ法、だそうです。

とかく「食の安全」が問われている現在では、世界中でHACCPは「重要な概念」として受け入れられています。
とは言え、もともとが「宇宙規模」のとてもややこしい事柄なので、詳細についてはここでは割愛します。
日本の農林水産省のホームページなどにHACCPについての説明があります。

工場、作業場はもちろんのこと、漁船内での作業においてもこの手法が取り入れられつつあります。
社内もしくは漁船の乗組員内で、まずは「HACCPチーム」を編成し、責任者を決めます。外部より専門家を呼び、
「HACCP講習」を受けます。書類を作成します。検査を受けます。改善点を指摘されれば即時対応します。また受講します。
これの繰り返しです。延々と続きます。まだ、100%ではありませんが、近い将来HACCP手法を取り入れていない
漁船は魚を水揚げできなくなります。工場や魚屋さんは魚を売れなくなります。レストランも同様です。
多くの時間と労力を費やします。国の指導は商売の収益の良し悪しなどお構いなしです。

ここの定置網でもやっています。
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こういったものを作成し、眼のつきやすい場所に掲示しておかなければなりません。
でないとあの恐い"ASAE"にしょっぴかれてしまいます。





この点、日本は大いに「世界」に後れをとっています。

水産加工品(鮮魚、冷凍魚を含む)を例にとって言えば、日本の漁船、水産加工場のほとんどでHACCPの手法が
行われていないため、ヨーロッパに蒲鉾や明太子や寿司ネタを輸出することができないのです。
「非関税障壁」という面もあるのかもしれませんが、せっかくの近代文明の申し子である飛行機に乗せれば
12時間ほどで届くものが食べれないというのは、こちらで暮らしている者としては非常に残念です。
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by mobulamobular | 2008-08-12 01:33 | ポルトガル文化 | Comments(0)
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