水温
昨年(2007年)6月15日に書いたレポートがあります。今年は5月に今まで13年間で最も低い表層平均水温(15.33℃)を記録し、その後6月に入っても低水温の傾向は続き、6月15日現在の表層平均水温は16.20℃、昨年の16.29℃をも下回る超低温となっています。
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6月10日気象庁、地球環境・海洋部の発表によると、「昨年より続いていたラニーニャ現象は春に終息したとみられる」、とのことです。「大陸の西岸」気候は似たような自然条件になっている、と昨年のレポートでも記しましたが、今後、ここでも水温が上昇し、例年並みとなることが望まれます。

問題は大西洋上に次から次へとできる低気圧です。これらは発達しながらイギリスの上を通過します。今年はまるで「道」が出来てしまったかのように、これらが途切れることがないほど続いています。ようするに「パターン化」してしまっていると考えられます。こうなるとポルトガルでは連日この低気圧からの北よりの風を受けることになります。この北よりの風は大西洋を北から南へ流れる「カナリア海流」に力を与え、それによりここでは「湧昇流」(Upwelling)の影響を受け、水温が低下します。この現象についてはNASAの"Ocean Motion"というサイトに詳しい説明があります。夏に向かって気温はあがりますので、表層の海水温は上昇しますが、潜ってみると水深15mあたりからブルブルッと水温が下がるのを感じ、透明度も極端に悪化します。この密度の異なった2層の水(Pycnocline)はなかなか混じり合いません。これらをミックスさせるためにはそれ相当の力が必要ですが、手っとり早いのは「時化」ということになります。しかし6月ともなると「時化」も期待できません。「成るようにしかならない」ということで、回復には時間がかかります。

「湿舌」(しつぜつ)という気象現象がありますが、この「湧昇流」はまるで海洋版の湿舌のようです。海のワンポイントで仕事をしていると冷たい水が深海から出たり入ったりしている様子がよく分かります。

まるで「生き物」のようです。









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by mobulamobular | 2008-06-20 00:41 | 気象 | Comments(0)
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