アロサ アロサ
ニシン科(Clupeidae)の1種です。
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学名 Alosa alosa、 英名 Allis shad、 ポルトガル名 Savel、 和名 アロサ アロサ です。
この"Alosa属"は「ニシンダマシ属」とも呼ばれているようです。ようするに「ニシンに似ているがニシンじゃない魚」
ということでしょうか。
定置網には何年かに1度まとまって入るといった感じの種でしたが、近年は姿が見えないな、と思っていたら、
今日、1尾だけ入りました。全長44cmです。
FNAMでは、北東大西洋および地中海海域では本種"Alosa alosa"の他、ニシンダマシ属では"A.caspia"、
"A.fallax"、"A.pontica"が生息しているとなっています。その中でも本種は最大の種で、鰓杷数も
最も多くなっています(この個体は鰓杷数102でした)。
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という具合に種の同定はできたのですが、生態についてはまったく知らなかったのでちょっと調べてみました。
まず、この種は春に産卵のため河を遡上するということです。河を登って産卵をすると聞くとサケのことを
思い浮かべますが、産卵後死んでしまうサケとは異なり、アロサ属は再び海に戻るそうです。
そこで、"The New York Times"で1989年の面白い記事を見つけました。
記事のタイトルは"Poor Man's Salmon' Arrives in April"というもので、そのまま訳して「貧乏人のサケは4月に来る」となります。
この魚は英名=American shadとよばれるもので、学名はニシンダマシ属の"A.sapidissima"ですので、「サケ」ではありません。
4月中旬になるとアメリカ北東海岸の河に姿を現しているようです。
では何故これが「貧乏人のサケ」なのかというと。
[記事抜粋] In this country, one has to journey to Maine to fish for sea-run Atlantic salmon,
and most of the angling for them on this continent is in Canada's Atlantic provinces.
In Canadian waters controlled by outfitters or private clubs, a day of Salmon fishing
can cost from about $200 to more than $500.
Equipment for shad fishing need be nothing more than a spinning rod and reel
and a few dozen shad darts, although a pair of hip boots or waders is often helpful.
と記述されていますが、ごくごく簡単に訳しますと、「アトランティック・サーモンの釣りの場合は遊魚料を200ドルから
500ドル以上も払わなければならねーけど、アメリカン・シャッドの場合はスピニング・ロッドさえありゃいいのさ。」
てな感じになります。ようするに余計な出費がかからない、「タダ」で釣りが楽しめることから「貧乏人のサケ」
と呼ばれているようです。

アルガルベ地方にはあまり大きな河はありませんが、しいて言えば、スペインとの国境にグアディアナ河
(Rio Guadiana)というのがあります。しかし、この河にアロサアロサが遡上し、産卵をしているかは
今のところ定かではありません。
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by mobulamobular | 2008-05-01 00:54 | | Comments(0)
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