ヨーロッパコウイカ
ここにはマイカ(スルメイカ)がいないので、時々これで「イカの塩辛」を作ります。ヤリイカには、いわゆる「ミソ」が少なく、塩辛作りには向いていません。
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学名 Sepia officinalis、 英名 Common Cuttlefish、 ポルトガル名 Choco-vulgar、 和名 ヨーロッパコウイカ です。日本にも多く入っているようで、「モンゴウイカ」とも呼ばれています。ここでは外套長が50cm以上に達するものもあり、体重は7kgにもなります。大きくなればなるほど外套背面の「虎斑紋」が鮮明になります。
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値段は大きなものは安く、小さいものほど高値で取引されているようです。大きいものは肉厚で食べ応えがあります。ここにはサイコロ状に切ったものをトマトシチュー風に煮込んだ"Caldeirada de Choco"という代表的な料理があります。小さいものは何といっても"Choqinhos com tinta"という料理にします。"Choquinho"とはChocoの小さなものを指し、親しみをこめた呼び名です。オリーブオイルとニンニクで、そのままイカ墨ごと(com tinta)サーッと炒めたものです。
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ポルトガル近海では他に下記の2種のコウイカが生息しているとされています。

学名 Sepia elegans、 英名 Elegant Cuttlefish、 ポルトガル名 Choco-elegante、 和名 ヨーロッパヒメコウイカ
学名 Sepia orbigniana、 英名 Pink Cuttlefish、 ポルトガル名 Choco de cauda、 和名 オルビニコウイカ

一般的にヨーロッパヒメコウイカは成体で10cmほど、オルビニコウイカは12cmほどと言われていますので、サイズ的に大きく異なりす。また、触腕の吸盤の配列や甲(貝殻)の形状にも違いがあります。
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下はS.officinalisの触腕の吸盤の配列です。中央1列が他に比べ大きくなっています。
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一方、S. elegansのものでは中央に他とは異なり極端に大きな3つの吸盤がある、となっています。
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S.orbignianaのものはS.elegansのものとよく似ているようですが、甲(貝殻)の棘が著しく尖っていることから後者と容易に識別できるとされています。ここで水揚されるほとんどのChoco(「ショコ」と発音)はS.officinalisなのですが、マーケットで"Choqinhos com tinta"用のChocoを購入してみると、下の写真のような具合になりました。
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明らかに違う種が混じっていると思われ、早速料理。その後、甲(貝殻)を取り出して比較してみると。Aは棘があり、他の形状からもS.officinalisのものと思われます。BはAとは明らかに異なり、棘もありません。
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Bが棘がないため、これをS.elegans(ヨーロッパヒメコウイカ)のものとしたいところですが、個体が小さいことから(外套長約3cm)触腕の吸盤の配列等、他の特徴についての確認ができないため、今回は「不明」としておきます。










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by mobulamobular | 2008-01-20 07:56 | | Comments(0)
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