ドラムフィッシュ
コルビナと同じニベ科(Sciaenidae)の1種ですが、あんなには大きくなりません。周辺海域に生息していますが、漁獲されることはめったになく、珍しい魚の部類に入ると思います。
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学名 Umbrina canariensis、 英名 Canary drum、 ポルトガル名 Calafate das canarias、 和名はなく「カナリードラム」と呼ばれているようです。
Umbrina属には世界中で約10種いるとされていますが、北東大西洋および地中海海域には、このカナリードラムとU.cirrosa、U.ronchusの3種がいることになっています。になみに日本近海には生息していません。Umbrina属の特徴としては、下顎に「ヒゲ」のような突起物があることです。これはヒラヒラしたものではなく、硬いものです。
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また、今回の種の同定の決め手となったのが尾鰭の形状で、縁が"S字"になっているのが他の2種とは異なります。
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ニベ科の魚と言うとすぐにイシモチ(石持ち)を思い出しますが、このカナリードラムの頭の中にも大きな「耳石」が入っているはずです。日本ではこの類の魚にまつわる四方山話が多く存在します。例えば、素気ない態度を「ニベもない」といいますが、これもこの魚の「ニベ」のことです。ニベの鰾(うきぶくろ)を使って接着剤(膠)を作ることから、「ニベもない」~「接着していない」~「愛想ない、素気ない」となります。また、ニベ科の魚で「グチ」と呼ばれるものがいますが、これはこの魚が釣り上げられた際、よく鰾を振動させグーグーと鳴くことから「愚痴」をこぼしているようなので「グチ」となったようです。この「グーグー、ガーガー鳴く」習性は英名にも現れています。「ドラムフィッシュ」のドラム(Drum)はズバリ「太鼓」のことです。また、近種に"Croaker"と呼ばれる魚がいますが、"croak"は蛙やカラスがガーガー鳴く様を表しています。






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by mobulamobular | 2007-11-08 01:02 | | Comments(0)
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