ブルーフィッシュ
海でのルアーやフライフィッシング愛好家の方々にはおなじみの1種かもしれません。日本にはいません。アメリカものがよく知られているようです。「ブルーフィッシュ」と言ってもイワシやサバの「青魚」の総称ではありません。
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学名 Pomatomus saltator (あるいは P.saltatrix)、 英名 Bluefish、 ポルトガル名 Anchova、 和名 アミキリ。
アミキリ科(Pomatomidae)で1属1種です。全く違うのですが、「ブリ」のいないポルトガルではこのアミキリが「ブリ」に似ているような印象を受けています。色・形もありますが、網内での遊泳行動が「ブリ」に似ており、網と網の隙間を見つけると果敢に突っ込んで行き、逃げようとします。定置網には多くの漁獲はありませんが、美味しい魚として地元では評判です。
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この魚、ポルトガル名は"Anchova"というのですが、何故なのか分かりません。
というのも、塩漬けカタクチイワシ(和名)=Anchovy(英名)=Anchoa(スペイン名)=Anchova(ポルトガル名)となることがあるからです。
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上の写真の「アンチョビーの缶詰」はスペイン製のものですが、ポルトガル名も表記されています。「カタクチイワシのフィレットのオイル漬け」ということですが、単なるスペイン人の勘違いのようにも思われます。しかし、ポルトガル人もこれをスーパーで買う時には、なんの疑いもなく、「カタクチイワシのフィレットのオイル漬け」と思い、購入しているようです。しかし、カタクチイワシはポルトガルでは"Biqueirão"(学名 Engraulis encrasicholus)というので、ポルトガル製の、「カタクチイワシのフィレットのオイル漬け」の場合、缶や箱には別の表示になっていますが、それが"Biqueirão anchovado"なのです。"anchovado"って何?!、"anchovar"っていう動詞があるの?! と、聞きまくりましたが、地元ポルトガル人は分からず。でも、よく考えるとスペインでもカタクチイワシのことは"Boquerón"といいますので、この缶詰の箱に表記されている"Anchova"や"Anchoa"はどこから来たのか、いったいなんなのか。「アンチョビー」は古代ローマ時代から続く「カタクチイワシの塩蔵品」のこと。ですから元はイタリアなのでしょう。イタリアではカタクチイワシのことは"Acciuga"、カタクチイワシの塩蔵品のことは"Acciughe"。それが隣のフランスに移って、フランス人はそれを"Anchois"、"Anchois sales"と呼び、そのまた隣のスペインでは"Boquerón"、"Anchoa"で、ついにはポルトガルまで来て"Biqueirão"、"Anchova"になった。ですから、"Anchova"や"Anchoa"は「カタクチイワシの塩蔵品」のことで、上の写真の缶詰は正確には「カタクチイワシのフィレットの塩蔵品をオイル漬けにしたもの」ということになるのでしょう。"Anchovy"は英語です。英国人やアメリカ人にとっては、「鮮魚」は一般的ではないため、"Anchovy"とはカタクチイワシの魚英名ではあるが、"Anchovy"といえばおのずと「塩蔵品」のことを指すようになったのではないかと推測します。

長くなりましたが。
「アミキリはAnchovaで、Anchovaはカタクチイワシの塩蔵品のことです。」
結局、アミキリは何故"Anchova"というのかは分からず仕舞いでした。
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by mobulamobular | 2007-11-04 04:48 | | Comments(0)
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