地球温暖化
ポルトガル名 Aquecimento global、英名 Global warming です。
世界各地で気温の上昇や海水面の上昇など、地球温暖化の問題はいろいろのようですが、大西洋に面するここでも、非常に深刻な諸問題が各方面から指摘されています。その最も憂慮すべきことが、ヨーロッパの更なる寒冷地化の問題です。ヨーロッパはただでさえ寒いところです。それは緯度でみれば、一目瞭然で、パリは49度ほど、ロンドンは51度ほど、スウェーデンのストックホルムにいたっては59度にもなります。日本のそれと比べるともっと事態ははっきりすると思いますが、最北端とされている(異論あります)ところでも45度ほどですので、ヨーロッパの主要各地は日本よりずっと北に位置していることが分かります。ポルトガルはというと、首都リスボンは38度ほどで、定置網のあるアルガルベ地方の州都"FARO"でも36度ほどの緯度になります。仙台がリスボンとほぼ同じで、FAROは水戸と同じぐらいです。しかし、それでもポルトガルではほとんど雪は降りませんし、北海道よりずっと北のロンドンでは雪は降るものの、あんなドカ雪はまずありません。ではなぜ高緯度にもかかわらず、人が住めるほど「温暖」でいられるかというと、それは大西洋に面しているからなのです。大西洋には南からの「黒潮」のような暖流(メキシコ湾流~北大西洋海流)が北極海にまで流れており、これが高緯度のヨーロッパを温暖な気候に保つ重要な働きをしていると考えられています。この海流は北に行くにつれて水温が下がり、塩分濃度が増加し相対的に重くなるため、海底に沈み込み、深層海流となっています。このシステムが暖流を高緯度まで「吸い寄せている」訳ですが、地球温暖化により北極の氷が溶け出すと、塩分濃度が増加せず、海水の沈み込みがゆるやかになり、結果、南からの海流を「吸い寄せる」力が弱まる、ということになります。ですから、暖流が流れてこないとこれまでの温暖な気候は維持されず、一気に気温は下がり、寒冷地となる、という推測が成り立つ訳です。
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定置網漁業はもとより、漁業全般に従事する漁師たちは海で作業を行っているため、自然の変化には敏感にさせられます。また、この「気候変動」による影響を他の誰よりもいち早く受け、感じる状況下にいると思います。しかし、「口下手」の漁師はその現実をうまく丘の人間に伝えられないでいます。また、伝えたところでどうせ信じてもらえないと思っているのか、はたまた、本当に信じられていないのか。確かに、漁師の言うことは大雑把で、時に非常に混乱した情報が多いです。しかし、それは相手が海だったり、自然だったりするので、無理のないことだと思います。大切なのは、これらの情報をどのように処理し、どのように伝え、役立てていくかと思っていますが、現実は難しいです。

「地球温暖化によって気温が上がり水温が上がることによってもっと多くの魚たちが、このアルガルベ地方の海岸に押し寄せるからよい」、という話も聞いたことがありますが、上記のように、ことはそう単純ではなさそうです。むしろ、その逆で、「気温が下がり水温も下がり魚も減る」、「漁業はさらに衰退し、定置網の維持も難しくなる」、「食糧難となる」、「北ヨーロッパはすでに人間の住める状況にあらず、大量の難民が、少しでも温かいポルトガルにどっと押し寄せてくる」、「もっと、食糧難になる」、「・・・・・?!」。

「これはまずい」と思い、まずはの「地球温暖化対策」です。定置網の漁師たちは、今、車やオートバイの使用をやめ、自転車や徒歩で通勤するように心がけています。
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by mobulamobular | 2007-08-20 05:21 | 気象 | Comments(0)
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