沖道網
その後、2012年7月は、新記録を達成せずに済みそうな状況となっています。南東から風が3日ほど入ったおかげで、水温は表層で21℃まで上昇しました。まさにアルガルベ定置網にとっては"神風"となったのでした。

しかし、時すでに遅く、冷水の申し子たちは定置網のあちらこちらにひっついてしまい、最後の手段となりました。シーズン途中ですが、「沖道網」の網抜き作業を行いました。
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「沖道網」というのは、他の網が魚を深い方へ誘導するようなコンセプトで設計されているのに対し、唯一、水深の浅い方に魚を導こうとしている網です。魚の回遊ルートを遮断するという意味では効果はあるように思いますが、魚を身網(魚を漁獲するエリア)の方に向かわせるには、網のみならず、海底の形状やら潮流やら、もうひとつふたつ魚に方向転換の動機づけを与えられる要因が必要であるようにも思います。
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ボタンの結び目には、すでにムラサキイガイびっしり、しかも予想以上の大きさに育っていました。これで、大きさは5mm~1cmといったところです。
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上の写真にあるようなムラサキイガイの付着状況は、極端な低水温時以外でも見られる現象ですので、あまり驚くことではないのですが、下の写真のように中層の網にも無数のムラサキイガイの付着が認められるようですと、これはやはり赤信号です。これで、米粒1個~2個ほどの大きさです。
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これを見た瞬間、ゾッとするのですが、同時に爽快な気分に浸れます。なぜならば、問題はすでに解決済みだからです(丘に揚がったムラサキイガイはもうこれ以上成長しない、という意味です)。
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初々しいけど、さらば、です。



さて。この不運を逆手にとって、アルガルベ定置網では画期的な企て考えています。なんと、この漁期真っただ中に、「休みをとってやろう」、というものです。ふつうの夏では考えられない暴挙ともとれる目論みです。明日、明後日も他の網抜き作業を行い、その後1か月ほど操業をストップすることにしました。

18年目で初めて8月に休みがとれる、と漁師からはバカうけです。これも、「天からの恵み」、と理解してください。















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by mobulamobular | 2012-07-24 05:54 | 定置網 | Comments(0)
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