Pop-up
こんなもん、隠していてもしようがありません。"Tag"です。
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アルガルベ定置網の入ったクロマグロ(Thunnus thynnus)の1尾に「ポップアップ式衛星通信型タグ」がついた個体がいました。さっそく、タグに表記してあった研究所に連絡を入れると、"Thank you very much for your cooperaton and the detailed information provided. We do not usually have that positive feedback from many companies, and you know, since some colleagues have worked in your company in some occasions, how difficult and expensive it is to tag bluefins." といった回答がありました。こうしてタグが回収されることはなかなか難しいそうです。そういえば、以前にウチも協力したことがありました。だから、その難しさや貴重さが分かっていて、こうして連絡をくれたものと解釈している様子です。
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米国Wildlife Computers社製のポップアップタグです。これで50万円ぐらいはするのではないでしょうか。ポップアップタグとはあらかじて日時を設定しておくと、その時自動的にタグが魚から離れ、上昇し、海面に出た時から衛生を介してデータを送信する仕組みの標識です。また、今回のものは「アーカイバルタグ」と呼ばれる様式のもので、「温度、圧力、照度等海洋観測の基礎的データを収集するためのセンサーと、各種センサーが取得したデータの簡単な加工を行うためのチップ、データを保存するメモリ、そして、これらを駆動するためのバッテリーを防水性気密容器に収納した標識」だということです。これら2つのシステムを合体させたものが"PAT"(Pop-up Archival Transmitting tags = アーカイバルポップアップタグ)となります。
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ややこしいですが、簡単にいえば、日時をセットしてタグを魚から"ポップ"させ、海面まで"アップ"した時にそれまでの魚の行動情報が衛星を経由して得られる、ことになります。ですから、研究所からは "I would be grateful if you could place the tag outdoors, if possible with the antenna upwards and in a place with no high structure over it, so that it can transmit the data. " との指示がありました。よって事務所の窓の外でこういうことになっています。
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研究所の説明によりますと、この標識放流は6月吉日にスペイン、ジブラルタル海峡のTarifaの定置網に入ったマグロにこのタグを付けられて行われたそうです。だとすると、約1か月かかって約250km離れたOlhãoまで来たことになりますが、ちょっと寄り道のし過ぎのような気がします。その辺をグルグル回っていたのかもしれません。それとも1度地中海の中に入って、それから出てきたのかもしれません。データの解析結果をぜひとも聞きたいものです。しかし、こういった類の情報はなぜだか秘密にしたがるのです。なんか、都合の悪いことでもあるのですか、と疑いたくなりますが、「情報命」の人たちにはそれなりの理由があるのでしょう。
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それでも"協力"した今回の目的は別にちゃんとあるのです。


Pop-upを回収すると、この研究所の場合、「謝礼金300€」だそうです。










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by mobulamobular | 2011-07-14 05:49 | マグロ | Comments(2)
Commented by obakappu at 2011-07-16 09:15
こんなでかいタグを、でかいマグロの背びれにつけるのですか??
捕まえて高いタグつけて放すのをお仕事にしている人もいるんだわね。
Commented by mobulamobular at 2011-07-17 02:30
ぷーままさんへ。「マフィア」です。
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