カンザシゴカイ
相変わらず定置網船の上架の際はこんな光景です。
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1995年以降上架時には毎回このような写真を撮るのですが、造船所にも周りの風景にも全く変化がなく、ちゃんと記録しておかないとこれはいったいいつの上架の時だか分からなくなってしまう有様です。今年は造船所のおにいさんたちのユニフォームがオレンジ色に統一されたことが唯一のいつもとの違いでした。

定置網船を架台の上に載せ、引っ張り上げます。するといつも通り、"汚れた船底"が露わになります。
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今回も予想通り、船底はひどく"汚れ"ていました。
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しかし、これ。"汚れ"と表現していますが、正確には「付着生物」です。
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フジツボの周りに白い管状のむにゃむにゃしたものがありますが、これが今回のタイトルである「カンザシゴカイ」の1種です。ちゃんと調べた訳ではありませんので、はっきりとは分かりませんが、そう思っています。
学名 Ficopomatus enigmaticus、 英名 Australian tubeworm、 ポルトガル名 分かりません、 和名 カニヤドリカンザシゴカイ。
白い管状のものは「棲管」と呼ばれるもので、その中にゴカイのようなものがおさまっていると思われます。英名からも分かるようにもともと原産地は南太平洋だそうで、それが大きな船に付着したり、バラスト水内に混入したりして今では世界中に広まったようです。ですからポルトガル、および日本においてもエーリアン(外来種)ということになります。ご多分にもれず、この外来種も各方面において多大な被害をもたらしていることが報告されています。他の「カンザシゴカイ」の種に比べ、本種は塩分濃度の低い汽水域でも棲息し、あらゆる人工構造物に付着して悪行を働いています。ヨーロッパでは1950年にベルギーで停泊している調査船の船体に付着しているのが発見されたのが始めだそうで、以降、各地に広がりました。汽水域を好み、水深3m以上には棲息しないことから、年末年始の休暇中にOlhão港内に停泊している定置網船は彼らにとって絶好の棲みかとなっているのだと思われます。
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上の写真はもう1隻の定置網船の上架時の写真です。「カンザシゴカイ」ベッタリ、です。でも、これ、比較的簡単に高圧洗浄機で除去することができます。












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by mobulamobular | 2011-02-21 03:52 | 定置網船 | Comments(2)
Commented by obakappu at 2011-02-25 02:09
あら、これは太平洋の物なんですね。
中からけっこうきれいな(かんざしみたいな)鰓冠つきのゴカイみたいなヤツが顔を出すあれだと思ったのですが、私の知っているかんざしゴカイはもっと殻がペッタンコで嶺があったなあと思って検索してみたらこれはオーストラリアあたりのものなんですね。
カンザシゴカイの癖にあんまりきれいなかんざし持っていないんだ。
いろいろ居るもんですねー。
Commented by mobulamobular at 2011-02-25 05:27
ぷーままさんへ。こちらではRia Formosa内に停泊しているヨットにも多大な影響を与えています。また、活魚施設の貯水槽内も大繁殖で少なからず問題となっています。棲息するに条件がピッタリ合っているのでしょうね。
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