NAO index
アルガルベ定置網も会社組織ですので、毎年「予算」というのを組みます。そこで「収入」となると主に定置網漁による水揚高となります。つまり、その年の漁を予測する訳です。ですから、まさに「獲らぬ狸の皮算用」なのですが、それを今までの実績や経験で補います。しかし、自然相手の商売、やってみなきゃ分からない、のですが、見えてくるものがあるのです。このことは、漁業に限らず別の商売でも同じようなことが言えると思います。例えば、ある商品を売るお店の場合でも、今までたくさんのお客さんが来ていたとはいえ、これからもそれが続くとは限らない訳ですから。

アルガルベ定置網の場合、漁の予測のための大きなファクターとなるのが「天候」です。なので、今までも幾度となく天候についての記事を投稿してきました。右のカテゴリ欄の「気象」をクリックすれば、それらを参照することができます。その中で何回も"NAO index"(北大西洋振動のインデックス)のことについて記述をしてきましたが、今回もその現状の確認です。
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再び、NOAAのサイトから拝借です。これは昨年9月8日から今年1月5日までのNAO indexの変動をグラフに表したものです。一目瞭然、負のフェイズ(phase)が、しかも強い値で続いていることが分かります。このことから、この「冬」のここらの温暖湿潤な天候が、自分なりに納得できます。しかし、問題はこの先です。特に漁の始まる3月以降、あるいは漁が盛期を迎える5月以降の天候を知りたいのですが、それらは現段階ではとても難しいです。しかし、自然はひとつのパターン化された変動を繰り返します。「諸行無常」です。暑かった後は寒くなり、高かった次は低くなり、また高くなる、といった「波のような動き」です。ですから、今は負のフェイズのNAO indexも、いずれは正のフェイズになることが分かる訳です。注目しているのはそれが「いつ」と、その「強さ」です。

話は変わりますが、昨年はとても「極端」な年であったように記憶しています。ある日を境に(9月26日、日曜日です)状況がガラッと一変しました。それまでは今までにないほどの最高の年であったものが、その後は過去最低の年になったと思っていますし、定置網漁の結果にもその両極端が如実に現れました。くしくも、その時、自然界ではエルニーニョ現象が終結し、即、ラニーニャ現象に移行した時期に重なります。しかし、エルニーニョからラニーニャへの転換は過去16年間にも数度経験済みですが、昨年のようなことはなかったです。8月の水温が過去15年間の月別平均表層水温で過去最高を記録した3ヶ月後の11月には逆に過去15年間の月別平均表層水温で11月として過去最低を記録したのです。その差は激しく、8月の24.08℃から11月は16.33℃まで落ちました。それは11月の平均水温よりおおよそ1.5℃も低い値です。

しかし、こんな風になることは昨年8月の時点で予測できていたことです。極端に高い値になった後には必ず極端に低い値が来るものです。でなければ「平均」が取れません。

今のここらの天候の話に戻りますが、ちょっと、こそばゆいほどに旅行ガイドブックにでも出ていそうな「冬のアルガルベ」の天候が続いています。いわゆる「平均的な」天候となると思います。雨がちで冷え込みはなく暖かくてよいのですが、これもなんとなく落ちつかないというか、イヤな雰囲気が漂います。つまり、今「平均的」であるということは、次は「平均的でなくなる」ということが予想されるからです。しかも「とても平均的」であるとすると、次は「とても平均的でなくなる」ということになります。そして、それが「高」に振れるか、「低」に振れるかです。今、暖かいので「低」に振れる可能性大です。すると天気は愚図つき気味。3月、ひょっとしたら4月にも「時化」が多くなりそう。でも、じゃぁ、5月は「高」。ひょっとして今年もよいんじゃないか。

などなどと、とりとめもない思いを巡らす時期なのです。ドバっと儲けるには、一度ドカッと損をする必要があるのか。それとも出るでもなく引っ込むでもなく行くのか。なんか「人生」のような話になってきました。









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by mobulamobular | 2011-01-07 07:50 | 定置網 | Comments(2)
Commented by obakappu at 2011-01-08 15:07
日本では夏の高温の影響で日本海の水温が高く、この正月記録史上に残る豪雪、しかも湿雪が降ったそうで、境港港(さかいみなとこう)では、半分以上の船が沈んで使い物にならなくなったそうです。電気系統パーですからね。
明日からの生活にも困る漁師さんがいっぱい。
これはやばいと思って港に駆けつけた人も、港までの雪は泳がないと進まないほどだったそうで、港に着いたときはもうしずんでいたとか。
大型船はマストなどの着雪で傾いたらしいです。
夏の暑さはあちこちに被害を残しています。
我が家もそうでしたが、老人の病死もおおいらしいです。
気候異常は自然界にも、人間にも影響を与えますね。
Commented by mobulamobular at 2011-01-10 04:45
ぷーままさんへ。雪でこれだけ多数の船がいっきにダメになるとは前代未聞ですね。漁師も大変でしょうが、もっと大変なのは漁協の人や漁船保険を扱う人たちかもしれません。それと実際に船を修理する人たちですね。
そうですね、人間も自然界の一員ですので影響を受けるのが当然なのですが、同時にそこから学ぶものも多いと思います。それをその後の生活に役立てていくことを昔の人はやっていたように思いますが、今はそれが少ないような気がします。
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