La Niña
先週、日本の気象庁からも「ラニーニャ現象(La Niña)が発生しているとみられ、冬までは持続する可能性が高い」、という発表がありました。
記録のある1946年以降、ラニーニャ現象は13回発生していて、うち6回は今回のようにエルニーニョ現象(El Niño)がおさまってすぐに発生しているとのことですから、その「反動」によるものとも十分に考えられるのではないでしょうか。

エルニーニョ現象同様、ラニーニャ現象も「太平洋」での自然現象ですので、アルガルベ定置網のある「大西洋」では一見何の関係もないように思われがちですが、これがテレコネクションによって結びついているのです。

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上のグラフは1996年から今までのアルガルベ定置網における月別平均水温(表層)の推移を表したものです。この間、日本の気象庁によると1995年夏~1995年/1996年冬、1998年夏~2000年春、2005年秋~2006年春、2007年春~2008年春の計4回ラニーニャ現象が発生したとされています。オレンジ色の〇はその年の8月の水温です。1995年夏~1995年/1996年冬のラニーニャ現象終結後の8月の平均水温は19.42℃、1998年夏~2000年春のラニーニャ現象発生中の1999年の8月の平均水温は18.91℃、2007年春~2008年春のラニーニャ現象終結後の8月の平均水温は18.65℃でした。2005年秋~2006年春のラニーニャ現象については後述することにします。このようにラニーニャ現象が「太平洋」で発生するとそれ以降の「大西洋」の水温にも大きな影響を与えることが顕著に示されています。
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次に、米国のNOAAから拝借した"Cold & Warm Water Episodes by Season"のデータ表です。1993年以前はここでは必要ないので割愛しました。数字が赤くなっている期間がエルニーニョ現象が発生していたとされ、数字が青くなっている期間がラニーニャ現象が発生していたと考えられます。
日本の気象庁では「エルニーニョ監視海域の海面水温の 基準値との差の 『5か月移動平均値が6か月以上続けて』 +0.5℃以上となった場合をエルニーニョ現象、-0.5℃以下となった場合をラニーニャ現象と定義」となっていますが、NOAAでは上記の二重カギカッコ部分が『3か月移動平均値が5カ月以上続けて』と定義が異なっています。 そのため、前述の日本の気象庁のいう「2005年秋~2006年春のラニーニャ現象」は上の表では数字は青くなっていません。ちなみに最上欄の"DJF"、"JFM"、"FMA"… というアルファベットの羅列は「3か月」を示しています。例えば"DJF"は、"D"ecember/"J"anuary/"F"ebruary ということです。

ですから、NOAAのデータ表からも分かるように未だ確定ではないので、日本の気象庁の発表のように「発生しているとみられ」といった曖昧な表現になっているのです。しかし、専門家の方々の推測ですので、きっとラニーニャ現象となることと思います。
そうすると規模・程度によりますが、アルガルベ定置網周辺は来年の水温が低くなることが予想されます。それだと回遊してくる魚も少なくなり、定置網漁も鳴かず飛ばずの状態になってしまうかもしれません。

なんだ、コレ。 あまりよいニュースではありませんね。
じゃぁ、来年の投資は控えるか。











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by mobulamobular | 2010-08-20 06:58 | 気象 | Comments(2)
Commented by obakappu at 2010-08-21 12:16
あらー、では、今年の季節雇用契約の人たちは来年すぐの正規採用は難しいですね。
大きな自然の力の前には、人間は無力な物ですものね。
Commented by mobulamobular at 2010-08-22 06:35
ぷーままさんへ。やはり、「人」については別ですね。この最後の文句は、しいて言えば、網屋さんあたりへの牽制、とでもいったところでしょうか。おっしゃる通り、「人間は無力」かもしれませんが、それなりに対応はできると思っています。
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