ドリーム・ワン
最初は「棺桶」のような木箱を使っていました。
それがカートンとなり、そのうちに今の発泡スチロールの箱に取って代わりました。マグロを出荷する際に使用する箱の話です。名付けて「ドリーム・ワン号」です。
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その木箱時代のちょっと変な思い出です。
マグロを日本に送るため、いつものようにファロの空港まで行った時、カーゴの搬入口に同じような木箱が二つ並んでいました。てっきり「マグロの木箱」だと思ったのですが、ここからマグロを空輸しているのはウチだけのはずなので、そばにいたエージェントの人間に「どこのマグロ?」と聞いてみました。するとその人間が言った答えが、「これは仏さん」だったのです。
たしか夏の暑い日でした。こっちは早く計量を終え、マグロを冷蔵庫にぶち込みたい一心で、急げ急げで作業を行っていたのですが、あっちの木箱の正体を知った瞬間、腰が引けたのです。当然、彼ら(または彼女ら)も冷蔵庫行きだと思い、順番待ちのシチュエーションであると考えたからです。でも、マグロは先客を押しのけ真っ先に計量を行い冷蔵庫内に収められました。彼ら(彼女ら)は隅に追いやられたのです。たしかに当時は一尾(一箱)百数十万円とか、またはそれ以上したかもしれませんが、それでも仏さんの上をいくんだと理解するにはちょっと時間を要しました。
南ポルトガル(アルガルベ地方)はイギリスやドイツやオランダなどの北国の人たちにとっては格好のリゾート地であり、特にリタイア組にとっては好条件の地であることから終の棲家とする人が多いのです。でも最後は自国に戻るようで、そんな時にカーゴを利用していたのです。

あれから数年、「夢よとどけ」、と今日も箱は飛びます。
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by mobulamobular | 2009-10-13 02:00 | ポルトガル文化 | Comments(0)
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